株式会社T&Dホールディングス の会社詳細
株式会社T&Dホールディングス
T&Dホールディングス
2026年3月期 第3四半期

T&Dホールディングス・2026年3月期Q3、純利益9.8%減も配当は44円増——資産運用が好調、発行株1割の消却も発表

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増配
自己株式消却
資産運用
生命保険
修正利益
海外展開
太陽生命
大同生命
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

2.6兆円

+3.0%

通期予想

3.0兆円

進捗率87%

営業利益

1,803億円

+0.6%

通期予想

2,230億円

進捗率81%

純利益

1,087億円

-9.8%

通期予想

1,180億円

進捗率92%

営業利益率

6.9%

売上高にあたる経常収益は 2兆6,078億円 (前年比 3.0%増 )と堅調でした。 資産運用収益の拡大 が増収を支える一方、将来の支払いに備える準備金を積み増したことで、純利益は前年を下回りました。しかし、実力値を示す 修正利益 は大幅増となっており、株主還元も強化しています。

業績のポイント

  • 経常収益は 2兆6,078億円 (前年比 3.0%増 )となりました。
  • 保険料収入はわずかに減りましたが、 資産運用収益34.4%増 と大きく伸びました。
  • 経常利益は 1,803億円 (前年比 0.6%増 )で、ほぼ前年並みを維持しています。
  • 純利益は 1,086億円 (前年比 9.8%減 )となりました。
  • 減益の理由は、 価格変動準備金 などの積み増しによる一時的な費用の増加です。
  • 会社が重視する「グループ修正利益」は 1,225億円 (前年比 22.1%増 )と好調です。

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

  • 太陽生命: 収益は 9,682億円 (前年比 20.3%増 )。資産運用の好調で増収益を達成しました。
  • 大同生命: 収益は 9,249億円 (前年比 5.4%増 )。運用収益の増加により、大幅な増益となりました。
  • T&Dフィナンシャル生命: 収益は 6,854億円 (前年比 12.9%減 )。変額保険の解約返戻金が減ったことが響きました。
  • T&Dユナイテッドキャピタル: 経常損失 34億円 が出ました。海外投資に関する費用が発生したためです。
セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
太陽生命保険9,683億円37%675億円7.0%
大同生命保険9,249億円36%1,109億円12.0%
T&Dフィナンシャル生命保険6,854億円26%79億円1.1%

財務状況と資本政策

  • 総資産は 17兆3,432億円 で、前年度末から 6,303億円 増えました。
  • 健全性を示す「ソルベンシー・マージン比率」は 944.5% と、非常に高い水準です。
  • 年間配当は前年より 44円高い 124円 を予定しています。
  • 自己株式の消却 も決定しました。発行済み株式の 10.29% にあたる大量の株を無効化します。

戦略トピック

  • ドイツの保険会社「Viridium Group」を連結子会社に加え、 海外事業を強化 しています。
  • 太陽生命が持つ約 1,300億円 のローン債権を外部へ売却することを決めました。
  • 資産運用の効率を上げるため、事業ポートフォリオの入れ替えを加速させています。

リスクと課題

  • 金利や為替の変動リスク。運用収益が市場環境に左右されやすい側面があります。
  • 国内の人口減少による、生命保険市場の競争激化と市場縮小への対応。
  • 海外事業における現地の規制変更や、経済情勢の変化による業績への影響。

通期見通し

  • 通期の純利益予想は 1,180億円 (前年比 6.6%減 )を据え置きました。
  • 一方で、修正利益の目標は 1,460億円 (前年比 4.2%増 )を見込んでいます。
  • 下期も 利息・配当金収入 の積み上げにより、安定した利益確保を目指す方針です。
AIアナリストの視点

今回の決算で最も注目すべきは、見かけの純利益の減少に惑わされないことです。保険会社特有の会計処理(準備金の積み増し)が利益を押し下げていますが、キャッシュフローの裏付けがある「グループ修正利益」は20%以上の伸びを見せており、本業の稼ぐ力は極めて強力です。

特に株主還元への姿勢が非常にアグレッシブです。大幅な増配に加え、発行済み株式の約1割にも及ぶ自己株式の消却を発表したことは、資本効率の向上を強く意識している証拠といえます。

今後は、新たに連結した海外事業がどれだけ利益貢献できるかと、国内金利の上昇局面で資産運用の利回りをどこまで引き上げられるかが、さらなる成長の鍵となるでしょう。