カーブス、2026年8月期通期決算、営業利益22%増で全利益が過去最高

カーブスの2026年8月期決算を分析すると、売上高は前年比15.5%増、営業利益は22.3%増、純利益は14.1%増となり、いずれも過去最高を更新しました。女性向けフィットネスの会員増と会費改定、会員向け物販の伸びが業績を押し上げ、会員数も年度末として過去最高を記録。2027年8月期も増収増益を見込み、男性向けジムなど新ブランドの出店拡大を進めます。

決算の数字通期
1年間の確定値(前年比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 今期予想 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 434億円 | +15.5% | 460億円 |
| 営業利益 | 78億円 | +22.3% | 87億円 |
| 純利益 | 49億円 | +14.1% | 55億円 |
| 営業利益率 | 17.9% | ||
この決算のポイント
- 1女性向けカーブスの会員数は89.5万人に増え、年度末として過去最高を更新
- 2会員向け物販のチェーン売上高は265.6億円、前年比15.7%増で過去最高
- 32027年8月期は売上高460億円、営業利益87億円を予想し、増収増益を見込む
- 4年間配当は30円に増配し、2027年8月期は32円を計画
- 5自己株式取得に27億63百万円を支出し、長期借入金の返済も進めた
業績のポイント
カーブス(カーブスホールディングス)の2026年8月期は、売上高433億87百万円(前年比15.5%増)、営業利益77億55百万円(同22.3%増)、親会社株主に帰属する純利益49億8百万円(同14.1%増)となり、いずれも過去最高でした。営業利益率も17.9%と、前期の16.9%から上昇しました。
- 会員増と会費改定: 入会キャンペーンや広告、地域密着の販促で会員が増え、2026年4月の会費改定も単価向上に寄与。退会率への影響は軽微でした。
- 会員向け物販の伸長: 食生活相談の強化などを背景に物販が増収増益となり、定期便契約者数も過去最高を更新しました。
- 費用の増加: 販売管理費は前期比8億69百万円増加。広告宣伝、人件費、システム投資に加え、株主優待制度の拡充が押し上げました。
会員増と単価上昇が最高益を後押しした一方、営業利益の伸びが売上高の伸びを上回り、利益率も改善しました。主力商品のプロテインは原材料価格の高騰で粗利益率が悪化しましたが、ヘルシービューティの契約増などが物販全体の成長を支えています。なお、チェーン売上高はフランチャイズ店を含む会費・入会金と物販の合計で、連結売上高とは異なる指標です。
セグメント別動向
カーブスはカーブス事業の単一セグメントであるため、会計上のセグメント別売上高・利益は開示していません。事業の広がりを把握するため、決算短信に記載された国内ブランド別の店舗数や会員数をみると、既存の女性向けブランドに加え、男性向けジムとからだの動きの回復を支援するブランドも店舗網を広げました。
| ブランド・指標 | 2026年8月末 | 前年からの変化 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 女性向けカーブス店舗 | 2,013店舗 | +17店舗 | 会員数89.5万人、前年比+3.7% |
| メンズ・カーブス | 45店舗 | +20店舗 | 会員数1.4万人 |
| ピント・アップ | 54店舗 | +17店舗 | 会員数1.0万人 |
| 3ブランド合計 | 2,112店舗 | +54店舗 | 会員数91.9万人 |
女性向けカーブスでは新規出店が23店舗、閉店・統合が6店舗で、店舗数は純増しました。チェーン売上高は934億円と前年比9.1%増で、会費・入会金と会員向け物販の双方が過去最高となりました。
メンズ・カーブスは既存店の会員増に加え、新店の開店時会員数も計画を上回り、ピント・アップも既存店の会員数が着実に増えています。海外では重点地域の欧州で既存店会員数と売上が過去最高となり、今後の出店拡大を目指す一方、2027年8月期は成長準備のため営業赤字が続く見通しです。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| カーブス事業 | 434億円 | 100% | 78億円 | 17.9% |
財務状況と資本政策
期末の総資産は411億19百万円で、前期末比4.9%増でした。自己資本比率は54.9%と前期末の51.4%から上昇し、営業キャッシュ・フローも増加しています。
| 指標 | 2026年8月期末・通期 | 前期比または前期末比 |
|---|---|---|
| 総資産 | 411億19百万円 | +4.9% |
| 純資産 | 226億26百万円 | +12.2% |
| 自己資本比率 | 54.9% | +3.5ポイント |
