かんぽ生命保険、2027年3月期第2四半期末の有価証券含み損は5兆454億円、通期予想は維持
かんぽ生命保険は、2027年3月期第2四半期末(9月30日)の有価証券含み損が5兆454億5000万円になったと発表した。対象は国内取引所に上場する満期保有目的債券と責任準備金対応債券。含み益を差し引いた損益も5兆245億8800万円の含み損だった。一方、2027年3月期の通期連結業績予想は5月15日公表分から変更しない。巨額の評価損を抱えながら予想は維持した形だ。

開示の要点
- 含み損総額
- 5兆454億5000万円
- 差引含み損
- 5兆245億8800万円
- 対象帳簿価額
- 26兆5220億7900万円
- 通期業績予想
- 5月15日公表分から変更なし
含み損は5兆円超、時価は帳簿価額を下回る
2027年3月期第2四半期末に算出した有価証券の含み損は5兆454億5000万円だった。含み益を差し引いた損益も、5兆245億8800万円の含み損となった。
| 項目(億円) | 金額 |
|---|---|
| 対象有価証券の帳簿価額 | 265,220.79 |
| 対象有価証券の時価 | 214,766.29 |
| 含み損総額 | 50,454.5 |
| 含み益総額 | 208.61 |
| 差引含み損益 | -50,245.88 |
含み損は帳簿価額と時価の差を示すもので、売却によって損失が確定したことを意味しない。今回の開示では、対象となる有価証券の時価が帳簿価額を大幅に下回った状況が示された。
対象は国内上場の債券、前期利益に対する規模も開示
含み損の算定対象は、保有する有価証券全体ではなく、一定の債券のうち国内の金融商品取引所に上場しているものに限られる。会社は、含み損総額と前期実績との関係も公表した。
- 対象の種類: 満期保有目的の債券と責任準備金対応債券のうち、国内取引所に上場している有価証券。
- 前期の連結経常利益との比率: 2026年3月期の経常利益2719億4600万円に対し、含み損総額は1855.3%。
- 前期の親会社株主に帰属する当期純利益との比率: 2026年3月期の純利益1687億9800万円に対し、含み損総額は2989.0%。
これらの比率は、含み損総額を前期の利益と比較したものだ。対象が限定された評価損であることを踏まえ、開示された範囲と利益実績の双方から規模を捉える必要がある。
通期業績予想は据え置き
会社は、2027年3月期の通期連結業績予想について、2026年5月15日に公表した内容から変更しないとした。今後、開示すべき事項が生じた場合には速やかに公表するとしている。
- 業績予想: 2026年4月1日から2027年3月31日までの通期連結業績予想を維持。
- 今後の対応: 開示すべき事項が生じた場合は速やかに開示。
現時点では、今回の含み損の公表に伴う通期予想の修正はない。投資家にとっては、評価損の変動だけでなく、今後の業績見通しや追加開示の有無を確認することが焦点となる。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/28)
1,714円
最新終値(2026/10/28)
1,714円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/28更新
かんぽ生命をライバルと比較
年収・業績・株価を並べて保険業界の今
掲載6社かんぽ生命は保険業界の掲載6社中、売上高で2位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +20.9%全業界 +17.1%
- 今期計画 営業利益
- +3.4%全業界 +11.4%
- 予想の上方修正
- 1社下方 0社
- 営業利益率(業界)
- 4.7%
- かんぽ生命+31.2%
- 保険(業界平均)+20.9%
- 全業界+17.1%
- 足元の業績今期第1四半期累計は2社合計で売上高+10.5%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は1社、下回る企業は0社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは1社、下方修正は0社。修正幅が最も大きいのはソニーフィナンシャル(営業利益+261.1%)。





タグ#かんぽ生命保険#有価証券含み損#保険#債券#含み損#業績予想
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今回の開示で注目されるのは、含み損総額が前期の連結利益を大きく上回る一方、会社が通期業績予想を据え置いた点だ。対象は国内上場の特定区分の債券で、含み損の金額だけから実現損失や業績への影響を判断することはできない。評価損の推移と業績予想の維持が今後も続くかを、追加開示とあわせて見極めたい。
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