エクシオグループ株式会社 の会社詳細
エクシオグループ株式会社
エクシオグループ
2026年3月期 第3四半期

エクシオグループ・2026年3月期Q3、営業利益45%増の288億円——都市インフラ・DX事業が躍進、通期予想を上方修正

増収増益
データセンター
DX支援
自己株買い
上方修正
生成AI
都市インフラ
資本効率向上
構造改革
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

5,210億円

+18.6%

通期予想

7,600億円

進捗率69%

営業利益

288億円

+45.7%

通期予想

530億円

進捗率54%

純利益

195億円

+70.1%

通期予想

320億円

進捗率61%

営業利益率

5.5%

エクシオグループが発表した2026年3月期第3四半期累計(2025年4月〜12月)決算は、売上高が前年同期比18.6%増5,209億円、営業利益が同45.7%増288億円と大幅な増収増益を記録した。データセンター構築やDX支援ビジネスといった成長分野へのシフトが着実に実を結び、従来の通信インフラ依存から脱却する構造改革の成果が鮮明になっている。好調な業績を背景に、同社は通期の業績予想を上方修正したほか、総額40億円の自己株買いと消却も発表し、資本効率の向上を鮮明にした。

業績のポイント

当第3四半期の累計業績は、売上高が520,995百万円(前年同期比+18.6%)、営業利益が28,815百万円(同+45.7%)、純利益が19,525百万円(同+70.1%)と、主要な利益項目ですべて大幅な伸びを見せた。この躍進の背景には、社会全体のデジタル化進展に伴うデータセンター需要の取り込みと、ソフトウェア投資を中心としたDX支援ビジネスの拡大がある。

国内経済が緩やかな回復を続ける中、同社は人件費や資材価格の高騰というコスト増に直面しながらも、高付加価値案件の選別受注と徹底した生産性向上によって利益率を改善させた。特に、後述する都市インフラ事業とシステムソリューション事業が業績を強力に牽引しており、事業ポートフォリオの多角化が成功していることが数字に表れている。

項目2025年3月期 Q32026年3月期 Q3前年同期比
売上高439,270百万円520,995百万円+18.6%
営業利益19,781百万円28,815百万円+45.7%
経常利益20,915百万円29,390百万円+40.5%
四半期純利益11,477百万円19,525百万円+70.1%

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

セグメント別では、主力の「通信キャリア」が安定成長を維持する一方、「都市インフラ」と「システムソリューション」が爆発的な成長を遂げた。

通信キャリア事業は、売上高175,002百万円(前年同期比+1.1%)、セグメント利益15,863百万円(同+16.5%)となった。光回線工事が好調だったほか、子会社再編による業務運営の最適化が奏功し、増収幅を上回る大幅な増益を達成している。

都市インフラ事業は、売上高159,215百万円(同+23.7%)、セグメント利益6,475百万円(同+240.1%)と劇的な成長を見せた。大規模データセンターの構築や、新築ビル・工場向けの電気工事受注が極めて好調に推移したことが主因だ。特に三菱重工業との協業による「二相式DLC方式」のGPUサーバー構築など、最先端技術の商用利用を開始した点も注目される。

システムソリューション事業は、売上高186,777百万円(同+35.9%)、セグメント利益6,477百万円(同+52.1%)であった。文教向けの「Next GIGA」関連受注に加え、生成AIリテラシー向上を背景とした「DX支援ビジネス」が拡大した。上流コンサルから保守まで一気通貫で提供するモデルが顧客に支持されている。

セグメント売上高前年比利益前年比
通信キャリア175,002+1.1%15,863+16.5%
都市インフラ159,215+23.7%6,475+240.1%
システムソリューション186,777+35.9%6,477+52.1%
セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
通信キャリア1,750億円34%159億円9.1%
都市インフラ1,592億円31%65億円4.1%
システムソリューション1,868億円36%65億円3.5%

財務状況と資本政策

2025年12月末時点の総資産は、前期末比169億円増の6,594億円となった。現金預金や未成工事支出金が増加する一方、受取手形などの債権回収が進んでいる。自己資本比率は49.7%と、前期末(50.0%)と同水準の健全な財務基盤を維持している。

注目すべきは、積極的な株主還元姿勢だ。決算発表と同時に、発行済株式総数の0.96%に相当する200万株(取得総額上限40億円)の自己株式取得と、300万株自己株式消却を発表した。これは資本効率(ROE)の向上を強く意識した経営判断と言える。配当についても、年間66円(前期実績63円)を維持する計画であり、増益分をしっかりと還元に充てる方針を示している。

リスクと課題

業績は極めて好調だが、会社側はいくつかのリスク要因に言及している。第一に、エネルギー価格や人件費の継続的な上昇によるコスト増のリスクだ。これを克服するために、選別受注の徹底とさらなる生産性向上が不可欠となっている。

また、グローバル分野においては依然として構造改革の途上にあり、収支改善が継続的な課題となっている。外部環境としては、日本銀行による政策金利の引き上げに伴う金利変動の影響や、米国の通称政策が自動車産業等の主要顧客に与える波及効果についても注視が必要な状況だ。競争激化が続くIT・建設分野において、いかに生成AIなどの独自技術で差別化を図れるかが、中長期的な成長の鍵を握る。

通期見通し

好調な第3四半期までの進捗を踏まえ、同社は2026年3月期の通期業績予想を上方修正した。データセンターやDX関連の受注残が積み上がっており、期末に向けてさらなる上積みを狙う。修正後の営業利益予想は530億円となり、前期比で24.8%増の大幅増益を見込む。

項目前回予想今回修正前期実績
売上高730,000760,000670,551
営業利益48,00053,00042,467
純利益30,00032,00026,851

(単位:百万円、前期実績は連結)

AIアナリストの視点

エクシオグループの変革が「通信」から「都市・IT」へ完全にシフトし、利益率が跳ね上がった印象を受ける決算です。

特に都市インフラのセグメント利益が前年比3.4倍(+240%)に急拡大している点は驚異的で、生成AIブームに伴うデータセンターの熱処理課題(液体冷却技術など)に対して、三菱重工との協業でいち早く商用ソリューションを提示した点は、競合他社に対する大きなアドバンテージとなっています。

また、好決算と同時に自己株買い・消却をセットで打ち出す点は、東証の「資本コストや株価を意識した経営」の要請に機敏に応えるものであり、投資家からの評価を一段と高める内容と言えるでしょう。今後は、グローバル事業の黒字化定着と、人件費上昇を飲み込み続けられるだけの価格転嫁力が持続するかが焦点となります。