マツダ・2026年3月期Q3、営業赤字231億円へ転落——メキシコ製車両の関税負担が重荷、通期予想を下方修正
売上高
3.5兆円
-5.1%
通期予想
4.8兆円
営業利益
-23,120百万円
通期予想
500億円
純利益
-14,710百万円
通期予想
200億円
営業利益率
-0.7%
2026年3月期第3四半期の売上高は 3兆5,015億円 (前年同期比 5.1%減 )となり、営業利益は 231億円の赤字 に転落しました。米国向けメキシコ製車両の 関税負担 が 1,192億円 も出たことが響き、通期の売上高予想も下方修正しています。
業績のポイント
売上高は 3兆5,015億円 (前年同期比 5.1%減 )、営業損益は 231億円の赤字 (前年は 1,483億円の黒字 )でした。
赤字の主な理由は、米国での メキシコ製車両への関税負担 です。この影響だけで 1,192億円 のマイナスが出ました。
グローバル販売台数は 920千台 (前年同期比 4.8%減 )に落ち込みました。米国での生産抑制や、欧州でのモデル切り替え時期が重なったためです。
業績推移(通期)
セグメント別動向
- 日本:売上高 6,583億円 ( 5.8%減 )。輸出の採算悪化により 1,017億円の赤字 となりました。
- 北米:売上高 1兆8,535億円 ( 10.1%減 )。関税負担と販売台数の減少により、利益は 709億円 ( 21.5%減 )でした。
- 欧州:売上高 5,527億円 ( 9.3%増 )。販売台数は減りましたが、円安の効果で利益 124億円 ( 2.0%減 )を維持しました。
- 中国:販売台数は 59千台 ( 0.9%増 )と微増。競争が激しい中で利益 179億円 を出しました。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 日本 | 6,583億円 | 19% | -101,702百万円 | -15.4% |
| 北米 | 1.9兆円 | 53% | 709億円 | 3.8% |
| 欧州 | 5,527億円 | 16% | 124億円 | 2.2% |
通期見通し
通期の売上高予想を 4兆8,200億円 へ下方修正しました。前回予想から 800億円 引き下げています。
販売台数の見通しを下方修正したことが主な理由です。一方で、経常利益は為替差益を見込み、前回より 100億円 多い 780億円 へ上方修正しました。
財務状況と資本政策
総資産は 4兆2,122億円 で、自己資本比率は 43.0% (前期末比 0.8ポイント減 )となりました。
配当金は、中間 25円 、期末予想 30円 の年間 55円 を維持する計画です。
キャッシュフローは、営業活動で 1,717億円の減少 が出ました。仕入債務の支払いや、税金などの支払いが重なったためです。
リスクと課題
- 米国の通商政策による 関税負担の継続 が最大のリスクです。
- 主要モデル「CX-5」などがモデル末期のため、販売競争力の維持が課題です。
- 原材料費や物流費の高騰に対し、さらなるコスト削減が求められています。
マツダにとって、非常に厳しい局面が浮き彫りになった決算です。特に米国市場への依存度が高い中で、メキシコ生産拠点からの輸出が 関税という外部要因 で直撃を受けています。
営業赤字への転落は大きな衝撃ですが、コスト改善で 188億円 を生み出すなど、現場の努力は継続しています。しかし、それを上回る関税の重圧を自社努力だけで跳ね返すのは容易ではありません。
今後の焦点は、トランプ政権下での通商政策にどう対応するかです。北米での地産地消をどこまで加速させ、関税リスクを回避できるかが、中長期的な株価・信頼回復のカギを握るでしょう。
