株式会社フジクラ の会社詳細
株式会社フジクラ
フジクラ
2026年3月期 第3四半期

フジクラ・2026年3月期Q3、純利益89%増の1,119億円——データセンター需要が爆発、配当を倍増以上に修正

増収増益
上方修正
データセンター
生成AI
配当増額
光ファイバ
高財務
構造改革
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

8,549億円

+20.2%

通期予想

1.1兆円

進捗率75%

営業利益

1,422億円

+47.7%

通期予想

1,950億円

進捗率73%

純利益

1,119億円

+89.4%

通期予想

1,500億円

進捗率75%

営業利益率

16.6%

フジクラの第3四半期決算は、売上高が前年比 20.2%増 、純利益が 89.4%増 と驚異的な伸びを記録しました。生成AIの普及で データセンター向けの光製品 が好調です。好業績を受け、年間配当予想を前年の100円から 215円 へ大幅に引き上げました。

業績のポイント

売上高は 8,549億円 (前年比 20.2%増 )、営業利益は 1,422億円 (前年比 47.7%増 )となりました。

利益が大幅に増えた最大の理由は、世界的な 生成AIブーム です。データセンターで使われる光ファイバケーブルなどの需要が急増しました。効率的な経営が進み、営業利益率は 16.6% と、前年同期の 13.5% から大きく向上しています。

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

  • 情報通信: 売上高は 4,639億円 (前年比 50.6%増 )。AI向けデータセンターの需要が絶好調で、利益も 87.2%増 と爆発的に伸びました。
  • エレクトロニクス: 売上高は 1,313億円 (前年比 8.0%減 )。タイバーツ高の進行や、製造工程の改善遅れが響き、利益は 64.7%減 と苦戦しました。
  • 自動車: 売上高は 1,295億円 (前年比 4.0%減 )。車種の切り替わり時期で納入が減り、銅価格の上昇を価格に転嫁しきれず利益も減りました。
  • エネルギー: 売上高は 1,144億円 (前年比 3.5%増 )。利益率の高い製品が売れたほか、銅の価格変動に備えたデリバティブ取引で利益が出ました。
  • 不動産: 売上高は 83億円 (前年比 2.3%増 )。「深川ギャザリア」などの賃貸収入が安定して収益に貢献しています。
セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
情報通信事業部門4,641億円54%1,142億円24.6%
エレクトロニクス事業部門1,317億円15%69億円5.2%
自動車事業部門1,295億円15%38億円3.0%
エネルギー事業部門1,152億円13%148億円12.9%
不動産事業部門83億円1%37億円45.1%

財務状況と資本政策

自己資本比率は 56.5% となり、前期末の 49.1% から改善しました。借金(有利子負債)を減らす一方で、稼いだ利益を積み上げています。

配当金は、当初予想から大幅に増やしました。年間配当は 215円 (前年は 100円 )となる予定です。利益の成長を株主にしっかり還元する 積極的な還元姿勢 を鮮明にしています。

通期見通し

2026年3月期の通期予想を上方修正しました。

  • 売上高: 1兆1,430億円
  • 営業利益: 1,950億円
  • 純利益: 1,500億円

情報通信事業が想定を上回るペースで推移していることが理由です。純利益は前年比で 64.6%増 と、過去最高水準を見込んでいます。

リスクと課題

  • 原材料価格の変動: 銅などの材料費が上がると、自動車事業などの利益を圧迫します。
  • 為替の影響: タイバーツなどの通貨が高くなると、海外生産拠点でのコストが増える懸念があります。
  • 競争激化: スマートフォン向けなどの電子部品分野では、ライバル企業との激しい競争が続いています。
AIアナリストの視点

フジクラは今や、単なる電線メーカーではなく「AIインフラ銘柄」の筆頭と言える存在になりました。

特筆すべきは情報通信事業の利益率の高さです。営業利益の約8割をこのセグメントが稼ぎ出しており、AIデータセンターという巨大な潮流を完璧に捉えています。

一方で、エレクトロニクスや自動車セグメントの苦戦は続いています。特定事業への依存度が高まっている点はリスクですが、現状のAI需要の強さを踏まえると、当面は強気な成長が期待できる決算内容です。

株主還元の大幅な拡充も、投資家からの評価を一段と高める要因になるでしょう。