ストライク、2026年9月期第3四半期決算、成約212組で通期計画の69%
ストライクの2026年9月期第3四半期決算は、売上高が160億円、営業利益が51億円、純利益が34億円でした。今期から連結決算を始めたため前年同期との比較は公表していませんが、M&Aの成約は212組となり、通期計画に対する売上高の進捗率は71.1%です。持株会社体制への移行で、仲介に加えてFAやM&A戦略コンサルティングを伸ばす方針です。

決算の数字第3四半期累計
期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 160億円 | — | 225億円 | 71% |
| 営業利益 | 51億円 | — | 73億円 | 70% |
| 純利益 | 34億円 | — | 50億円 | 68% |
| 営業利益率 | 32.0% | |||
この決算のポイント
- 1成約組数は212組で通期計画306組の69.3%、成約件数は408件で68.6%に達した
- 2新規受託は927件で通期計画1,270件に対し73.0%、将来の成約候補を積み上げた
- 3売上高の通期計画に対する進捗率は71.1%、業績予想は据え置いた
- 4株式分割後の年間配当予想は65円、分割調整後の前期配当60円から増配となる
- 52026年4月に持株会社体制へ移行し、仲介・FA・戦略コンサルの連携強化を目指す
業績のポイント
ストライク(ストライクグループ)の2026年9月期第3四半期累計は、売上高160億円、営業利益51億円、親会社株主に帰属する純利益34億円でした。今期から四半期連結財務諸表を作成したため、前年同期比は開示されていません。売上高の通期計画に対する進捗率は71.1%です。
- M&A成約: 成約組数は212組、成約件数は408件。通期計画に対する進捗率はそれぞれ69.3%、68.6%でした。
- 新規受託: 927件を獲得し、通期計画に対する進捗率は73.0%。売り手との新規契約を着実に積み上げています。
- 利益水準: 営業利益率は32.0%。売上原価65億円と販管費43億円を計上したうえで、営業利益を確保しました。
会社は、大手金融機関などとの関係強化やダイレクトチャネルの拡大を通じて顧客獲得を進めました。成約組数の進捗が売上高の進捗をやや下回る一方、新規受託はそれを上回っており、受託案件の成約時期や大型案件の成立が今後の業績を左右します。前年との単純比較ができないため、今期は通期計画への進捗と案件の積み上がりを中心に見る必要があります。
セグメント別動向
ストライクの報告セグメントはM&A支援およびその付随事業の単一セグメントです。セグメント別の売上高や利益は開示しておらず、グループ全体の売上高160億円、営業利益51億円が事業全体の実績となります。
- M&A仲介: 仲介業務などを含む成約組数は212組。このうち、1組あたりの売上高が1億円以上となる大型案件は39組でした。
- 案件受託: 新規受託は927件で、通期計画に対する進捗率は73.0%。受託から成約までの期間には案件ごとの差があります。
- FA・戦略コンサルティング: 主力の仲介事業との連携を進め、M&Aの助言や企業のM&A戦略支援を含むサービスの強化を図りました。
中小企業の後継者不在を背景に、事業承継型M&Aに加えて、成長戦略や人材獲得を目的とするM&Aも広がっていると会社は説明しています。一方、案件の大型化・複雑化や支援の質に対する要求の高まりを受け、仲介だけでなくFAやコンサルティングまで提供する体制づくりを進めています。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| M&A支援及びその付随事業 | 160億円 | 100% | 51億円 | 32.0% |
財務状況と資本政策
2026年6月末の総資産は257億円、自己資本比率は83.3%でした。四半期連結の期首比較が示されていないため、総資産や自己資本比率の前期末からの増減は確認できません。
| 項目 | 実績・予想 |
|---|---|
| 総資産(億円) | 257.2 |
| 純資産(億円) | 214.4 |
| 自己資本比率 | 83.3% |
| 現金及び預金(億円) | 202.8 |
| 年間配当予想(円、分割後) | 65 |
