プリマハム、2027年3月期第1四半期決算、増収も営業減益で通期予想を維持

プリマハムの2027年3月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比5.7%増の1,224億円となった一方、営業利益は2.0%減の24億円、純利益は3.3%減の17億円でした。ハム・ソーセージや加工食品、食肉の数量増が増収を支えましたが、営業利益は伸び悩みました。通期予想は据え置き、年間配当も80円を維持しています。

決算の数字第1四半期累計
期初から3ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,224億円 | +5.7% | 5,000億円 | 24% |
| 営業利益 | 25億円 | -2.0% | 110億円 | 23% |
| 純利益 | 17億円 | -3.3% | 75億円 | 23% |
| 営業利益率 | 2.0% | |||
この決算のポイント
- 1加工食品と食肉の数量増で、売上高は前年同期比5.7%増の1,224億円
- 2営業利益は2.0%減の24億円、売上増が利益の伸びにつながらず
- 3加工食品事業の営業利益は前年同期比69百万円増、食肉事業は55百万円減
- 4通期予想は売上高5,000億円、営業利益110億円で変更なし
- 5年間配当予想は前期と同額の80円、中間・期末ともに40円
業績のポイント
プリマハム(正式社名はプリマハム株式会社)の第1四半期は、増収ながら営業利益と純利益が前年同期を下回りました。売上高は5.7%増の1,224億円、営業利益は2.0%減の24億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は3.3%減の17億円です。経常利益も2.2%減の26億円でした。
- 売上を押し上げた要因: ハム・ソーセージ、加工食品、食肉の販売数量が増加
- 売上総利益: 135億円と前年同期から約3億円増加
- 販売費及び一般管理費: 111億円となり、前年同期から約3億円増加
- 利益の結果: 営業利益は前年同期比で50百万円減、経常利益は59百万円減
数量増が増収を支える一方、利益は小幅減となりました。売上総利益の増加を販売費及び一般管理費の増加が上回り、増収が営業増益には結びつきませんでした。純利益には、前年同期にあった非支配株主の損失が今期は利益となった影響もあり、営業利益とは異なる動きが出ています。
セグメント別動向
加工食品事業は増収増益、食肉事業は増収減益となり、販売の伸びが利益に結びつく度合いに差が出ました。その他事業も増収で、営業利益は小幅に増えています。
加工食品事業部門は、外部顧客向け売上高が前年同期比3.7%増でした。営業利益は69百万円増の22億円となり、全体の増益を支えました。ハム・ソーセージや加工食品の数量増が売上を押し上げています。
食肉事業部門は、外部顧客向け売上高が前年同期比9.6%増となった一方、営業利益は55百万円減の3億円でした。売上の伸びに対して利益が減っており、数量増だけでは収益の改善につながっていません。
- その他事業: EC事業の食肉販売や理化学機器の開発・販売などを含み、営業利益は3百万円増の56百万円。前年同期比の売上比較には、EC食肉販売を食肉事業から移した組織変更の影響があります。
営業利益の前年同期比は次の通りです。その他事業は利益額が小さく、増減率の振れが大きくなりやすい点に留意が必要です。
- 加工食品+3.1%
- 食肉-13.3%
- その他+7.7%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 加工食品事業部門 | 796億円 | 65% | 23億円 | 2.8% |
| 食肉事業部門 | 425億円 | 35% | 4億円 | 0.8% |
| その他 | 4億円 | 0% | 56百万円 | 15.9% |
財務状況と資本政策
2026年6月末の総資産は前期末比28億円減の2,385億円、自己資本比率は50.5%でした。営業キャッシュフローは前年同期を上回り、配当予想は前期と同額を維持しています。
| 項目 | 2027年3月期第1四半期 | 比較・内容 |
|---|---|---|
| 総資産 | 2,385億円 | 前期末比28億円減 |
| 自己資本比率 | 50.5% | 前期末の50.9%から低下 |
| 営業CF | 9億円 | 前年同期の7億円から増加 |
| 投資CF | 2億円 | 前年同期は50億円の支出 |
| 財務CF | マイナス18億円 | 前年同期は22億円の収入 |
| 年間配当予想 | 80円 | 前期実績と同額、中間・期末各40円 |
投資キャッシュフローがプラスとなった主因は、前期末に売却した有価証券の未収入金を回収したことです。設備投資の動きをそのまま示す数字ではなく、投資有価証券の売却収入も含まれます。自己株式の取得による支出はほぼなく、短信に新たな自社株買いの発表はありません。
通期見通し
プリマハムは2027年3月期の連結業績予想を据え置きました。通期では売上高5,000億円、営業利益110億円、親会社株主に帰属する当期純利益75億円を見込みます。
| 項目 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 500,000 | 500,000 | 今回の短信に記載なし |
| 営業利益(百万円) | 11,000 | 11,000 | 今回の短信に記載なし |
| 純利益(百万円) | 7,500 | 7,500 | 今回の短信に記載なし |
| 1株当たり純利益(円) | 149.22 | 149.22 | 今回の短信に記載なし |
会社は2026年5月8日に公表した予想から変更していません。会社予想の前期比は売上高5.1%増、営業利益20.5%増、純利益63.5%増です。第1四半期は営業減益ですが、通期では増益を見込んでおり、今後の利益回復が予想達成の焦点になります。
リスクと課題
短信の定性的な説明では、原材料価格や競争環境など個別の事業リスクについて詳しい記述はありません。一方、会社は業績予想が一定の前提に基づくもので、実際の業績はさまざまな要因で大きく変わる可能性があるとしています。
- 利益率の伸び悩み: 増収でも営業利益は前年同期比で減少しました。売上総利益の増加を販売費及び一般管理費の増加が上回った構図が続けば、通期の利益計画に影響する可能性があります。
- 食肉事業の採算: 食肉事業は売上が増えた一方で営業利益が減少しました。売上数量の拡大と利益確保を両立できるかが課題です。
- 通期予想の前提変動: 会社は予想を据え置いていますが、短信は実際の業績がさまざまな要因で予想と異なる可能性を明記しています。四半期ごとの利益動向を確認する必要があります。
- セグメント比較の注意点: EC事業の食肉販売を「食肉事業部門」から「その他」へ移す組織変更があり、前年同期との単純比較には区分変更の影響が含まれます。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/7/31)
2,482円
最新終値(2026/10/23)
2,311円-6.9%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#プリマハム#決算#決算分析#四半期決算#食品メーカー#加工食品#食肉事業#配当
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コメント
数量増で売上を伸ばしながら営業利益はわずかに減っており、今回の決算は「売上の成長を利益に変える力」が問われる内容です。加工食品が利益を伸ばした一方、売上の伸びが大きい食肉事業は減益となり、事業ごとの採算差が見えました。
通期予想は高い増益率を掲げたまま据え置かれています。次の四半期では、増収の継続だけでなく、食肉事業の利益回復と販管費の伸びの抑制を確認したいところです。
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