航空2社・2026年3月期決算——過去最高の売上を更新!利益率で勝るJALと規模で勝るANAの「次の一手」
日本の航空業界はコロナ禍から完全復活を遂げました。ANAホールディングスは売上高2.5兆円、日本航空(JAL)は2兆円を突破し、共に過去最高水準です。しかし、利益面ではJALが成長率26.4%と圧倒。規模の拡大を優先するANAと、収益性を重視するJALで、経営スタイルの差が鮮明になっています。
今期の総括
全社過去最高水準の売上も、利益率ではJALに軍配
業界全体の動き
この1年、航空業界を押し上げた共通テーマは3つあります。
- インバウンド需要の爆発
訪日外国人による国際線利用が極めて好調でした。欧米線やアジア線がフル稼働です。
- ビジネス需要の回復
日本発の出張需要が想定以上に伸びました。単価の高い座席が埋まり、収益を支えました。
- 機材更新への巨額投資
両社とも最新鋭の省エネ機材を導入しています。燃油費削減と脱炭素を同時に狙う動きです。
- 非航空事業の強化
マイル経済圏や貨物事業など、空を飛ばない事業での稼ぎを競い始めています。
売上高 前年同期比
純利益 前年同期比
勝者と敗者:効率のJAL、規模のANA
今期、収益性の高さで「勝者」となったのは日本航空(JAL)です。
- JALの営業利益率は10.8%に達しました。
- 対するANAは8.6%にとどまります。
JALは売上高こそ2兆125億円とANAを下回りますが、本業の儲け(営業利益)では2,180億円を稼ぎ出し、僅差で首位に立ちました。純利益の伸び率も28.6%と、ANAの10.5%を大きく引き離しています。少数精鋭で稼ぐ筋肉質な経営が実を結んだ形です。
- 好調
- 日本航空(JAL)
- 苦戦
- (不在・強いて言えば利益率で及ばぬANA)


売上高ランキング
営業利益ランキング
営業利益率ランキング
注目の動き・戦略比較
各社の戦略には明確な違いが見られます。
- ANAホールディングス:「物流の王者」を目指す
日本貨物航空(NCA)を子会社化し、貨物事業を強化。売上を前期比12.3%増と伸ばしました。
- 日本航空(JAL):「プラットフォーム企業」へ変身
ライフネット生命との提携を発表。マイルを軸に保険や金融へ広げる「航空一本足打法」からの脱却です。
また、両社とも財務基盤を固めています。ANAは社債型種類株式を、JALは2,000億円規模のハイブリッド証券を発行。将来の巨額投資に向けた資金調達を完了させました。
業界共通のリスク
- 燃油価格と為替の変動
原油高や円安は、コストを押し上げる最大の不安定要因です。
- 深刻な人手不足
パイロットや整備士の確保が、路線拡大の制約になる恐れがあります。
- 地政学リスク
紛争による航路変更や、景気後退によるレジャー需要の冷え込みが懸念されます。
就活生・転職希望者へ
航空業界は今、最もエキサイティングな変革期にあります。
- 活躍の場は「空」以外にも
IT、金融、物流など、航空会社のビジネス領域は急拡大しています。
- グローバルな視点が必須
海外顧客が収益の柱であり、多国籍なチームで働く機会が増えています。
- 挑戦を支える財務力
両社とも過去最高益水準。待遇改善や教育投資への余裕が生まれています。
タグ#航空#空運#日本航空#JAL#ANAホールディングス#ANA#インバウンド#マイル経済圏#貨物事業#決算分析
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