ミルボン、2026年12月期第2四半期決算、海外伸長で営業益73%増

ミルボンの決算を分析すると、2026年12月期中間期は海外販売の伸びと売上総利益率の改善が寄与し、増収増益となりました。売上高は前年同期比8.3%増の268億78百万円、営業利益は72.7%増の33億47百万円、純利益は476.5%増の24億16百万円です。米国やEU、韓国などが好調で、通期業績予想も上方修正しました。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 269億円 | +8.3% | 556億円 | 48% |
| 営業利益 | 33億円 | +72.7% | 66億円 | 51% |
| 純利益 | 24億円 | +476.5% | 46億円 | 53% |
| 営業利益率 | 12.5% | |||
この決算のポイント
- 1海外売上高は前年同期比24.7%増、全体に占める割合は29.3%に上昇
- 2ヘアケア用剤は9.8%増、新製品「スワエ」やオージュアなどが販売をけん引
- 3通期予想を上方修正し、営業利益は65億50百万円、前期比15.9%増を見込む
- 4年間配当予想は88円で前期と同額、上限18億円の自己株式取得も決議
業績のポイント
ミルボン(ミルボン、証券コード4919)の2026年12月期中間期は、売上高が前年同期比8.3%増の268億78百万円、営業利益は72.7%増の33億47百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は476.5%増の24億16百万円でした。営業利益率は前年同期の約7.8%から約12.5%に上昇し、増収に加えて利益率も改善しました。
- 売上を押し上げた要因: 国内では「スワエ」などの新製品や、オージュア、グローバルミルボンなどのプレミアムヘアケア製品が店販を中心に好調でした。
- 海外市場: 米国、EU、韓国、中国などが堅調で、海外売上高は前年同期比24.7%増。韓国は前年に政治の混乱の影響を受けましたが、当期は売上・利益ともに好調でした。
- 利益の改善: 国内外の増収で売上総利益が増え、売上総利益率も改善。人件費や物流費は増えた一方、販促関連費用の減少などが利益を支えました。
- 純利益の前年差: 前年同期に投資有価証券評価損7億55百万円を計上していた反動もあり、純利益の伸び率は営業利益を大きく上回りました。
国内では雇用・所得環境の改善が続く一方、物価高を背景に消費者の節約志向も強まっています。高付加価値の新製品と海外展開の両方が成長を支えており、利益率の改善が一時的なものか、今後も続くかが注目点です。
セグメント別動向
ミルボンは化粧品の製造・販売を手がける単一セグメントのため、決算短信では事業セグメント別の売上高・利益を開示していません。ここでは品目別の売上高と国内外の動きを整理します。
| 品目 | 売上高(百万円) | 前年同期比 |
|---|---|---|
| ヘアケア用剤 | 17,149 | +9.8% |
| 染毛剤 | 8,537 | +7.0% |
| パーマネントウェーブ用剤 | 745 | +5.0% |
| 化粧品 | 296 | -9.5% |
ヘアケア用剤は国内で新製品「スワエ」やプレミアムブランドが伸び、海外でも各国の需要が強く、品目別で最大の増収となりました。染毛剤は国内のファッションカラー「オルディーブアディクシー」の販売が減った一方、グレイカラーや「ヴィラロドラ カラー」が好調で、海外販売も堅調でした。
国内売上高は前年同期比2.8%増にとどまった一方、海外売上高は24.7%増と大きく伸び、売上構成比も前年同期の25.5%から29.3%に上昇しました。会社は市場性と成長力を見直し、米国、EU、韓国を重点地域に設定しています。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 化粧品製造・販売 | 269億円 | 100% | 33億円 | 12.5% |
通期見通し
ミルボンは2026年12月期の連結業績予想を上方修正しました。今回予想では売上高556億円、営業利益65億50百万円、親会社株主に帰属する当期純利益46億円を見込みます。
| 項目 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 | 今回予想の前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 本短信に数値なし | 55,600 | 本短信に数値なし | +5.2% |
| 営業利益(百万円) | 本短信に数値なし | 6,550 | 本短信に数値なし | +15.9% |
| 経常利益(百万円) | 本短信に数値なし | 6,740 | 本短信に数値なし | +23.5% |
| 当期純利益(百万円) | 本短信に数値なし | 4,600 | 本短信に数値なし | +33.8% |
上方修正は、直近の業績などを踏まえたものです。今回の短信には前回予想と前期実績の金額が掲載されていないため、表では数値を補わず、会社が示した前期比を記載しました。中間期の海外販売の勢いが続くか、国内の染毛剤販売を持ち直せるかが、予想達成の焦点になります。
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は前期末比19億51百万円増の597億53百万円、自己資本比率は前期末の84.9%から83.9%となりました。営業活動で資金を確保しつつ、設備投資を続け、株主還元にも資金を振り向けています。
| 項目 | 2026年中間期 | 前期末・前年同期 | 比較内容 |
|---|---|---|---|
| 総資産(百万円) | 59,754 | 57,802 | 前期末比 +1,951 |
| 自己資本比率 | 83.9% | 84.9% | 前期末比 -1.0ポイント |
| 営業CF(百万円) | 3,075 | 1,466 | 前年同期比で増加 |
| 投資CF(百万円) | -886 | -1,819 | 前年同期より支出減 |
| 財務CF(百万円) | -1,525 | -1,571 | 主に配当金の支払い |
営業活動によるキャッシュ・フローは30億75百万円の収入でしたが、棚卸資産の増加が資金を押し下げました。投資活動では有形・無形固定資産の取得などに資金を使い、期末の現金及び現金同等物は122億72百万円でした。
年間配当予想は88円で、前期実績の88円と同額です。さらに、資本効率の向上と株主還元の充実を目的に、2026年8月12日から12月17日まで、上限90万株(自己株式を除く発行済み株式の2.8%)、取得総額上限18億円の自己株式取得を決議しました。
リスクと課題
海外の成長が業績を押し上げる一方、消費環境や国際情勢、為替など、会社が挙げる外部要因には不確実性があります。国内では品目ごとの販売動向や競争環境も、今後の成長を左右します。
- 物価高と節約志向: 物価上昇が続くと消費者の支出が抑えられ、店販用ヘアケア製品などの需要に影響する可能性があります。
- 国際情勢・関税政策: 中東情勢の緊迫や米国の関税政策の変化が、各国の景気や販売環境に波及するリスクがあります。
- 為替・金利の変動: 為替や金利の変動は、海外売上の円換算額や事業運営に影響する可能性があります。
- 国内の競争激化: 染毛剤などの業務用品では競争が厳しく、国内ファッションカラーの販売減も続いています。高付加価値製品や教育施策を通じ、美容室・代理店と連携して顧客ニーズに応えられるかが課題です。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/7/24)
2,785円
最新終値(2026/10/23)
3,450円+23.9%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#ミルボン#決算#決算分析#四半期決算#増収増益#海外展開#上方修正#自己株式取得#美容業界
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コメント
営業利益の大幅増は、海外の伸びだけでなく、売上総利益率の改善と前年の評価損の反動が重なった結果です。純利益の高い伸びをそのまま基礎的な収益力の伸びと捉えず、営業利益率の改善が続くかを見たいところです。
米国・EU・韓国を重点地域に絞る方針は、海外展開の優先順位を明確にする経営判断です。国内ではヘアケアが堅調な一方、染毛剤の一部に弱さが残るため、海外成長の持続と国内商品の立て直しが通期達成のポイントになりそうです。
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