イオン、2027年2月期第2四半期決算、営業利益1307億円で過去最高、ヘルス&ウエルネスがけん引

「過去最高益の更新」を達成したイオンの2027年2月期第2四半期(中間期)決算。営業収益は前年同期比13.8%増の5兆9,041億円、営業利益は1,307億円と10.7%増となり、過去最高を更新しました。ヘルス&ウエルネス事業の急伸とディベロッパー・エンターテイメントの堅調な推移が主要因です。一方、食品小売セグメントでは物価高と人件費の上昇により損失拡大が見られ、構造改革の加速が課題となっています。

業績のポイント
イオン(イオン株式会社)は2026年8月31日に終了した中間決算において、営業利益が1,307億円となり、前年同期比10.7%増で過去最高を更新しました。これは過去最高の営業利益達成を意味する重要なマイルストーンです。
営業収益は5兆9,041億円と前年比13.8%増となりました。親会社株主に帰属する中間純利益は133億円となり、前年の40億円から大幅に拡大しました。この純利益増には、関係会社株式の売却益などの特別利益の影響も含まれていますが、営業セグメント全体で見ても成長が明確です。
業績の背景には、ツルホールディングスとの統合によるヘルス&ウエルネス事業の規模拡大や、ベトナム市場を中心としたアジア事業の成長があります。特に非物販領域や体験型コンテンツへの投資が効果を上げ、集客と収益力の向上に貢献しています。一方で、国内食品小売部門では価格競争とコスト増により利益率が圧迫されており、両者の格差が業績構造の特徴として浮き彫りになりました。
セグメント別動向
各セグメントの動向を以下に詳述します。
ヘルス&ウエルネス事業は、売上高が前年比2倍超の1兆2,778億円となり、営業利益も596億円と大幅な増益となりました。これは昨年12月に経営統合したツルホールディングスおよびウエルシアホールディングスを連結対象とした影響が主因です。両社間のシナジー創出に向けて、PB商品の相互導入や共通ポイントの検討が進んでおり、既存店舗網を活かした「ドラッグ&フード」モデルの展開も軌道に乗っています。
ディベロッパー・エンターテイメント事業は、営業利益542億円と堅調な黒字を維持しました。国内ではイオンモールのリノベーションによる非物販比率の向上や、インバウンド需要の取り込みが進んでいます。海外ではベトナムにおけるモール開業ラッシュが寄与し、テナントリーシング力の強化が図られています。
一方、GMS事業は営業損失126億円と赤字幅を広げました。既存店売上高は前年比100.6%とほぼ横ばいでしたが、天候不順による衣料・住居余暇の販売不振や人件費上昇が利益を圧迫しました。スーパーマーケット事業も営業損失17億円となり、イオンフードスタイル統合後のシナジー発現には時間を要する状況です。
| セグメント名 | 営業収益 (百万円) | 前年比 (%) | 営業利益/損失 (百万円) | 前年対比 |
|---|---|---|---|---|
| ヘルス&ウエルネス | 1,277,897 | 187.4% | 59,690 | 大幅増益 |
| ディベロッパー・エンターテイメント | 354,238 | 108.2% | 54,247 | 増益 |
| GMS | 1,865,345 | 102.6% | -12,631 (損失) | 減益 |
| スーパーマーケット | 1,526,391 | 98.8% | -176 (損失) | 減益 |
| サービス・専門店 | 314,284 | 101.6% | 7,105 | 減益 |
海外では、国際事業(主にベトナム)が大幅な増収増益を果たしました。経済成長を背景に小売・ECともに好調で、中国市場では構造改革による改善兆しが見え始めています。
財務状況と資本政策
総資産は15兆4,353億円と前期末比100.4%となり、銀行業における貸出金の増加が主な要因です。自己資本比率は7.9%と安定的です。
配当政策については、年間通じて15円(中間7.5円、期末7.5円)の予想を示しています。これは株式分割効果を考慮した金額ですが、実質的には前年同期比増加分を含んだ適切な水準と評価できます。特に記念配当の要素が含まれており、株主還元の姿勢がうかがえます。
キャッシュ・フローでは、営業活動によるCFが支出となった一方、財務活動によるCFは収入となりました。これは社債発行や長期借入金が減少したことに起因します。投資活動では、ベトナムなどでの新規開業による固定資産取得支出が続いていますが、収益性向上のための構造改革(不採算事業の整理等)による経営資源の再配分が進められています。
リスクと課題
主要なリスクとして、熊本地震による施設閉鎖や補償責任が挙げられます。外部専門家による調査委員会設置のもと、再発防止策と安全基準の見直しが進められています。また、国内食品小売セグメントでは、価格競争の激化と人件費・エネルギーコストの上昇が利益率を圧迫する課題があります。
国際事業においても、為替動向や各地域の政治・経済情勢の変動リスクが残ります。特に中国市場では消費低迷が続いており、構造改革による収益体質改善が完遂できるかが焦点です。これに対し、イオンは「高収益ポートフォリオの構築」と「食品小売事業の収益構造改革」を柱とした中期経営計画を推進し、成長領域への投資と非採算分野の整理を並行して進める方針です。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/13)
1,200円
最新終値(2026/10/23)
1,181円-1.6%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
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掲載企業

イオン株式会社
東証 8267
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他の決算期
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- 2027年2月期 第1四半期
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