2026年3月期 第3四半期
ディスコ・2026年3月期Q3、純利益8.7%増の926億円——生成AI需要で過去最高の出荷、通期予想を上方修正
半導体
生成AI
過去最高
上方修正
増配
営業利益率
HBM
精密加工
高付加価値
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
売上高
3,038億円
+11.5%
通期予想
4,190億円
進捗率73%
営業利益
1,262億円
+9.7%
通期予想
1,721億円
進捗率73%
純利益
926億円
+8.7%
通期予想
1,264億円
進捗率73%
営業利益率
41.5%
生成AIの普及で、GPUやHBM向けの先端半導体需要が急拡大しました。精密加工装置の出荷が四半期で過去最高を記録し、売上高は前年比 11.5%増 と好調です。業績の伸びに合わせて、年間の配当予想も引き上げています。
業績のポイント
- 売上高は 303,828百万円 (前年比 11.5%増 )でした。
- 営業利益は 126,212百万円 (前年比 9.7%増 )と伸びました。
- 生成AI向けの装置が好調で、10-12月期の出荷は過去最高です。
- 利益率は 41.5% と、製造業として極めて高い水準を維持しています。
- 高付加価値な製品の売却と、円安の影響が利益を押し上げました。
業績推移(通期)
売上高営業利益|当期累計通期予想残
セグメント別動向
- 当社は精密加工機器の単一セグメントで展開しています。
- 【精密加工装置】先端半導体向けの高付加価値製品が非常によく売れました。
- 【精密加工ツール】顧客の工場がフル稼働し、消耗品の需要も高いままです。
- 生成AIに不可欠なHBM(高帯域幅メモリ)向けが成長をけん引しました。
- 研究開発費は増えましたが、それ以上に売上が増えて利益が出ました。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 精密加工機器製造販売事業 | 3,038億円 | 100% | 1,262億円 | 41.5% |
財務状況と資本政策
- 総資産は 678,263百万円 となり、前期末から 241億円 増えました。
- 自己資本比率は 79.8% で、財務の健全性は非常に高い状態です。
- 年間配当は前期の413円から 437円 へ増やす予想へ修正しました。
- 業績好調を株主に還元するため、期末配当を積み増しています。
リスクと課題
- 為替の変動が激しく、急な円高は利益を減らす要因になります。
- 研究開発への投資を続けており、固定費の増加に注意が必要です。
- 半導体メーカーの投資意欲が冷え込むと、注文が減る恐れがあります。
通期見通し
- 通期の売上高は 419,000百万円 (前年比 6.5%増 )を見込みます。
- 営業利益は 172,100百万円 (前年比 3.2%増 )に上方修正しました。
- 市場環境と足元の好調な動きを踏まえ、予想を前回より引き上げました。
- 1-3月期の想定為替レートは 1ドル154円 と設定しています。
AIアナリストの視点
ディスコの最大の強みは、営業利益率 40% を超える圧倒的な収益力にあります。
特に生成AI向けの「HBM」という新型メモリの製造において、同社の切断・研削装置は不可欠な存在となっています。装置を売るだけでなく、使用に伴い摩耗する「ブレード(刃)」が安定して売れるストック型ビジネスの側面が、業績の下支えとなっています。
今回の決算では、出荷額が四半期ベースで過去最高を更新しており、先端分野での競争力の高さが改めて証明されました。通期の成長率予想がQ3までの実績より控えめなのは、第4四半期の不確実性や為替変動を考慮した慎重な姿勢の表れと言えるでしょう。