| 営業キャッシュ・フロー | 72億6百万円 | 前期62億11百万円 |
| 投資キャッシュ・フロー | -8億26百万円 | 前期-7億27百万円 |
| 財務キャッシュ・フロー | -65億37百万円 | 前期-48億92百万円 |
| 年間配当 | 30円 | 前期17円 |
財務活動による支出には長期借入金の返済20億40百万円、自己株式の取得27億63百万円、配当金の支払い17億83百万円が含まれます。自己株式取得は株主還元を強める動きで、年間配当も増額しました。2027年8月期の年間配当は32円を予定しています。
営業キャッシュ・フローが投資キャッシュ・フローのマイナスを補い、期末現金は83億99百万円と前期末からほぼ横ばいでした。借入返済と株主還元を進めながら、自己資本比率も改善しており、成長投資と財務の安定を両立させる姿勢がうかがえます。
通期見通し
2027年8月期は売上高460億円、営業利益87億円、純利益54億55百万円を計画しています。前期実績との比較では、売上高が6.0%増、営業利益が12.2%増、純利益が11.1%増の見通しです。
| 指標 | 2026年8月期実績 | 2027年8月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 433億87百万円 | 460億円 | +6.0% |
| 営業利益 | 77億55百万円 | 87億円 | +12.2% |
| 経常利益 | 75億73百万円 | 86億円 | +13.6% |
| 親会社株主に帰属する純利益 | 49億8百万円 | 54億55百万円 | +11.1% |
国内3ブランドの店舗数は70店舗純増の2,182店舗、会員数は4万~5万人純増の96万~97万人を目指します。メンズ・カーブスは期末80店舗、ピント・アップは76店舗を計画し、出店を加速する方針です。
人員増や既存社員の昇給、店舗業務の生産性向上に向けたシステム投資を見込む一方、会員増と物販拡大を成長の柱に据えます。欧州は既存店の好調を背景に出店を進めますが、営業赤字が続く想定です。前回予想からの修正ではなく、会社が示した新年度の計画として、利益成長と先行投資の両面を確認したいところです。
リスクと課題
会員基盤の拡大が続く一方、原材料価格や出店投資、人件費などが利益の伸びを左右します。会社が示した事業計画や決算内容から、注目したいリスクは次の通りです。
- プロテイン原材料の高騰: 主力商品の原材料価格上昇が続き、同商品の粗利益率は悪化しました。価格や仕入れの対応が十分でなければ、物販の利益を圧迫する可能性があります。
- 新ブランドの出店と採算: メンズ・カーブスとピント・アップは出店を加速する計画です。新店の会員獲得や立ち上げが想定を下回れば、投資負担が先行します。
- 欧州事業の赤字継続: 重点地域で店舗拡大を目指す一方、2027年8月期も営業赤字を見込んでいます。成長投資が収益化するまでの期間が長引くリスクがあります。
- 人件費・システム投資の増加: 人材確保や賃上げ、生産性向上のための投資を続ける方針です。投資効果が会員数や業務効率の改善につながるかが利益成長の焦点です。
- 為替変動: 円安は海外子会社の財務諸表換算に影響し、当期は為替換算調整勘定が増加しました。為替差損も計上しており、円相場の変動による損益・純資産の振れに注意が必要です。
会社は中期的な目標として、営業利益・EBITDA・フリーキャッシュフローの年平均成長率10%以上と、ROIC12%以上の維持、15%の達成を掲げています。店舗網の拡大だけでなく、投資が利益やキャッシュ創出に結び付くかが今後の評価軸になります。
決算発表前後の株価推移
決算発表直前の終値(2026/10/9)
928円
最新終値(2026/10/23)
1,042円+12.3%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#カーブス#決算#決算分析#通期決算#フィットネス業界#増収増益#会員数#株主還元#店舗拡大
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コメント
主力の女性向けカーブスが会員数と会費単価の両方を伸ばし、物販も過去最高となったことで、成長の土台が着実に広がっています。価格改定後も退会率への影響が軽微だった点は、顧客満足度とサービスの定着度を示す材料です。
一方、次期は売上高の伸び率が前期より鈍化する計画でも、利益はそれを上回る伸びを見込みます。新ブランドの出店や人材・システムへの投資が続くなか、特に欧州事業の赤字縮小とプロテインの原価対策が、計画達成を見極めるポイントです。
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掲載企業

株式会社カーブスホールディングス
東証 7085
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