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その他製造
大手印刷・包装
2026年3月期
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2026年5月17日
NEW · 3日前

印刷大手2社・2026年3月期決算——売上1.8兆円のTOPPANと、利益で勝るDNPの「脱・印刷」競争

印刷・包装
TOPPANホールディングス
大日本印刷
2026年3月期
決算分析
半導体部材
構造改革
海外M&A
EV関連材料
製造業トレンド

比較企業 · 2

今期の総括

売上のTOPPAN、利益のDNPと個性が明確化

国内印刷2強の決算は、進む道の違いが鮮明に出ました。TOPPANホールディングスは売上高1兆8,050億円で過去最高を更新。対する大日本印刷(DNP)は、営業利益1,010億円と「稼ぐ力」で圧倒しました。事業構造の転換を急ぐ両社の、最新の戦況を詳しく解説します。

業界全体の動き

印刷業界は今、歴史的な転換点にあります。主な要因は以下の3点です。

  • 脱・紙ビジネスの加速。チラシや出版物から、半導体やEV材料へのシフトが鮮明です。
  • 積極的な海外展開。国内市場の縮小を補うため、北米や欧州での買収が活発化しました。
  • 株主還元の強化。PBR(株価純資産倍率)改善に向け、両社とも巨額の自社株買いを打ち出しました。

営業利益率ランキング

業界平均

DNPの利益率がTOPPANを3ポイント上回ります。稼ぐ力の源泉はエレクトロニクス部門の強さにあります。

売上高 前年同期比

業界平均

両社とも増収を確保。特にTOPPANは前年比5%増と、成熟業界ながら高い成長率を見せました。

純利益 前年同期比

業界平均

両社とも純利益は前年割れ。TOPPANは構造改革、DNPは前期の資産売却の反動が主な要因です。

勝者と敗者:収益力で差をつけたDNP

今回の決算で「効率」が光ったのは大日本印刷です。営業利益は前年比7.9%増1,010億円に到達しました。利益率も6.7%と、TOPPANホールディングス3.7%を大きく引き離しています。その理由は、半導体向け部材など高収益事業の好調です。一方のTOPPANホールディングスは、営業利益が前年比21.1%減671億円に沈みました。これは子会社の切り離しや、構造改革の費用が一時的に出たためです。

大日本印刷

勝者

大日本印刷

TOPPAN

苦戦

TOPPANホールディングス

営業利益ランキング

業界平均

利益ではDNPが逆転。高付加価値な先端材料事業が利益を押し上げ、1,000億円の大台を突破しました。

注目の動き・戦略比較

  • TOPPANホールディングス:規模で攻める戦略です。北米での大型買収により、売上高は5.0%伸びて業界首位を独走しています。短期的な利益より、世界市場でのシェア拡大を優先しています。
  • 大日本印刷:独自技術で稼ぐ戦略です。EV向けのバッテリーパウチなど、先端材料が利益を牽引しました。エレクトロニクス部門の利益率は20%を超え、もはやメーカーの姿です。

売上高ランキング

業界平均

TOPPANが1.8兆円超えで首位。北米での積極的なM&Aが売上の規模拡大に大きく寄与しています。

業界共通のリスク

  • 原材料費とエネルギー価格の高騰。製造コストを価格に転嫁できるかが鍵となります。
  • 中国市場の景気後退。半導体やスマートフォン向け部材の需要に影響する恐れがあります。
  • デジタル化による紙需要のさらなる激減。既存の印刷設備の維持が重荷になるリスクです。

就活生・転職希望者へ

「印刷会社」という名前で判断するのは危険です。現在の実態は、最先端の化学・IT企業です。海外で大きな仕事がしたいなら、M&Aで急拡大するTOPPANが面白いでしょう。技術力を武器に、高い収益性を追求する環境ならDNPが適しています。どちらも変革期にあり、新しい挑戦を歓迎する社風に変わっています。