電動工具・小型建機大手、2026年3月期決算、マキタと竹内製作所で明暗を分けた利益率の壁
電動工具と小型建機の2026年3月期決算は、円安を背景に両社とも増収でした。しかし、価格転嫁を進めた 竹内製作所 が過去最高益を更新します。対する マキタ は競争激化により営業減益を記録。利益率で明暗が分かれる 結果となり、両社の株主還元策の変更にも注目です。
今期の総括
価格転嫁力が利益率の差を生む
業界全体の動き
この期、業界を動かした大きなテーマは以下の4点です。
- 円安による売上押し上げ:為替効果が両社の業績を下支えしました。
- 海外需要の底堅さ:金利高で建築市場は遅れるも、インフラ需要は堅調です。
- 原材料・コストの増加:米国での追加関税や人件費などの負担が響きました。
- 資本効率への意識:両社ともに配当性向の向上や中間配当導入へ舵を切りました。
建築市場の減速という逆風下で、いかに価値を提供できるかが問われました。
売上高 前年同期比
純利益 前年同期比
勝者と敗者
今期の比較において、驚異的な稼ぐ力を見せたのは 竹内製作所 です。
売上高は 2,253億円 (前年比 +5.7% )に達しました。
営業利益は 377億円 (同 +1.5% )と過去最高を更新しました。
営業利益率は業界トップの 16.7% を記録しました。
米国での関税コスト増 51.3億円 を、価格転嫁で跳ね返した形です。
一方、規模で勝る マキタ は利益面で苦戦しました。
売上高は 7,776億円 (同 +3.2% )と業界首位を維持します。
しかし、営業利益は 1,047億円 (同 -2.2% )と減少しました。
広告費や人件費の増加が、利益率を 13.5% へと押し下げています。
- 好調
- 竹内製作所
- 苦戦
- マキタ


売上高ランキング
営業利益ランキング
営業利益率ランキング
注目の動き・戦略比較
両社は新たな成長と株主還元に向けて、特徴的な戦略を打ち出しました。
マキタ の注目点は、劇的な資本政策の転換 です。
連結配当性向を「 50%以上 」へと一気に引き上げました。
低迷するPBR(株価純資産倍率)を改善するための決断です。
事業では、エンジン式から充電式「 40Vmax 」への移行を急ぎます。
竹内製作所 は、中間配当の導入 を決定しました。
年2回配当にすることで、投資家への還元を強化します。
欧米での高いシェアを背景に、強い価格交渉力を維持しています。
業界共通のリスク
両社が今後直面する共通のリスクは以下の通りです。
- 為替変動の影響:円安効果が薄れた際、業績が大きく下振れするリスク。
- 米国の関税政策:さらなる関税強化が輸出採算を悪化させる懸念。
- 人件費・広告費の高騰:グローバルでの人材獲得や競争激化に伴うコスト。
- 世界的な住宅投資の遅れ:高金利の長期化による建設需要の冷え込み。
就活生・転職希望者へ
キャリアを考える上で、両社は非常に魅力的な選択肢です。
マキタ は、圧倒的な製品力とグローバル展開が強みです。
充電式工具のパイオニアとして、環境対応の最前線で働けます。
資本政策の改善により、企業価値の向上にも期待が持てます。
竹内製作所 は、少数精鋭で 高い営業利益率 を誇る優良企業です。
グローバルニッチな中小型建機で、欧米での存在感は抜群です。
若いうちから海外を舞台に活躍したい人に適しています。
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