会社は四半期キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、営業・投資・財務キャッシュフローは把握できません。配当予想は2026年4月1日の1株を3株とする株式分割後で65円です。分割を考慮した前期の年間配当は60円に相当するため、実質的に増配となります。会社は4月30日に配当予想の増額を公表しており、自社株買いの実施は短信に記載されていません。
リスクと課題
M&A需要の拡大が見込まれる一方で、成約時期の変動や規制対応が業績に影響する可能性があります。会社は、将来の業績がさまざまな要因で予想と異なる場合があるとしています。
- 案件の成約時期: 受託した案件が成約に至る時期は一定ではなく、成約件数や大型案件の成立状況によって売上高が変動する可能性があります。
- 支援品質と制度対応: M&A支援機関の自主規制ルールづくりや中小企業庁の資格制度整備が進んでいます。支援の質を高め、制度変更に対応する負担が課題となります。
- 市場環境の不透明さ: 地政学リスクや物価上昇、主要国の金融政策が金融市場や経済活動に影響する可能性があり、企業の投資判断やM&A需要にも波及し得ます。
- 予想の達成: 売上高の通期計画進捗率は71.1%ですが、前年同期比を比較できる連結実績がありません。残る期間の成約動向を見極める必要があります。
特に、受託案件の積み上がりが成約や売上高にどの程度つながるかが焦点です。案件数だけでなく、成約までの進展と支援品質の維持が計画達成の鍵になります。
通期見通し
ストライクは2026年9月期の連結業績予想を据え置きました。売上高は225億円、営業利益は73億円、親会社株主に帰属する当期純利益は50億円を見込みます。
| 指標 | 前回予想(4月30日) | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高(億円) | 225.2 | 225.2 | 連結実績なし |
| 営業利益(億円) | 73.1 | 73.1 | 連結実績なし |
| 純利益(億円) | 50.2 | 50.2 | 連結実績なし |
第3四半期累計の売上高は通期計画の71.1%、営業利益は70.1%、純利益は67.8%に達しました。前期は連結決算を行っていないため、前期実績との比較や前年比は示されていません。また、今回の短信では業績予想に変更はなく、会社は修正理由を示していません。成約組数の計画進捗が売上高の進捗を下回るなか、残りの期間で案件をどこまで成約につなげられるかが計画達成のポイントです。
戦略トピック
ストライクは2026年4月1日、会社分割を実施して持株会社体制へ移行しました。従来のM&A仲介事業は子会社の株式会社ストライクが承継し、親会社は株式会社ストライクグループに商号を変更しました。
- 体制変更の狙い: グループ全体の経営戦略やガバナンスを担う機能と、各事業の専門性を高める機能を分ける方針です。
- 事業機能の連携: M&A仲介に加えて、ファイナンシャル・アドバイザリー(FA)やM&A戦略コンサルティングとの連携を強化します。
- 目指す姿: M&Aのあらゆる過程を支援する総合コンサルティング企業として、サービスの幅を広げる考えです。
会社は、案件の大型化・複雑化や上場企業の戦略的な事業再編ニーズの拡大を体制移行の背景に挙げています。新体制の成果は、仲介事業の成約に加え、FAやコンサルティングがグループの顧客獲得や収益にどれだけ寄与するかで測られます。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/7/30)
1,387円
最新終値(2026/10/23)
1,429円+3.0%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#ストライク#決算#決算分析#四半期決算#M&A仲介#事業承継#増配#持株会社#業績予想
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コメント
M&A市場の拡大を追い風に、受託案件を積み上げながら仲介以外の支援領域も広げる戦略は、顧客単価やサービスの幅を高める余地があります。一方、今期は連結初年度で前年比の評価ができず、実績の伸びを過去と直接比べられない点には注意が必要です。
受託案件を成約と多角化につなげられるかが、通期計画の達成と持株会社体制の成否を判断するうえでの焦点です。
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