インフォマート、2026年12月期第2四半期決算、営業利益49%増で通期大幅増益へ

インフォマートの2026年12月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比11.0%増、営業利益が49.1%増、純利益が37.7%増となりました。BtoBプラットフォームの利用拡大に加え、データセンター費用の抑制などが利益を押し上げました。通期予想は据え置き、営業利益は前期比74.6%増を見込みます。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 100億円 | +11.0% | 213億円 | 47% |
| 営業利益 | 21億円 | +49.1% | 50億円 | 42% |
| 純利益 | 12億円 | +37.7% | 31億円 | 38% |
| 営業利益率 | 21.2% | |||
この決算のポイント
- 1BtoBプラットフォーム全体の利用企業数は期末に130万2,081社、前期末比で5万社超増加
- 2BtoB-PF ES事業は請求書の料金改定も寄与し、売上高が前年同期比15.8%増
- 3通期営業利益予想は50億円で据え置き、前期比74.6%増を見込む
- 4年間配当予想は6.58円、前期の5.44円から増配を計画
- 5第一生命グループ向けの第三者割当などで、期末現金は前期末比121億円増
業績のポイント
インフォマート(株式会社インフォマート)の2026年12月期中間期は、売上高が99億89百万円(前年同期比11.0%増)、営業利益が21億19百万円(同49.1%増)、親会社株主に帰属する中間純利益が11億69百万円(同37.7%増)でした。売上成長が大幅な営業増益につながった決算です。
- 利用拡大: BtoBプラットフォーム全体の利用企業数は前期末比50,912社増の1,302,081社、事業所数は97,589事業所増の2,436,751事業所となりました。
- コスト抑制: 2024年のクラウド移行後、データセンター費用の低減効果が継続しました。請求書事業の黒字継続を受け、開発費の一部を資産計上に戻したことで償却費も減少しました。
- 利益の伸び: EBITDAは前年同期比23.1%増の30億76百万円、経常利益は同41.3%増の19億96百万円でした。純利益には投資有価証券の減損損失1億7百万円を計上しています。
売上原価と販管費はともに前年同期比で小幅な増加にとどまり、売上の伸びが費用増を吸収しました。一方、人材の確保・育成に向けた賃金体系や賃金水準の改善で人件費は増加しており、今後は成長投資と利益率の両立が焦点です。国内BtoB-EC市場の拡大と企業のデジタル化が、利用社数の増加を支えています。
セグメント別動向
2事業とも増収増益でした。BtoB-PF FOOD事業は売上高が前年同期比8.3%増、営業利益が40.1%増。BtoB-PF ES事業は売上高が15.8%増、営業利益が446.6%増となりました。
| セグメント | 売上高の前年比 | 営業利益の前年比 |
|---|---|---|
| BtoB-PF FOOD | +8.3% | +40.1% |
| BtoB-PF ES | +15.8% | +446.6% |
BtoB-PF FOOD事業は、外食チェーンやホテル、給食などで「BtoBプラットフォーム 受発注」の利用が増えました。「TANOMU」も営業活動の強化で利用が拡大し、企業数と流通金額の伸びがシステム使用料を押し上げました。
BtoB-PF ES事業は、大手企業やグループ企業を中心に「BtoBプラットフォーム 請求書」の新規導入と稼働が進みました。2025年4月の料金改定も売上に寄与し、「BtoBプラットフォーム TRADE」も営業強化で利用企業が増えました。営業利益の伸び率は前年の利益水準が小さかった影響も大きく、今後は利用拡大を継続収益につなげられるかがポイントです。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| BtoB-PF FOOD事業 | 62億円 | 62% | 19億円 | 31.3% |
| BtoB-PF ES事業 | 38億円 | 38% | 2億円 | 4.6% |
通期見通し
会社は2026年12月期の業績予想を据え置きました。売上高213億48百万円、営業利益50億円、親会社株主に帰属する当期純利益30億97百万円を計画し、いずれも増収増益を見込みます。
| 項目 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績(概算) |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 21,348 | 21,348 | 約18,809 |
| 営業利益(百万円) | 5,000 | 5,000 | 約2,864 |
| 純利益(百万円) | 3,097 | 3,097 | 約1,922 |
前期実績の概算は、短信に記載された予想の前年比から逆算した値です。売上高は前期比13.5%増、営業利益は74.6%増、純利益は61.1%増の計画で、予想に対する修正はありません。
