フジ、2027年2月期第2四半期決算、営業利益49%減も純利益は増加

フジの2027年2月期第2四半期決算は、営業収益が前年同期比2.6%減の3,980億円、営業利益が49.1%減の22億円となり、減収減益でした。建て替えや改装に伴う休業、店舗閉鎖、前年の米特需の反動などが響いた一方、退職給付制度の移行益を特別利益に計上し、親会社株主に帰属する中間純利益は17.6%増の31億円となりました。会社は通期予想を据え置いています。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,981億円 | -2.6% | 8,250億円 | 48% |
| 営業利益 | 23億円 | -49.1% | 170億円 | 13% |
| 純利益 | 31億円 | +17.6% | 70億円 | 44% |
| 営業利益率 | 0.6% | |||
この決算のポイント
- 1営業収益は前年同期比2.6%減の3,980億円、営業利益は49.1%減の22億円
- 2中間純利益は退職給付制度移行益33億86百万円を計上し、前年同期比17.6%増の31億円
- 3既存店改装店舗の売上高は前年同期比5.2%増、移動スーパーは8.1%増
- 4販売費及び一般管理費は前年同期比2.7%減、コスト抑制を進める
- 5年間配当予想は30円で据え置き、通期業績予想も変更なし
業績のポイント
フジ(株式会社フジ)の2027年2月期中間期は、営業収益が前年同期比2.6%減の3,980億69百万円、営業利益が49.1%減の22億91百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が17.6%増の31億9百万円でした。営業利益の減少に対し、純利益は退職給付制度の移行益が押し上げました。
- 売上高: 383,750百万円で前年同期比2.4%減。営業収益には不動産賃貸収入なども含まれ、合計では2.6%減でした。
- 粗利益: 105,484百万円で前年同期比4.1%減。売上高の減少などを受け、営業総利益も前年同期を下回りました。
- 販管費: 117,512百万円で前年同期比2.7%減。自動発注や電子棚札の活用、経費見直しでコストを抑えました。
- 純利益の押し上げ要因: 退職給付制度移行益3,386百万円を特別利益に計上。経常利益は前年同期比53.0%減でした。
本業の減益を一時利益が補う決算となりました。建て替え・改装や店舗閉鎖に伴う一時的な売上減に加え、前年の米特需の反動も営業減益の要因です。一方、第2四半期以降は夕刻の品ぞろえやできたて商品の充実、値引き削減などに取り組み、会社は改善基調にあると説明しています。
セグメント別動向
フジは単一セグメントで事業を展開しており、決算短信では複数事業の売上高や利益の内訳を開示していません。したがって、セグメント間の増減比較ではなく、食品スーパーを中心とする小売事業の営業施策と店舗運営の動きを見る必要があります。
- 営業力の強化: 節約志向に対応し、「全力プライス」や「トップバリュ」を軸に低価格を訴求しました。地元の味や地産地消を重視した自社商品も開発しています。
- 店舗改装: 中間期に計画した改装を進め、改装店舗の売上高は前年同期比5.2%増でした。競争力と利便性の向上を狙います。
- 移動スーパー: 販売ルートの拡大で、累計100店舗、車両151台、826ルートとなりました。売上高は前年同期比8.1%増です。
- 地域ブランド: 店舗ブランドにはフジ、フジグラン、マックスバリュ、マルナカがあり、地域ごとの店舗網や商品調達の力を生かしています。
改装や移動販売は、店舗の利便性を高めるだけでなく、地域との接点を広げる取り組みです。会社は改装が当期の売上高と次年度以降の営業利益改善に寄与する見通しを示しています。ただし、改装休業や店舗閉鎖は短期的に売上を押し下げるため、投資効果が営業利益に表れるまでの進捗が注目点です。
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は3,945億円、自己資本比率は57.5%でした。年間配当予想は前期と同じ30円を維持し、中間配当15円を実施する方針です。
| 項目 | 2027年2月期中間期 | 比較・内容 |
|---|---|---|
| 総資産 | 394,500百万円 | 前期末比20,711百万円減 |
| 自己資本比率 | 57.5% | 前期末54.7% |
| 営業CF | -586百万円 | 前年同期は36,952百万円の収入 |
| 投資CF | -8,514百万円 | 前年同期は8,028百万円の支出 |
| 財務CF | -9,365百万円 | 前年同期は16,729百万円の支出 |
| 年間配当予想 | 30円 | 中間15円、期末15円。前期と同額 |
現金及び現金同等物は期首から18,466百万円減り、期末残高は20,477百万円でした。営業キャッシュフローが前年の大幅な収入から支出に転じた背景には、前期末が金融機関休業日だった影響などによる仕入債務の減少があります。設備投資による支出や借入金の返済も続く一方、自己資本比率は前期末より上昇しました。決算短信では自社株買いの発表はなく、配当予想も変更していません。
通期見通し
フジは2027年2月期の連結業績予想を据え置きました。営業収益8,250億円、営業利益170億円、親会社株主に帰属する当期純利益70億円を見込み、営業利益は前期比51.5%増、純利益は14.4%減の計画です。
| 項目 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績との比較 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 825,000百万円 | 825,000百万円 | 前期比+1.3% |
| 営業利益 | 17,000百万円 | 17,000百万円 | 前期比+51.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 7,000百万円 | 7,000百万円 | 前期比-14.4% |
前回予想からの修正はありません。短信には前期実績の金額がこの予想表に記載されていないため、ここでは会社が公表した前期比を示しています。中間期は営業利益が前年同期を大きく下回りましたが、会社は第2四半期以降の荒利益改善やコスト構造改革を進め、下期の利益確保を目指します。純利益が前期比で減る見通しなのは、前期との特別利益の差も影響します。
リスクと課題
節約志向が続くなかで価格競争が強まり、人件費や物流費、エネルギー費も上昇しています。会社が進める店舗改装やコスト削減が、売上と利益の回復につながるかが焦点です。
- 消費者の節約志向: 低価格訴求の競争が続きます。値下げに偏ると荒利益率を圧迫するため、商品構成や自社商品の差別化が重要です。
- 人件費・物流費・エネルギー費の上昇: 店舗運営コストを押し上げます。販売費及び一般管理費を前年同期比2.7%減らした取り組みを継続できるかが課題です。
- 休業・店舗閉鎖による売上減: 建て替えや改装、店舗配置の見直しは将来の効率向上を狙う一方、実施中は売上の一時的な減少につながります。
- 前年の米特需の反動: 既存店を中心に前年の需要増の反動が生じました。比較対象となる前年の販売動向が、当期の既存店業績を左右します。
- 外部環境の不透明さ: 中東情勢に起因する資源高や供給制約が続けば、仕入れや店舗運営に影響する可能性があります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/7)
1,980円
最新終値(2026/10/23)
1,993円+0.7%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#フジ#決算#決算分析#四半期決算#小売業#営業減益#トップバリュ#移動スーパー#配当
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コメント
営業利益の大幅減に対して、純利益は退職給付制度移行益で増えています。投資家は純利益の伸びだけでなく、特別利益を除いた本業の回復度合いを確認したい決算です。
改装店舗や移動スーパーの売上増、販管費の削減には前向きな材料があります。一方、通期予想を達成するには下期の利益回復が欠かせず、荒利益率の改善とコスト上昇の吸収が実行できるかが焦点です。
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