信越化学工業、2027年3月期連結業績は2.7兆円の最高益予想 年間配当116円に増配
信越化学工業は、2027年3月期の連結業績予想で、売上高2兆7000億円(前期比4.9%増)、営業利益7000億円(同10.2%増)、当期純利益5250億円(同10.6%増)と、いずれも過去最高益を更新する見通しを発表した。1株当たり利益は286.00円(前期比13.2%増)と大幅な増益を見込む。年間配当は前期実績より10円増配の116円とし、株主還元の強化を打ち出した。旺盛な半導体関連需要が追い風となり、最高益更新を果たす形だ。
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信越化学、2027年3月期第1四半期決算、電子材料が牽引し営業益4%増
業績予想の詳細:最高益更新へ、半導体需要が牽引
2027年3月期通期の連結業績予想は、売上高2兆7000億円(前期比4.9%増)、営業利益7000億円(同10.2%増)、経常利益7700億円(同8.7%増)、当期純利益5250億円(同10.6%増)と、収益・利益の全段階で前期実績を上回る見通し。主力の塩ビ樹脂やシリコンウエハーなどの化学品事業が堅調に推移するほか、半導体材料や電子材料の需要拡大が業績を押し上げる。特にシリコンウエハーは世界シェア首位を誇り、先端ロジック・メモリー向けの需要が旺盛。為替相場も対ドルで前期比円安方向に推移すれば収益にプラスに働く。一方、原材料価格の変動や地政学リスク、中国経済の減速などの不透明要因もあり、会社側は「依然として予想は容易でない」と慎重なコメントも残す。半導体需要の追い風を最大限に活かし、収益拡大を図る構えだ。
| 項目 | 前期実績 (26/3期) | 今回予想 (27/3期) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,573,969百万円 | 2,700,000百万円 | +4.9% |
| 営業利益 | 635,204百万円 | 700,000百万円 | +10.2% |
| 経常利益 | 708,281百万円 | 770,000百万円 | +8.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 474,459百万円 | 525,000百万円 | +10.6% |
| 1株当たり当期純利益 | 252.69円 | 286.00円 | +13.2% |
配当予想:前期比10円増配、年間116円へ
今期の配当予想は、中間・期末各58円の年間116円と、前期実績の106円から10円増配となる。同社は財務体質の健全性とキャッシュフロー創出力を背景に、段階的な増配を継続する方針を明確にした。前期の配当性向は約41%と余裕があり、今期も利益成長に伴い増配余力を確保する。同社は長期的な研究開発投資と並行して株主還元を重視しており、自社株買いなども含めた総還元性向の向上が期待される。足元の配当利回りは約1.8%(株価6,500円仮定)と、同業種平均を上回る水準。世界的な半導体向け需要拡大が続く中、収益基盤の強さから安定配当と成長投資の両立が可能な点が評価される。増配で株主還元強化を印象付ける決算となった。
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シリコンウエハー世界首位の信越化学は、半導体市場の成長を確実に取り込む構図。為替前提に厳しさがなければ、実績はさらに上振れする可能性が高い。中長期的な増配トレンドが継続する見込みで、株主還元の魅力が高まる。一方、原材料高や中国リスクには留意が必要だ。

