積水ハウス株式会社 の会社詳細
積水ハウス株式会社
積水ハウス
2026年1月期

積水ハウス・2026年1月期通期、売上高4.1兆円で過去最高——国内好調も米国事業の利益半減が重石

増収増益
過去最高売上
増配
自社株消却
米国事業
ZEH住宅
都市再開発
シャーメゾン
住宅メーカー
1928
通期1年間の確定値(前年比)

売上高

4.2兆円

+3.4%

通期予想

4.4兆円

進捗率96%

営業利益

3,414億円

+3.0%

通期予想

3,500億円

進捗率98%

純利益

2,321億円

+6.6%

通期予想

2,180億円

進捗率106%

営業利益率

8.1%

売上高は前年比 3.4%増4兆1,979億円 となり、過去最高を更新しました。国内の賃貸住宅管理や都市再開発が好調に推移した一方、主力の米国事業が金利高の影響で 利益半減 となったことが全体の伸びを抑えました。配当は前年比9円増の 144円 を実施し、積極的な株主還元を継続しています。

業績のポイント

売上・利益ともに前期を上回る増収増益を達成しました。

  • 売上高:4兆1,979億円(前年比 3.4%増
  • 営業利益:3,414億円(前年比 3.0%増
  • 純利益:2,320億円(前年比 6.6%増

国内では、高付加価値な賃貸住宅「シャーメゾン」の受注が堅調でした。また、都市再開発での物件売却が利益を押し上げました。一方で、海外事業は米国の住宅ローン金利高止まりによる需要減が響き、大幅な 営業減益 となりました。

業績推移(通期)

売上高営業利益

セグメント別動向

  • 戸建住宅事業:売上高 4,789億円0.0%減)。デザイン提案の強化で中高級層の受注は堅調でした。
  • 賃貸・事業用建物事業:売上高 5,648億円3.6%増)。ZEH仕様の賃貸住宅が人気で、利益も 7.4%増 と伸びました。
  • 建築・土木事業:売上高 3,022億円7.0%減)。受注価格への転嫁が進み、利益は 44.9%増 と大幅に改善しました。
  • 賃貸住宅管理事業:売上高 7,126億円3.7%増)。管理戸数の増加と高水準の稼働率を維持し、利益は 21.5%増 でした。
  • リフォーム事業:売上高 1,879億円2.2%増)。省エネ・断熱改修などの需要を捉え、増収増益を維持しています。
  • 開発事業(マンション・再開発等):売上高 6,819億円17.1%増)。物件売却が好調で、利益は 35.1%増 と大きく貢献しました。
  • 国際事業:売上高 1兆2,863億円0.6%増)。買収した米M.D.C.社が寄与したものの、販促費増で利益は 50.5%減 と苦戦しました。
セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
戸建住宅4,790億円11%480億円10.0%
賃貸住宅管理7,126億円17%690億円9.7%
国際事業1.3兆円31%391億円3.0%

財務状況と資本政策

資産・純資産ともに増加し、財務基盤は安定しています。

  • 総資産:5兆66億円(前期末比 1,977億円増
  • 自己資本比率:42.7%(前期末比 1.9ポイント上昇
  • 配当:年間 144円(前期比 9円増)。次期予想は 145円 と増配を継続予定です。
  • 株主還元:発行済株式の 1.76% にあたる 1,170万株 の自社株消却を決定しました。

リスクと課題

  • 米国の金利動向:ローン金利の高止まりが続けば、海外事業の回復が遅れるリスクがあります。
  • 建設コストの上昇:資材価格や人件費の高騰が続く中、価格転嫁を継続できるかが鍵となります。
  • 国内の着工数減少:持家市場の弱含みに対し、高付加価値戦略でどこまでカバーできるかが課題です。

通期見通し

2027年1月期は、国内の安定成長と海外の回復を見込み、さらなる 増収 を予想しています。

  • 売上高:4兆3,530億円(前期比 3.7%増
  • 営業利益:3,500億円(前期比 2.5%増
  • 純利益:2,180億円(前期比 6.1%減

純利益が減少する予想ですが、これは前期に計上された持分法投資利益などの一過性要因がなくなるためです。実質的な稼ぐ力である営業利益は増益を維持する計画です。

AIアナリストの視点

今回の決算は、日本国内の「圧倒的な安定感」と、米国市場の「一時的な逆風」が鮮明に対比された内容です。

特筆すべきは国内の賃貸管理と都市再開発の稼ぐ力です。戸建注文住宅の市場が縮小する中で、ストック型ビジネスと資産回転型ビジネスがしっかり利益を支えています。営業利益率も8%台を維持しており、業界内でも高い収益性を誇ります。

懸念点は米国事業です。売上高の約3割を占める規模まで成長した一方で、金利環境に利益が大きく左右される脆さも見えました。買収したM.D.C.社の統合シナジーを早期に発揮し、利益率をどこまで戻せるかが、次期の株価の焦点になるでしょう。

投資家にとっては、配当性向40%以上かつ累進的な配当方針を維持している点は非常に魅力的です。就活生にとっても、単なる「家を作る会社」から、再開発や海外展開、管理事業を多角的に手がける「住環境のプラットフォーマー」への変貌を理解しておくことが重要です。