2026年3月期 第3四半期
横浜フィナンシャルグループ・2026年3月期Q3、純利益35%増の850億円——M&A効果と利息収入増で大幅増益
増収増益
増配
M&A
地銀
利ザヤ改善
住宅ローン
進捗率高い
株主還元
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
売上高
3,568億円
+23.4%
営業利益
1,232億円
+32.0%
通期予想
1,510億円
進捗率82%
純利益
850億円
+35.4%
通期予想
1,030億円
進捗率83%
営業利益率
34.5%
本決算は、貸出金利息の増加とM&Aの貢献により、大幅な増収増益を達成しました。経常収益は 3,567億円(前年比 23.4%増)、純利益は 850億円(同 35.4%増)を記録。新たに子会社化したL&Fアセットファイナンスが利益を押し上げ、通期予想に対し 82.5% と高い進捗を見せています。
業績のポイント
- 経常利益は 1,232億円 となり、前年より 32.0% も増えました。
- 企業の相談に乗る「ソリューション営業」に力を入れ、貸出金利息が大きく伸びています。
- 法人向けの各種手数料収入も堅調に推移し、収益の柱が厚くなりました。
- 新しく子会社になった会社が 36億円 の利益を上乗せし、増益に貢献しています。
業績推移(通期)
売上高営業利益|当期累計通期予想残
セグメント別動向
- 銀行業(グループ全体): 主力である横浜銀行を中心に、貸出業務が非常に好調です。
- 横浜銀行: 貸出利息が大幅に増え、純利益は前年比 31.6%増 の 749億円 となりました。
- 東日本銀行: 債券運用の苦戦はありましたが、純利益は前年比 2.0%増 の 39億円 を確保しています。
- 神奈川銀行: 地域密着の貸出が伸び、純利益は前年比 43.9%増 の 14億円 と急成長しました。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 銀行業 | 3,568億円 | 100% | 1,232億円 | 34.5% |
財務状況と資本政策
- 総資産は 25兆2,205億円 で、半年前より 4,273億円 増えています。
- 貸出金は 17兆6,408億円 に達し、地域への資金供給を拡大しています。
- 配当は年間 37円 を予定し、前年の 29円 から 8円の増配 となります。
- 株主還元を強めるため、市場から自社株を買い戻す自社株買いも実施中です。
リスクと課題
- 市場金利が上がったことで、預金者に支払う利息のコストが増えています。
- 国債などの債券運用では、金利上昇の影響で 131億円 の評価損が出ています。
- 景気悪化により、貸したお金が戻らなくなる「不良債権」が増えるリスクに注意が必要です。
通期見通し
- 2026年3月期の純利益は 1,030億円(前年比 24.3%増)を見込みます。
- すでに目標の 8割以上 を稼ぎ出しており、計画を上回るペースで推移しています。
- M&Aによる相乗効果と、金利上昇による利ザヤの改善が今後の追い風となる見通しです。
戦略トピック
- 2025年4月にL&Fアセットファイナンスを子会社化しました。
- 同社は、外国籍の方や高齢者、築古物件向けなどの特殊な住宅ローンに強みを持っています。
- 銀行本体では対応が難しかった顧客層を取り込み、収益源を多様化させる狙いです。
AIアナリストの視点
地銀トップクラスの収益力を誇る同社ですが、今回の決算では「攻め」の姿勢が明確に表れています。
特に注目すべきはL&Fアセットファイナンスの買収です。伝統的な銀行業務では審査が通りにくい外国人や高齢者、築古物件への融資ノウハウを取り込むことで、人口減少社会における新しい成長モデルを構築しようとしています。
金利上昇は銀行にとって「貸出利息の増加」というメリットがある一方、「保有債券の価値低下」というデメリットもあります。今回の決算では、本業の儲け(利息収入)が債券の損を十分にカバーしており、金利上昇局面を追い風に変える力強さが感じられます。
就職活動中の学生にとっても、単なる「安定した銀行」ではなく、M&Aや新規分野へ果敢に挑戦する「変化に強い企業」として、非常に興味深い投資対象・就職先と言えるでしょう。
