2026年3月期 第3四半期
関西電力・2026年3月期Q3、売上高6.5%減の2.9兆円——燃料価格下落が減収要因、配当は年75円の大幅増額予想を維持
関西電力
電力会社
減収減益
増配
燃料費調整
インフラ
原子力発電
為替差益
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
売上高
2.9兆円
-6.5%
通期予想
4.0兆円
進捗率73%
営業利益
3,878億円
-3.0%
通期予想
4,500億円
進捗率86%
純利益
3,402億円
-6.1%
通期予想
3,600億円
進捗率94%
営業利益率
13.1%
売上高は燃料価格の低下に伴う料金調整により、前年比 6.5%減 の 2兆9,491億円 となりました。純利益も前年の反動で 6.1%減 です。一方で、円安による為替差益などが出たことで、経常利益ベースでは増益を確保しました。年間配当は前期の60円から 75円 へ増やす計画を据え置いています。
業績のポイント
売上高は 2兆9,491億円 (前年比 6.5%減 )、営業利益は 3,877億円 ( 3.0%減 )となりました。
- 燃料価格の下落が主な減収要因です。
- 「燃料費調整制度」により、電気料金が下がったためです。
- 純利益は 3,401億円 ( 6.1%減 )でした。
- 前年が非常に好調だったため、その反動が出ています。
- 一方で、経常利益は 4,629億円 ( 1.5%増 )と伸びました。
- 為替差益の増加や、投資先からの利益が増えたことが貢献しています。
業績推移(通期)
売上高営業利益|当期累計通期予想残
セグメント別動向
- エネルギー事業: 売上高 2兆3,936億円 ( 6.9%減 )、利益 3,643億円 ( 1.6%減 )。燃料費調整の影響で減収減益ですが、主力として利益の 約8割 を稼いでいます。
- 送配電事業: 売上高 2,833億円 ( 0.5%増 )、利益 373億円 ( 7.8%減 )。修繕費などのコストが増えたことで利益が減りました。
- 情報通信事業: 売上高 1,632億円 ( 1.2%減 )、利益 394億円 ( 11.3%増 )。法人向けサービスの効率化が進み、利益率が向上しています。
- 生活・ビジネスソリューション: 売上高 1,089億円 ( 19.4%減 )、利益 177億円 ( 13.5%減 )。不動産販売のタイミングなどの影響で一時的に落ち込みました。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| エネルギー事業 | 2.4兆円 | 81% | 3,643億円 | 15.2% |
| 送配電事業 | 2,833億円 | 10% | 373億円 | 13.2% |
| 情報通信事業 | 1,633億円 | 6% | 395億円 | 24.2% |
| 生活・ビジネスソリューション | 1,089億円 | 4% | 177億円 | 16.3% |
財務状況と資本政策
自己資本比率は 34.9% となり、前期末の 31.8% から改善しました。
- 総資産は 9兆6,909億円 で、前年から横ばいです。
- 利益の積み上げにより、財務の健全性が高まっています。
- 配当は、年間 75円 (前期は60円)とする予想を変えていません。
- 1株当たりの利益も 305円 と高い水準を保っています。
通期見通し
2026年3月期の通期予想は、当初の計画を据え置いています。
- 売上高: 4兆500億円 (前期比 6.6%減 )
- 営業利益: 4,500億円 ( 4.0%減 )
- 純利益: 3,600億円 ( 14.4%減 )
通期では、燃料価格安定による料金低下の影響で減収減益となる見込みです。
リスクと課題
- 燃料価格の変動: LNG(液化天然ガス)などの価格が上がると利益を圧迫します。
- 原子力発電所の稼働: 安全かつ安定した運転を続けられるかが、利益の鍵を握ります。
- 金利上昇: 巨額の設備投資が必要なため、金利が上がると利払い負担が増えます。
AIアナリストの視点
関西電力の決算は、資源価格の下落が売上高を押し下げるという、エネルギー企業特有の動きが明確に出た内容です。
注目すべきは、売上高が減りながらも経常利益ベースでは増益を確保している点です。これは円安による外貨建て資産の評価益(為替差益)が大きく寄与しており、本業以外の要因に助けられた側面もあります。
就活生や投資家にとってのポジティブな材料は、自己資本比率の着実な上昇と、大幅な増配方針の継続です。かつての厳しい財務状況から脱し、株主還元に舵を切れるだけの余裕が出てきたことは、中長期的な信頼回復につながるでしょう。今後は、燃料価格に左右されない収益構造の構築が焦点となります。
