ノエビア、2026年9月期第3四半期決算、減収減益で営業利益14%減

ノエビアの2026年9月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比2.6%減、営業利益が13.9%減となり、減収減益でした。化粧品事業と医薬・食品事業がともに減収となり、販売費及び一般管理費の増加も利益を押し下げました。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は0.8%減にとどまり、通期予想と年間配当230円は据え置いています。

決算の数字第3四半期累計
期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 461億円 | -2.6% | 650億円 | 71% |
| 営業利益 | 69億円 | -13.9% | 114億円 | 60% |
| 純利益 | 41億円 | -0.8% | 82億円 | 50% |
| 営業利益率 | 15.0% | |||
この決算のポイント
- 1化粧品事業の売上高は前年同期比2.6%減の364億円、セグメント利益も減少
- 2医薬・食品事業は売上高が前年同期比4.4%減、セグメント利益は24.6%減
- 3その他の事業は売上高が前年同期比10.4%増、セグメント利益も13.5%増
- 4通期売上高予想は650億円、営業利益予想は114億円で修正なし
- 5年間配当予想は前期と同額の230円、自己資本比率は69.4%
業績のポイント
ノエビア(ノエビアホールディングス)の2026年9月期第3四半期累計(2025年10月~2026年6月)は、売上高が460億75百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益が68億95百万円(同13.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益が40億89百万円(同0.8%減)でした。売上の減少に販管費増が重なり、営業減益となりました。
- 売上総利益: 313億84百万円で、前年同期の320億69百万円から減少
- 販売費及び一般管理費: 244億88百万円となり、前年同期の240億60百万円から増加
- 経常利益: 72億90百万円で前年同期比13.4%減。一方、固定資産売却益9億24百万円を特別利益に計上
売上高が12億7百万円減少したのに対し、販管費は4億28百万円増え、営業利益を圧迫しました。景気には緩やかな回復がみられるものの、中東情勢などの影響で先行きは不透明と会社は説明しています。純利益の減少が小幅にとどまった背景には、固定資産売却益の計上や法人税等の減少がありますが、特別利益は営業段階の収益力とは分けて見る必要があります。
セグメント別動向
売上の中心である化粧品事業と医薬・食品事業が減収となる一方、その他の事業は増収でした。セグメント利益の前年比では医薬・食品事業の落ち込みが大きく、事業ごとの明暗が分かれています。
化粧品事業は売上高364億22百万円(前年同期比2.6%減)、セグメント利益80億84百万円でした。連結売上高の約8割を占める主力事業ですが、短信では減収の個別要因は示されていません。
医薬・食品事業は売上高80億2百万円(同4.4%減)、セグメント利益5億62百万円でした。売上の減少に加えて利益の落ち込みが目立ちますが、商品別や費用別の詳しい説明はありません。
- その他の事業: 売上高16億50百万円(前年同期比10.4%増)、セグメント利益1億55百万円(同13.5%増)
会社は中長期戦略として「グループ各事業の持続可能な経営による節度ある成長」を掲げています。主力事業の売上回復に加え、医薬・食品事業の利益改善と、伸びているその他事業の成長継続が今後の焦点です。
- 化粧品-9.9%
- 医薬・食品-24.6%
- その他+13.5%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 化粧品事業 | 364億円 | 79% | 81億円 | 22.2% |
| 医薬・食品事業 | 80億円 | 17% | 6億円 | 7.0% |
| その他の事業 | 17億円 | 4% | 2億円 | 9.4% |
通期見通し
ノエビアは2026年9月期の連結業績予想を据え置きました。第3四半期累計で売上高は通期予想の約70.9%、営業利益は約60.5%、親会社株主に帰属する当期純利益は約49.9%に達しています。
| 項目(百万円) | 前回予想 | 今回予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 65,000 | 65,000 | +0.4% |
| 営業利益 | 11,400 | 11,400 | +2.9% |
| 経常利益 | 11,800 | 11,800 | +0.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 8,200 | 8,200 | +2.1% |
会社は2025年11月に公表した予想から変更していません。第3四半期まで営業利益が前年同期を下回っているため、最終四半期に利益をどこまで積み上げられるかが通期計画達成のポイントです。予想には中東情勢などの不確実性があることも踏まえ、今後の販売動向と費用の管理を確認したいところです。
財務状況と資本政策
2026年6月末の総資産は735億円で、2025年9月末から29億92百万円減少しました。自己資本比率は69.4%と、前期末の70.3%から0.9ポイント低下しています。
| 項目 | 2026年6月末・予想 | 前期末・前期実績との比較 |
|---|---|---|
| 総資産 | 735億円 | 前期末比29億92百万円減 |
| 自己資本比率 | 69.4% | 前期末比0.9ポイント低下 |
| 年間配当 | 230円 | 前期と同額 |
| 第2四半期末配当 | 0円 | 前期と同額 |
| 期末配当予想 | 230円 | 予想修正なし |
現金及び預金は前期末から127億1百万円減少した一方、有価証券が99億46百万円増加しました。四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、現金の減少を営業・投資・財務活動別に評価することはできません。前期末配当として78億55百万円を支払い、利益剰余金が減少した一方、会社は年間配当予想を維持しています。短信に自社株買いの記載はありません。
リスクと課題
会社は景気に緩やかな回復の動きがある一方、中東情勢の影響などで先行きは不透明と説明しています。事業別では主力の化粧品と医薬・食品が減収で、利益の回復が課題です。
- 地政学リスク: 中東情勢などの変化が景気や市場環境に影響し、販売計画や業績予想が実績と異なる可能性があります。
- 主力事業の減収: 化粧品事業は売上の大部分を占めるため、販売の弱さが続けばグループ全体の売上回復を遅らせるおそれがあります。
- 医薬・食品事業の利益減: 売上高の減少に加えてセグメント利益も大きく減っており、収益性の改善が必要です。
- 販管費の増加: 売上高が減る中で販管費が前年同期を上回り、営業利益率は前年同期の16.9%から15.0%に低下しました。
短信には商品別の販売動向や各事業の減収要因の詳細は記載されていません。次の決算では、主力事業の売上動向と、費用増加を抑えながら通期予想に沿った利益を確保できるかが重要です。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/7/31)
4,970円
最新終値(2026/10/23)
4,740円-4.6%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#ノエビア#決算#決算分析#四半期決算#化粧品#医薬・食品事業#減収減益#配当
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コメント
化粧品事業が売上の約8割を占めるため、主力事業の減収が続くとグループ全体の成長を押し下げやすい構造です。営業利益の落ち込みに対し純利益の減少が小さい点は一見底堅く見えますが、固定資産売却益が含まれており、営業面の回復とは切り分けて評価したいところです。
年間配当を維持しながら、業績予想も据え置いた点からは、会社が現時点で計画の達成を見込んでいることがうかがえます。投資家は最終四半期の利益積み上げ、就活生は主力化粧品事業の販売回復と医薬・食品事業の収益改善に注目すると、今後の方向性を捉えやすいでしょう。
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