ヤマハ、英消費者団体による電子ピアノ等の集団訴訟が終了、競争法違反めぐり原告が取下げ
ヤマハは、英国消費者団体「Which?」が提起していた集団訴訟について、2026年7月13日に英国競争審判所が原告の取下げを認める判決を下し、訴訟手続が終了したと発表した。同訴訟は、過去の電子ピアノ等のオンライン販売における競争法違反に基づく損害賠償を求めるものだった。これによる当期業績への影響は軽微という。集団訴訟が終結し、法的リスクの一つが解消された形だ。
訴訟の経緯と背景
ヤマハの子会社 Yamaha Music Europe GmbH(YME) は、2013年3月から2017年3月にかけて英国で行った電子ピアノ、電子キーボード、ギターのオンライン販売において、特定の取引先との間で 再販売価格維持行為 を行ったとして競争法違反の決定を受けていた。この行為により消費者が不当に高い価格で製品を購入したとして、消費者団体 「Which?」 の Elisabetta Sciallis を代表とする原告団が、2022年9月に英国競争審判所へ集団訴訟を申し立てた。訴訟の提起は2023年1月10日付でヤマハから公表されていた。
本件の時系列を下表に整理する。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2013年3月~2017年3月 | 英国でのオンライン販売で競争法違反行為 |
| 2022年9月 | 消費者団体が集団訴訟を申し立て |
| 2023年1月10日 | ヤマハが訴訟提起を公表 |
| 2026年7月13日 | 原告の取下げが認められ訴訟終了 |
本訴訟は英国内の該当製品購入者が原告団に加わる資格を有するという、大規模な消費者救済を意図したものであった。しかし、実際の訴訟継続には至らず、原告側から取り下げられた点が特徴的である。
訴訟終了の詳細と今後の見通し
2026年7月13日、英国競争審判所は原告による訴訟取下げ申請を認める判決を下し、これにより訴訟手続は正式に終了した。原告側が取下げに至った理由は公表されていないが、訴訟の長期化や立証の難しさ、あるいは和解の可能性などが背景にあると見られる。
ヤマハは「この度の訴訟終了による当期業績への影響は軽微」としている。これは、本件がすでに競争法違反の決定を受けた過去の行為に基づくものであり、新たな制裁金や巨額の賠償リスクが顕在化しなかったことを意味する。訴訟終了により経営の不透明要因が一つ取り除かれた。
もっとも、競争法違反の決定そのものが撤回されたわけではなく、ブランドイメージや欧州におけるコンプライアンス体制強化の必要性は引き続き課題として残る。ヤマハは今後、再発防止策の徹底とともに、透明性のある価格政策を一層推進する姿勢が求められよう。
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今回の訴訟終了により、ヤマハの法的リスクが一つ除去された。競争法違反の疑いに対する集団訴訟が原告の取下げで終了したことは、経営の不透明要因が解消されたと評価できる。ただし、競争当局の決定は別途存在しており、ブランドイメージへの影響には留意が必要だ。法的リスクの低減を市場がどう評価するか注目される。

