大手印刷・包装2社・2026年3月期Q3——脱・印刷で明暗、DNPが稼ぐ力でTOPPANを圧倒
大手印刷2社は、ともに売上が増える増収を記録しました。しかし、利益面では明暗が分かれています。大日本印刷は構造改革により営業利益を21.8%増と伸ばしました。対するTOPPANは巨額買収で売上を伸ばすも、利益は15.1%減と苦戦。高収益化への歩みの差が浮き彫りとなった決算です。
今期の総括
収益構造の改革で大日本印刷が「稼ぐ効率」を大幅に改善
業界全体の動き
印刷業界は今、歴史的な転換期にあります。主な共通テーマは以下の3点です。
- 脱・印刷の加速:紙媒体からデジタルや高機能部材へ軸足を移しています。
- 海外M&Aによる規模拡大:国内市場の縮小を補うため、北米などの海外企業を積極的に買収しています。
- 事業選別の徹底:利益の出にくい事業を切り離し、成長分野へ資金を集中させています。
売上高ランキング
営業利益率ランキング
売上高 前年同期比
純利益 前年同期比
勝者と敗者
今期の「稼ぐ力」で勝ったのは大日本印刷です。営業利益は763億円に達し、前年から21.8%も増えました。利益率も6.8%と高水準です。不採算事業を整理した「痛みを伴う改革」が実を結びました。
一方、TOPPANは利益面で苦戦しました。営業利益は448億円で前年比15.1%減です。売上は13,228億円と業界首位ですが、高収益だったフォトマスク事業が連結から外れたことが響きました。
- 好調
- 大日本印刷
- 苦戦
- TOPPANホールディングス


営業利益ランキング
注目の動き・戦略比較
両社の戦略には明確な違いが見られます。
- TOPPAN: 「攻めのM&A」が際立ちます。約2,800億円を投じて米国の包装大手を取得しました。一気に北米・南米の顧客網を手に入れた格好です。
- 大日本印刷: 「中身の筋肉質化」に注力しています。ライフ&ヘルスケア部門の利益が約7割増えるなど、特定の成長分野で圧倒的な収益力を発揮しています。
業界共通のリスク
好調な中でも、以下の懸念材料が残ります。
- 原材料・エネルギー価格:製造コストを押し上げる要因となります。
- 為替変動:海外事業が拡大した分、円高局面では利益が目減りします。
- 世界的な消費停滞:包装材などの需要は景気に左右されやすい側面があります。
就活生・転職希望者へ
もはや「印刷会社」という言葉で捉えるのは間違いです。DX、半導体部材、医療など、活躍の場は製造業の枠を超えています。安定した基盤を持ちつつ、ダイナミックな事業変革を経験したい人には、今が最も面白い時期と言えるでしょう。
タグ#大手印刷#包装#TOPPANホールディングス#大日本印刷#製造業#決算比較#M&A#構造改革#DX#投資判断#業界研究
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