アシックス、連結子会社アシックス商事の解散清算方針を決定 ウォーキング事業を本体に集約
株式会社アシックスは14日、連結子会社アシックス商事株式会社の解散・清算方針を決議したと発表した。ウォーキング事業のグローバル成長加速とブランド戦略の一貫性確保に向け、全事業を本体またはアシックスジャパンへ移管。子会社事業の本体集約で意思決定を迅速化する。2026年12月期第2四半期に特別損失67億1700万円を計上した。

解散の理由とウォーキング戦略
アシックスは、ウォーキング事業のグローバル成長を加速し、ブランドとして一貫した戦略を実行するため、アシックス商事の全事業および業務をアシックス本体またはアシックスジャパンへ移管した上で解散・清算する方針を決定した。アシックス商事は1955年設立の老舗連結子会社で、スポーツシューズや一般シューズの国内・海外販売を担ってきたが、近年はアシックスブランドのウォーキング分野を強化する中で、販売会社としての独立性が戦略遂行上の重複を生んでいたとみられる。親会社への事業移管により、商品企画から販売までの指揮系統を一本化し、ウォーキングカテゴリーを第2の柱に育てる狙いがある。対象会社は完全子会社であるため、少数株主の反対リスクはなく、手続きは円滑に進む見通し。ウォーキング事業の本体直轄化が本件の核心だ。
解散する子会社の財務データ
アシックス商事の直近3期の財務数値は以下のとおり。売上高は2023年12月期519億4100万円から2025年12月期774億4000万円へ49.1%増と拡大したが、当期純利益は2024年の54億8600万円から2025年は43億1500万円へ21.3%減となった。営業利益は2025年に58億8500万円と前年比31.1%増で、売上高営業利益率は7.6%に上昇している。一方で純資産は281億5500万円と前期から16億円強減少した。\n\n| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 純資産 | 総資産 |\n| --- | ---: | ---: | ---: | ---: | ---: | ---: |\n| 2023年12月期 | 51,941 | 4,129 | 5,332 | 3,709 | 28,244 | 36,312 |\n| 2024年12月期 | 72,116 | 4,489 | 6,175 | 5,486 | 29,789 | 44,262 |\n| 2025年12月期 | 77,440 | 5,885 | 7,444 | 4,315 | 28,155 | 42,504 |\n\n同社は資本金4億5000万円、アシックスが100%出資し、親会社から2名が役員として派遣されている。またアシックスブランド製品の販売に伴うロイヤルティを親会社に支払う関係にある。好調な子会社をあえて解散するのは、戦略的合理性を優先した判断とみられる。
業績への影響と今後のスケジュール
解散・清算に伴い、2026年12月期第2四半期連結決算で特別損失として転身支援等費用67億1700万円等を計上した。これは事業移管や会社運営終了に関連する費用で、構造改革費用の一時的負担となる。同社は本日公表の「2026年12月期通期連結業績予想の修正及び剰余金の配当(中間配当)ならびに期末配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」で、こうした費用を含んだ通期予想を開示済みだ。増配予想の修正と同時に構造改革費用を計上する形で、株主還元と経営資源の再配分を並行して進める。解散手続きは本邦法令に基づき開始し、必要な手続きが完了次第、清算結了となる見込み。清算結了までに発生する損益は現時点で精査中で、今後連結業績予想の修正が必要となった場合は速やかに公表するとしている。清算過程で追加の損失が発生する可能性には留意が必要だ。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/8/14)
5,281円
最新終値(2026/10/23)
4,862円-7.9%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#アシックス#アシックス商事#解散・清算#ウォーキング事業#特別損失
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コメント
アシックス商事は直近売上高774億円、営業利益率7.6%と黒字だったが、ウォーキング事業の本体直轄化で意思決定を速め、ブランド戦略の一貫性を優先した。特別損失67億円は一時的だが、今後の清算で追加費用が出る可能性がある。選択と集中の加速による中期的な収益力向上に期待したい。
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