ヤーマン、2026年12月期第2四半期決算(中間決算)、営業黒字に転換

ヤーマンの2026年12月期中間決算は、売上高が137億2,500万円、営業利益が6,800万円となり、前年の中間期に計上した営業損失から黒字に転換しました。主力の美顔器は市場シェア首位を維持し、店販や海外で販路を広げています。一方、決算期変更で比較期間が異なるため、会社は前年同期比を開示していません。通期予想は据え置きで、黒字定着と成長投資の両立が焦点です。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 137億円 | — | 275億円 | 50% |
| 営業利益 | 68百万円 | — | 5億円 | 15% |
| 純利益 | 1億円 | — | 4億円 | 38% |
| 営業利益率 | 0.5% | |||
この決算のポイント
- 1営業利益は前年中間期の11億6,000万円の赤字から6,800万円の黒字へ転換
- 2海外部門は米国で販路を広げ、中国では新会社を通じた自社EC運営を開始
- 3美顔器カテゴリで8年連続のマーケットシェア首位を獲得
- 4通期営業利益予想は4億5,000万円で、中間期の進捗率は15.1%
- 5年間配当予想は9円で据え置き、自社株買いの発表はなし
業績のポイント
ヤーマン(ヤーマン株式会社)は、2026年1〜6月期に営業黒字へ転換しました。売上高は137億2,500万円、営業利益は6,800万円、親会社株主に帰属する中間純利益は1億3,200万円です。
- 売上高: 前年中間期の115億1,100万円に対し、当期は137億2,500万円。ただし、比較対象は2025年5〜10月で当期の1〜6月とは期間が異なり、会社は前年同期比を開示していません。
- 営業損益: 前年中間期の11億6,000万円の損失から6,800万円の利益へ転換。販売費及び一般管理費は前年中間期より減少しました。
- 経常損益・純損益: 経常利益は2億200万円、中間純利益は1億3,200万円。前年中間期はいずれも赤字でしたが、比較期間が異なるため単純な成長率では評価できません。
- 利益率: 営業利益率は0.5%。営業黒字を確保した一方、通期予想の達成には下期の利益積み上げが必要です。
赤字基調から営業黒字へ転換したことが中間決算の核心です。会社は国内の収益構造改革と海外展開を進めながら、研究開発やグローバル展開への投資を継続しています。中間期の黒字化は改善の表れですが、営業利益率はまだ低く、利益を安定して生み出せる事業構造に移行できるかが問われます。
- 営業利益12億円
- 経常利益13億円
- 中間純利益13億円
セグメント別動向
ヤーマンは通販、店販、直販、海外の4部門を展開しています。2026年1〜6月期は各部門で販売施策を進めましたが、比較対象となる前年中間期は2025年5〜10月のため、部門ごとの前年同期比は示されていません。
通販部門は、テレビ通販番組での製品露出があり、堅調に推移しました。テレビやカタログ、インターネット専売業者を通じた販売を続けています。
店販部門は、銀座旗艦店を中心にインバウンド需要を取り込みました。「日本発」ブランドとしての認知拡大を背景に、高付加価値製品の販売も好調です。
直販部門は、自社ECサイトで既存顧客の育成を進めるとともに、TikTok Shopへの取り組みを強化しました。顧客との接点を増やし、各ECモールで販売を確保する方針です。
海外部門は、米国で新たな小売販路を開拓し、中国では新設子会社による自社運営のBtoC販売を始めました。全体では海外部門が売上高で最大となった一方、利益面では国内各部門に比べて採算性が低く、販路拡大を利益成長につなげられるかが課題です。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 通販部門 | 12億円 | 9% | 4億円 | 34.7% |
| 店販部門 | 39億円 | 29% | 11億円 | 28.4% |
| 直販部門 | 30億円 | 22% | 8億円 | 25.4% |
| 海外部門 | 54億円 | 40% | 3億円 | 6.1% |
| その他 | 2億円 | 1% | 61百万円 | 35.7% |
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は271億9,100万円で、前連結会計年度末から6億9,800万円減少しました。自己資本比率は89.5%と高水準を維持し、営業キャッシュフローも黒字でした。
| 項目 | 2026年6月末・中間期 | 前期末・前年中間期 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 総資産 | 271億9,100万円 | 278億8,900万円 | 前期末比6億9,800万円減 |
| 自己資本比率 | 89.5% | 87.4% | 前期末から2.1ポイント上昇 |
| 営業キャッシュフロー | 14億2,600万円 | 10億8,500万円の支出 | 比較期間が異なる |
