イビデン株式会社 の会社詳細
イビデン株式会社
イビデン
2026年3月期 第3四半期

イビデン・2026年3月期Q3、営業利益27.7%増の445億円——生成AI向け受注が好調、5000億円の大型投資も発表

増収増益
生成AI
ICパッケージ基板
大型投資
株式分割
増配
半導体関連
EV市場減速
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

2,986億円

+10.5%

通期予想

4,200億円

進捗率71%

営業利益

445億円

+27.7%

通期予想

610億円

進捗率73%

純利益

310億円

+25.0%

通期予想

370億円

進捗率84%

営業利益率

14.9%

売上高は前年比 10.5%増2,986億円 となり、生成AI向けサーバー需要が業績を力強く牽引しました。主力の電子事業が大幅な増益を達成した一方、EV市場の減速でセラミック事業は苦戦しています。次世代を見据え、高性能ICパッケージ基板に 3年間で5,000億円の大型投資 を行う方針も公表しました。

業績のポイント

当第3四半期の売上高は 2,986億円 (前年比 10.5%増 )となりました。
営業利益は 445億円 (前年比 27.7%増 )と大幅に伸びています。

  • 生成AI用サーバー向けの受注が好調に推移しました。
  • フィリピン工場での原価低減活動も利益を押し上げました。
  • パソコン向け基板は緩やかな回復に留まりましたが、底堅く推移しました。

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

  • 電子事業: 売上高 1,719億円 (前年比 18.2%増 )、営業利益 330億円 (前年比 65.9%増 )。AIサーバー向けが強く、利益率が大きく改善しました。
  • セラミック事業: 売上高 605億円 (前年比 2.4%減 )、営業利益 59億円 (前年比 36.8%減 )。EV市場の減速で排気系部品やパワー半導体向け製品が苦戦しました。
  • その他事業: 売上高 661億円 (前年比 5.2%増 )、営業利益 54億円 (前年比 6.8%減 )。建設工事は堅調でしたが、住宅着工の遅れや資材高騰が響きました。
セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
電子事業1,719億円58%330億円19.2%
セラミック事業606億円20%59億円9.7%
その他事業661億円22%55億円8.3%

財務状況と資本政策

自己資本比率は 51.5% となり、前期末の 45.3% から上昇しました。

  • 総資産は 1兆541億円 で、未払金の支払いや社債の償還により前期末から減少しました。
  • 2026年1月1日付で 1株を2株にする株式分割 を実施しました。
  • 年間配当は、分割前換算で前期比 10円増配50円 を予定しています。

研究開発・成長投資

次世代の成長に向けた 総額約5,000億円の設備投資計画 を決議しました。

  • 期間は2026年度から2028年度の3年間を予定しています。
  • AIサーバー向けの高性能ICパッケージ基板の生産能力を大幅に増やします。
  • 岐阜県の河間事業場などを中心に、最新鋭の工場棟を建設する方針です。

通期見通し

2026年3月期の通期予想は据え置きました。

  • 売上高: 4,200億円 (前期比 13.7%増
  • 営業利益: 610億円 (前期比 28.1%増
  • 生成AI市場の成長を確実に取り込み、増収増益を見込んでいます。

リスクと課題

  • 米国の関税引き上げなど、通商政策の変化による影響が懸念されます。
  • 中国経済の停滞やEV市場のさらなる減速がセラミック事業の重荷となる恐れがあります。
  • 為替や株式市場の大きな変動が財務数値に影響を与えるリスクがあります。
AIアナリストの視点

今回の決算では、生成AIという「追い風」と、EV市場の減速という「向かい風」のコントラストが明確に出ました。特筆すべきは、将来の需要増を確信した 3年で5,000億円という巨額の投資判断 です。

これは自己資本の約9割に匹敵する極めて強気なスタンスであり、世界的なAIインフラ競争において勝ち残る決意の表れと言えます。一方で、セラミック事業の利益率低下は課題です。電子事業への一本足打法にならないよう、EV関連の回復時期や新製品(NEV向けなど)の立ち上がりが今後の焦点となるでしょう。