会社は、FOOD事業とES事業の利用拡大に加え、請求書サービスの料金改定などでシステム使用料の増加を見込んでいます。データセンター費用の抑制が続く一方、人件費や顧客紹介手数料などは増える想定です。中間期の営業利益進捗率は約42%で、下期に計画どおりの利益成長を実現できるかが注目点です。
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は前期末比156億83百万円増の338億55百万円、自己資本比率は88.8%でした。現金及び現金同等物は前期末から大きく増え、財務基盤が厚くなっています。
| 項目 | 2026年中間期末・中間期 | 比較対象 |
|---|---|---|
| 総資産 | 338億55百万円 | 前期末比+156億83百万円 |
| 自己資本比率 | 88.8% | 前期末66.8% |
| 営業CF | +8億58百万円 | 前年同期+17億55百万円 |
| 投資CF | -38億63百万円 | 前年同期-22億96百万円 |
| 財務CF | +151億53百万円 | 前年同期+7億80百万円 |
| 現金及び現金同等物 | 183億4百万円 | 前期末比+121億49百万円 |
営業活動によるキャッシュフローは、前払費用の増加や法人税の支払いなどで前年同期を下回りました。投資活動では関係会社株式の取得やソフトウエア取得に資金を投じ、財務活動では新株発行と自己株式の処分が資金増加の主因となりました。
配当は中間3.29円、年間予想6.58円で、前期年間配当5.44円から増配となる計画です。2026年3月には第一生命ホールディングス(現・第一ライフグループ)を割当先とする第三者割当増資と自己株式処分を実施しました。これは自社株買いではなく、資本調達と株式処分による財務基盤の拡充です。
戦略トピック
資本政策では、第一生命ホールディングスを割当先とする第三者割当による新株発行と自己株式の処分を実施しました。あわせて、株式会社invoxの株式を追加取得し、持分法適用会社としています。
- 第三者割当: 新株発行による資金調達と自己株式の処分を行い、資本金・資本剰余金が増加しました。自己株式処分による収入も財務キャッシュフローを押し上げています。
- invoxへの出資: 追加取得後の持分は33.4%となり、関係会社株式として計上しました。投資活動によるキャッシュフローには、関係会社株式取得の支出が含まれています。
中期経営方針では、本業のBtoBプラットフォーム強化、増収増益基調の継続と高収益性への回帰、出資先とのシナジー拡大・収益化を掲げています。短信では今回の出資に伴う具体的な収益貢献時期までは示しておらず、今後は協業の進展や投資回収の状況を確認する必要があります。
リスクと課題
中間期は増益でしたが、利用企業の拡大を続けるための費用や出資先の収益動向には注意が必要です。会社が説明した市場・コスト環境と、決算に表れた投資負担を整理します。
- コスト上昇: 長期金利の上昇やエネルギー・原材料価格の高止まりが企業収益を圧迫しています。顧客企業のIT投資やサービス利用に影響すれば、成長の勢いが弱まる可能性があります。
- 人件費・獲得費用: 賃金水準の改善や新規契約獲得に向けた顧客紹介手数料が費用を押し上げます。利用拡大による売上増がこれらの負担を吸収できるかが課題です。
- 投資先の業績・評価: 持分法による投資損失や投資有価証券の減損損失を計上しました。出資先の業績や保有資産の評価次第では、利益の変動要因となります。
- 通期計画の達成: 中間期の営業利益進捗は約42%です。下期に想定する利用拡大や費用抑制が計画に届かなければ、通期予想に対する下振れリスクがあります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/7/29)
563円
最新終値(2026/10/23)
789円+40.1%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#インフォマート#決算#決算分析#四半期決算#BtoBプラットフォーム#増収増益#請求書電子化#配当#第三者割当増資
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コメント
売上の伸びだけでなく、データセンター費用の低減や請求書事業の採算改善が利益成長に結びついており、プラットフォーム事業の収益力が高まっている点は評価できます。
一方、キャッシュ増加の大部分は営業活動ではなく第三者割当や自己株式処分によるものです。営業キャッシュフローが前年同期を下回るなか、投資先の収益化と通期計画の達成度を、利益だけでなく現金創出力からも見極めたい決算です。
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株式会社インフォマート
東証 2492
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