| 投資キャッシュフロー | 4,100万円の支出 | 1億5,900万円の支出 | 設備・無形資産取得など |
| 年間配当予想 | 9円 | 前期実績9円 | 中間4.25円、期末予想4.75円 |
営業キャッシュフローの黒字には、売上債権の回収による資金流入が寄与しました。一方、仕入債務の減少もあり、運転資金の動きには注意が必要です。年間配当は前期実績と同額の予想を維持し、自社株買いの発表はありません。高い自己資本比率を保ちながら、成長投資と株主還元を両立できるかが今後の注目点です。
通期見通し
2026年12月期の通期業績予想に変更はありません。中間期の売上高進捗率は49.9%ですが、営業利益は15.1%、親会社株主に帰属する当期純利益は37.7%にとどまります。
| 項目 | 通期予想 | 中間期実績 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 275億円 | 137億2,500万円 | 49.9% |
| 営業利益 | 4億5,000万円 | 6,800万円 | 15.1% |
| 経常利益 | 5億円 | 2億200万円 | 40.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3億5,000万円 | 1億3,200万円 | 37.7% |
会社は、販売の進捗を左右する不安定要素を踏まえ、業績予想を通期のみ公表しています。また、2025年12月期は決算期変更に伴う8カ月の変則決算であり、前期実績との単純比較はできません。営業利益の進捗が売上高を下回るため、下期に販売拡大だけでなく、利益率の改善も実現できるかが予想達成のカギです。
戦略トピック
ヤーマンは、2028年12月期に売上高500億円、営業利益50億円以上を目指す中期目標を掲げ、事業構造の見直しとグローバル展開を進めています。今回の中間期には中国・上海に連結子会社を設立し、現地ECでの直接販売を始めました。
- 中国で自社ECを開始: 代理店を通じた販売から、自社で顧客と販売を管理するBtoCモデルへの転換を進めています。6月の大型ECイベント「618セール」でも販売を取り込みました。
- 米国の販路を拡大: Anthropologieなどの小売店での展開を始め、高級スパRescue Spaとも契約しました。高価格帯の美容機器を届ける接点を増やしています。
- 製品とブランドを再構築: 美顔器カテゴリで8年連続のマーケットシェア首位を確保。LED搭載マスクなどのグローバル戦略製品の開発や、研究開発体制の再編、ブランド戦略の一本化を掲げています。
銀座旗艦店では、2026年5月の単月売上高が過去最高を更新したと会社は説明しています。国内で培ったブランド力を海外でも収益に結び付けるには、販路の拡大に加え、自社販売による利益率の向上と継続的な製品投入が欠かせません。
リスクと課題
会社は美容・健康関連市場の先行きについて不透明感が続くと説明しています。需要の変化や海外事業の立ち上げが販売と利益にどう影響するかを見極める必要があります。
- 消費・市場環境: 物価上昇が家計や企業活動に影響しており、美容家電などの購入意欲が弱まれば、販売計画や製品構成に影響する可能性があります。
- 原材料・供給網: 中東情勢に伴う原油・原材料価格の変動やサプライチェーンへの影響が、調達コストや製品供給のリスクになります。
- 海外事業の採算化: 米国の販路拡大や中国の自社ECは成長機会である一方、規制環境の変化への対応や現地運営の定着が必要です。投資が先行すれば、利益回復が遅れるおそれがあります。
- 黒字の定着: 中間期は営業黒字となったものの、営業利益率は0.5%です。全社費用が各事業部門の利益を大きく押し下げており、販売拡大を連結利益に結び付けるコスト管理が課題です。
特に、会社が掲げる成長投資と「黒字化・利益優先」を両立できるかが焦点です。通期予想は据え置かれていますが、下期の販売状況や投資負担によって実績が予想から大きく変わる可能性もあります。
決算発表前後の株価推移
決算発表直前の終値(2026/8/10)
760円
最新終値(2026/10/23)
777円+2.2%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#ヤーマン#決算#決算分析#四半期決算#黒字転換#美容家電#美顔器#海外展開#中国EC
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コメント
前期中間期との比較は決算期変更で期間がずれており、表面的な増収率や利益改善率だけで評価しにくい決算です。それでも営業黒字への転換に加え、営業キャッシュフローもプラスとなった点は、収益と資金繰りの改善を示す材料です。
一方、通期営業利益予想に対する中間期の進捗は15.1%で、黒字化が定着したと判断するにはまだ早い段階です。中国の自社ECや米国の新販路が、売上高の拡大だけでなく利益率の向上にもつながるかを下期に確認したいところです。
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