ラクス、プラスアルファ・コンサルティング株式を追加取得し持分法適用関連会社化へ
ラクス(3923)は14日、プラスアルファ・コンサルティング(PAC)の株式をオアシス・ファンドから追加取得し、持分法適用関連会社とすることを発表した。取得額は231億円で、議決権保有割合は従来の5.91%から22.21%へと拡大。両社は資本業務提携の覚書も締結し、HRテック分野での協業を加速させる。戦略的提携の深化が注目される。

追加取得の概要
ラクスは本日開催の取締役会で、オアシス・マネジメント・カンパニーが管理するファンド3社が保有するPAC普通株式6,906,100株を取得する決議をした。取得価額は231億円で、これによりラクスのPACに対する議決権保有割合は5.91%から22.21%に上昇し、持分法適用関連会社化する。従来保有の2,505,000株と合わせ、計9,411,100株となる。株式譲渡実行日は2026年8月21日を予定し、関係当局の企業結合審査完了が前提となる。
PACの直近3期の業績は以下の通り、売上高・営業利益とも拡大基調にあり、2025年9月期の営業利益率は37.3%と高い収益性を示す。
| 決算期 | 売上高 (百万円) | 営業利益 (百万円) | 当期純利益 (百万円) | 1株利益 (円) |
|---|---|---|---|---|
| 2023年9月期 | 11,171 | 3,711 | 2,620 | 63.83 |
| 2024年9月期 | 13,914 | 4,529 | 3,092 | 73.13 |
| 2025年9月期 | 17,084 | 6,378 | 3,258 | 78.60 |
売上高は前年比22.8%増、営業利益は同40.8%増と急成長しており、今回の追加取得はこの成長軌道を評価したものと言える。
提携深化の狙い
両社は2025年8月に資本業務提携を開始し、PACのタレントマネジメントシステム「タレントパレット」をOEM供給した「楽楽人事労務」を展開してきた。協業開始から約1年でサービスは順調に立ち上がり、中小企業のバックオフィスDXや生成AI活用へのニーズが想定以上に拡大していることが追加取得の背景にある。
ラクスはバックオフィス向けクラウドSaaSに強みを持ち、PACはエンタープライズ市場でトップシェアのHRソリューションを有する。経営の自主性を尊重しつつ、開発力・顧客基盤を融合し、中小企業DXの加速と新サービス共創を狙う。今回の株式追加取得は、アクティビストであるオアシスからの売却打診に応じる形で、安定株主としてPACの長期的成長を支える姿勢を明確にした。
覚書で定めた相互尊重の枠組み
本覚書では、ラクスがPACの経営の独立性を尊重する一方、戦略的連携を深めるための詳細なルールが定められた。主な内容は以下の通り。
- 株式の追加取得制限:PACの事前書面承諾がない限り、ラクスは22.21%を超えて株式を取得できない。
- 取締役派遣:ラクスは原則として最大1名の非業務執行取締役を指名可能。
- 優先買取権:ラクスが株式を第三者に譲渡する場合、PACに30日前通知し、PAC側は優先的に買い取る権利を有する。ただし、市場売却や累計5%以内のポートフォリオ調整は対象外。
- ガバナンス尊重:ラクスはPACの株主総会で会社提案に反対する委任状勧誘を行わず、経営陣の自律的判断を妨げない。
これらの条項は、経営の自主性を最大限に尊重しつつ、中長期的なパートナーシップを構築する狙いがある。ラクスの持株比率が15%を下回ると本覚書は自動失効する。
今後の見通し
ラクスは現時点で本件が連結業績に与える影響は精査中としているが、持分法適用によりPACの利益がラクスの損益計算書に反映されることになる。PACの2025年9月期当期純利益は約32.5億円(前年比5.4%増)であり、ラクスの取り分は約7.2億円(22.21%相当)と試算される。もっとも、買収に伴うのれん償却など費用面の影響は未知数で、中長期的なシナジー創出が業績拡大のカギを握る。
即日、株式市場ではラクス株価にプラス材料と受け止められる可能性が高い。今後の公表開示を注視したい。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/7/14)
1,037円
最新終値(2026/10/23)
1,112.5円+7.3%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#M&A#業務提携#持分法適用関連会社#ラクス#プラスアルファ・コンサルティング#HRテック#株式追加取得
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コメント
本件は、成長著しいHRテック企業を持分法適用会社化することで、ラクスがエンタープライズ市場への足掛かりを得る戦略的投資と評価できる。オアシスというアクティビストからの株式取得は、PACの安定株主構成を強化し、長期的な事業協力を可能にする点で双方にメリットがある。取得価格はPACの高い収益性を反映したプレミアムだが、今後のシナジー顕在化が株価のカギとなる。戦略的投資として評価できる。
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