2026年3月期 第3四半期
日産化学・2026年3月期Q3、営業利益9.5%増の449億円——半導体材料が絶好調、計画を上回るペース
増収増益
半導体材料
AI需要
自己株消却
配当増額
高財務
農薬
ハイテク材料
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
売上高
1,954億円
+11.8%
通期予想
2,722億円
進捗率72%
営業利益
450億円
+9.5%
通期予想
590億円
進捗率76%
純利益
350億円
+10.5%
通期予想
440億円
進捗率80%
営業利益率
23.0%
売上高は前年比 11.8%増、純利益は 10.5%増 と好調な決算です。AI市場の拡大で半導体材料が大きく伸び、11月の社内計画も上回るペースで成長しています。主力の材料事業が利益をけん引し、全体として力強い数字が出ました。
業績のポイント
- 売上高は 1,954億円(前年比 11.8%増)と大きく伸びました。
- 営業利益は 449億円(前年比 9.5%増)を確保しています。
- 純利益も 350億円(前年比 10.5%増)と、二桁の増益です。
- 半導体向けの材料が想定以上に売れ、会社の目標を上回る勢いです。
- 円安の影響や、世界的なハイテク投資の回復が追い風となりました。
業績推移(通期)
売上高営業利益|当期累計通期予想残
セグメント別動向
- 機能性材料: 売上 829億円(前年比 11.9%増)。半導体材料がAI需要で絶好調です。
- 農業化学品: 売上 614億円(前年比 14.3%増)。米価高騰で国内農薬がよく売れました。
- 化学品: 売上 289億円(前年比 3.0%増)。半導体洗浄剤や尿素水が順調に伸びています。
- ヘルスケア: 売上 39億円(前年比 10.2%減)。受託事業の苦戦で少し減収となりました。
- 卸売: 売上 945億円(前年比 8.6%増)。グループ製品の販売が伸びています。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 機能性材料 | 830億円 | 43% | 268億円 | 32.3% |
| 農業化学品 | 615億円 | 32% | 170億円 | 27.7% |
| 化学品 | 289億円 | 15% | 2億円 | 0.8% |
財務状況と資本政策
- 総資産は前期末より 93億円 増えて 3,401億円 になりました。
- 自己資本比率は 71.1% と非常に高く、安定した財務です。
- 年間配当は前年より6円高い 180円 を予定しています。
- 2025年11月に自己株式を100万株消却し、株主への還元を強めています。
- 新中計に基づき、利益の 75%以上 を株主に返す方針を維持しています。
リスクと課題
- 世界的な貿易政策の変化による、輸出環境への影響が心配されます。
- 農薬事業では、原材料価格の変化が利益を圧迫する可能性があります。
- 半導体市場は波が激しいため、顧客の在庫調整による失速に注意が必要です。
通期見通し
- 通期の売上高は 2,722億円(前期比 8.3%増)を見込んでいます。
- 営業利益は 590億円(前期比 3.8%増)となる予想です。
- 第3四半期までの進捗は良く、通期目標の達成に自信を見せています。
- 11月に発表した予想数値に変更はなく、手堅い経営を続けています。
AIアナリストの視点
日産化学は単なる「化学メーカー」ではなく、利益率の高い「高機能材料メーカー」としての個性がより強まっています。
特に半導体材料(ARCやOptiStack)がAIブームの恩恵を直接受けており、これが業績の強力なエンジンになっています。営業利益率が 23% を超える水準は、化学業界の中でもトップクラスの稼ぐ力です。
株主還元についても非常に積極的です。2025年4月からの新中計フェーズ(Vista2027 Stage II)では、総還元性向を 75%以上 に設定しており、投資家にとって魅力的な姿勢を崩していません。
就活生の視点では、少数精鋭で高い利益を出すビジネスモデルと、農業から電子材料まで多角的なポートフォリオを持つ安定感が注目ポイントです。
