石油・天然ガス開発2社、2026年中間期とQ1比較、INPEX高収益と石油資源の苦戦
INPEXは中間期の営業利益が前年同期比0.3%増え、過去最高を更新しました。一方、石油資源開発は第1四半期の営業利益が62.9%減。原油販売減や調達コストが響きました。ただし、集計期間は半年と3カ月で異なります。高収益と急減益が並ぶ決算を、期間差に注意して読み解きます。
今期の総括
高収益と急減益が並ぶ
業界全体の動き
- 原油価格と為替が収益を左右。INPEXは原油価格が前年同期比8.2%上昇し、円安も追い風でした。平均為替は1ドル158.37円で、前年同期より6.7%円安です。
- 販売量の減少が共通課題。INPEXの原油販売数量は前年同期比22.8%減。石油資源開発も販売量の減少が響きました。
- 地政学リスクが調達費を押し上げ。石油資源開発はホルムズ海峡封鎖でLNG調達コストが増加しました。
- 業績の明暗が分かれる。INPEXは営業利益が前年同期比0.3%増、石油資源開発は62.9%減でした。
営業利益ランキング
売上高 前年同期比
純利益 前年同期比
勝者と敗者
INPEXは売上高1兆5億円で、石油資源開発の651億円を規模で上回りました。前年比はそれぞれ4.6%減、21.4%減です。ただし、INPEXは半年、石油資源開発は3カ月の実績です。
営業利益もINPEXが6,187億円、石油資源開発が62億円でした。前年比ではINPEXが0.3%増、石油資源開発が62.9%減です。営業利益率は61.9%対9.5%でした。
純利益はINPEXが前年比17.7%増、石油資源開発が79.4%減。原油価格や円安に加え、INPEXでは増産効果も支えとなりました。対して石油資源開発は販売減とLNG調達費の増加が重なりました。稼ぐ力の差が鮮明ですが、期間が違うため単純比較には注意が必要です。
- 好調
- INPEX
- 苦戦
- 石油資源開発


売上高ランキング
営業利益率ランキング
注目の動き・戦略比較
INPEXは通期予想を上方修正し、配当も増額します。原油価格や為替の見通しを引き上げ、足元の収益力を還元と成長に結び付ける構えです。通期営業利益予想は1兆2,230億円です。
石油資源開発は米国のタイトオイル・ガス資産を取得し、政策保有株の売却も発表しました。既存事業が減益となるなか、北米資産へ投資する戦略です。通期営業利益予想は460億円。買収後の収益化と資金負担が焦点です。
業界共通のリスク
- 原油価格の変動。上昇は販売単価を支えますが、下落すれば収益を圧迫します。
- 為替の振れ。円安は円換算収益を押し上げる一方、海外調達費を高める場合があります。
- 地政学リスク。海峡封鎖などで輸送や調達が滞ると、コスト増や販売減につながります。
- 販売量の変化。資源量や操業状況の変化が、売上と利益に直結します。
- 大型投資の負担。石油資源開発の米国資産取得では、投資回収や財務への影響を見極める必要があります。
比較するときの注意点
今回の数値は、INPEXが2026年12月期の中間期、石油資源開発が2027年3月期第1四半期です。半年分と3カ月分が並ぶため、売上高や利益の額を同じ土俵で比べられません。ランキングや平均値も規模の参考にとどめ、前年比や利益率、各社の事業環境を合わせて見る必要があります。
就活生・転職希望者へ
INPEXの決算からは、海外大型プロジェクトの安定操業や市況分析が収益を支える姿が見えます。石油資源開発では、資源開発に加えて調達や投資判断も重要です。資源価格や国際情勢の変化が大きい業界だからこそ、技術職にも事業・市場への理解が求められます。
タグ#石油・天然ガス開発#石油業界#INPEX#石油資源開発#中間決算#原油価格#為替#LNG#米国タイトオイル#地政学リスク
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