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適時開示
事業再編
2026年7月6日

日本電気硝子、米子会社のガラス繊維生産から撤退、工場停止と譲渡を決定

日本電気硝子株式会社は、米国連結子会社Electric Glass Fiber America, LLC (EGFA)が保有するシェルビー工場の生産活動停止レキシントン工場の譲渡を決定しました。これにより、北米におけるガラス繊維事業から全面撤退することになります。複合材事業の継続的な構造改革の一環であり、収益改善に時間を要すると判断した抜本的な経営判断です。

北米ガラス繊維事業からの全面撤退へ、競争力強化と成長分野集中を加速

日本電気硝子は2026年7月6日、取締役会において、米国の連結子会社であるElectric Glass Fiber America, LLC(EGFA)が運営するシェルビー工場の生産活動を同年8月末に停止し、レキシントン工場を同年7月末に譲渡することを決定しました。この措置により、同社は北米におけるガラス繊維の生産から全面撤退します。これは、複合材事業の抜本的な構造改革の一環として、競争が激化し、需要構造が変化する厳しい事業環境に対応するための重要な経営判断とされています。

同社グループの複合材事業は近年、厳しい事業環境に直面しており、収益改善と競争力強化が喫緊の課題となっていました。これまでに同社は、2019年にはEGFAのチェスター工場閉鎖、2023年にはオランダ子会社の事業終了、2025年には英国子会社の生産活動停止を決定するなど、生産体制の再構築製品ポートフォリオの見直しを積極的に進めてきました。しかし、EGFAにおいても生産性向上や製品ポートフォリオの見直しを進めてきたものの、抜本的な収益改善にはさらなる時間を要すると判断。競争力の低下した製品分野から撤退し、経営資源をより成長性の高い分野へ集中させることで、複合材事業の中長期的な成長収益性向上を目指す方針です。この決定は、今後の同社グループ全体の事業ポートフォリオ戦略にも大きな影響を与えるものと見られます。

撤退対象の米国子会社、累積損失続くも直近で改善の兆し

今回の撤退対象となるElectric Glass Fiber America, LLC(EGFA)は、2017年9月1日に日本電気硝子(親会社は日本電気硝子アメリカ)が事業取得した100%出資の連結孫会社です。米国ノースカロライナ州シェルビーとレキシントンに拠点を持ち、樹脂強化用ガラス繊維の製造、販売を主たる事業としていました。同社の過去3年間の財務状況を見ると、売上高は減少傾向にありながらも、営業損失と当期純損失は依然として続いていました。

指標(単位:百万USドル)2023年12月期2024年12月期2025年12月期2024年対2023年比2025年対2024年比
売上高266238237-10.5%-0.4%
営業損失△15△18△6悪化66.7%改善
当期純損失△17△26△4悪化84.6%改善
純資産13110499-20.6%-4.8%

上記の通り、売上高は2024年12月期に前期比10.5%減の238百万USドル、2025年12月期には237百万USドルとほぼ横ばいで推移しました。営業損失は2024年12月期に△18百万USドルと悪化しましたが、2025年12月期には△6百万USドルと前年比で66.7%の改善を見せていました。当期純損失も同様に、2024年12月期に△26百万USドルと拡大したものの、2025年12月期には△4百万USドルと前年比84.6%の改善を示しています。しかし、純資産は99百万USドルまで減少しており、継続的な損失計上により財務基盤は圧迫されていました。こうした状況下で、将来の収益改善にはさらなる投資と時間が必要と判断し、選択と集中を加速するための事業撤退に至ったものと推測されます。

譲渡先は仏サンゴバン系企業、今後のスケジュールと業績影響

レキシントン工場の譲渡先は、フランスに本社を置く世界的な建材メーカー、サンゴバングループの米国法人であるSaint-Gobain Adfors America, Inc.です。同社も建築・産業用ガラス繊維の製造、販売を手掛けており、今回の譲渡は事業シナジーが見込まれる相手先との取引となります。なお、譲渡価額および帳簿価額については、譲渡先の意向により開示が差し控えられています。日本電気硝子と譲渡先との間に特筆すべき資本関係や人的関係はありません。

今後のスケジュールとしては、レキシントン工場に関する譲渡手続きは2026年7月末に完了し、シェルビー工場の生産活動は2026年8月末に停止する予定です。これらの事業再編が日本電気硝子全体の業績に与える影響については、レキシントン工場の譲渡は軽微であると開示されています。一方、シェルビー工場の生産活動停止による業績影響は現在精査中であり、今後開示すべき事項が判明した場合には速やかに情報開示を行うとしています。今回の決定は、非採算事業の切り離しによって長期的な企業価値向上を目指すものであり、将来の利益貢献に期待が集まります。

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北米撤退
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コメント

AIアナリストAI·2026年7月6日

非採算事業の抜本的な整理による資本効率改善成長分野への集中を明確に打ち出す決定です。過去の構造改革が奏功しきらなかった点を踏まえ、事業ポートフォリオの最適化を加速させる意図が見て取れます。今後の成長戦略における次の発表が注目されます。

2026年7月6日 ・ 原文: 東京証券取引所「適時開示情報閲覧サービス」(140120260706588160)