製粉・即席麺3社・2027年3月期Q1、東洋水産が利益率で一強、日清製粉Gは苦戦
3社とも増収でしたが、利益の伸びには大きな差が出ました。東洋水産は営業利益が前年比23.4%増、利益率も16.6%で首位。日清食品も海外事業や新製品で二桁増益です。一方、日清製粉Gは純利益が19.5%減。海外の稼ぐ力が利益差を生んだ四半期となりました。
今期の総括
海外の稼ぐ力が利益差を生んだ
業界全体の動き
- 3社とも売上高は前年比で増加。伸び率は日清食品が10.0%、東洋水産が7.8%、日清製粉Gが1.1%でした。
- 海外事業が成長を左右しました。日清食品は米州や中国が伸び、東洋水産は海外即席麺が利益を押し上げました。
- 値上げや新製品も追い風です。日清食品は国内の価格改定と新製品投入が奏功し、全セグメントで増収でした。
- 円安は海外売上の円換算や採算に寄与しました。東洋水産のドル円平均は159.50円で、前年同期の144.60円より円安でした。
- 純利益は本業と別の要因でも差が出ました。日清製粉Gは前年の政策保有株式売却益がなくなり、純利益が前年比19.5%減でした。
売上高ランキング
営業利益率ランキング
売上高 前年同期比
純利益 前年同期比
勝者と敗者
東洋水産が利益面の勝者です。営業利益は前年比23.4%増の226億円で、3社中トップでした。利益率も16.6%と、日清食品の9.2%、日清製粉Gの5.1%を上回りました。
海外即席麺の価格改定や円安が、東洋水産の利益を押し上げました。国内即席麺も増収増益でした。一方、低温食品や水産食品は減益で、事業ごとの明暗は残ります。
最も苦戦したのは日清製粉Gです。売上高は前年比1.1%増でしたが、営業利益は0.9%減の112億円。純利益は19.5%減で、東洋水産の19.5%増と対照的でした。中食・惣菜の販売低調やコスト上昇に加え、前年の株式売却益の反動が響きました。
増収でも利益が伸びるとは限らないことが、3社の差から見えます。
- 好調
- 東洋水産
- 苦戦
- 日清製粉G

営業利益ランキング
注目の動き・戦略比較
日清食品は海外展開と商品力が軸です。売上高は前年比10.0%増、営業利益は13.4%増でした。米州や中国の伸びに加え、国内の価格改定と新製品が成長を支えました。
東洋水産は海外即席麺の収益力が際立ちます。営業利益は前年比23.4%増で、3社で最も高い伸びでした。自己株式取得や安定配当も株主還元策として注目されます。
日清製粉Gは中食・惣菜事業の立て直しが焦点です。トオカツフーズの事業持株会社化で、経営判断の迅速化を目指します。年間配当は前期比5円増の65円を予定しています。
通期営業利益予想は、東洋水産が820億円、日清食品が678億円、日清製粉Gが460億円です。東洋水産は第1四半期の増益に対し、通期では営業減益を見込んでいます。会社計画と足元の勢いの差も確認したい点です。
業界共通のリスク
- 円安の反転。東洋水産の海外利益を押し上げた為替が円高に振れれば、円換算額や採算を押し下げる恐れがあります。
- 原材料や物流などのコスト上昇。日清製粉Gでは中東情勢に起因するコスト増が利益を圧迫しました。
- 値上げ後の販売動向。価格改定が利益を支える一方、消費者の節約志向が強まれば販売数量に響きます。
- 海外市場の需要変化。東洋水産では米国需要の回復が焦点で、地域ごとの販売差が業績を左右します。
- 商品競争と品質管理。新商品や販促の競争が続くなか、食の安全や安定供給も各社に共通する課題です。
投資家・就活生が見るポイント
投資家は増収率だけでなく、利益率と通期計画も見比べたいところです。東洋水産は利益率が3社で最も高い一方、通期の営業減益予想には注意が必要です。日清食品は海外成長の継続性、日清製粉Gは中食・惣菜の採算改善が焦点になります。
就活生や転職希望者には、各社の強みの違いが企業研究の入口になります。海外での販売や商品開発に関心があれば日清食品や東洋水産、製粉から中食までの事業運営に関心があれば日清製粉Gが比較対象です。原材料や為替の変化に対応する力も、食品業界で重要な視点です。
タグ#製粉#即席麺#食品業界#日清製粉グループ#日清食品#東洋水産#2027年3月期#海外事業#円安#価格改定
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