東映アニメーション、27年3月期純利益予想を200億円に上方修正、前期実績を下回る
東映アニメーションは2027年3月期の連結純利益予想を200億円に引き上げた。前回予想から10.5%の上方修正となる一方、前期実績の250億7000万円は下回る見通し。欧米を中心とする収益性の高い配信権販売が好調で、利益予想を引き上げた。作品納品の下期へのずれ込みなどで、中間期の売上高予想は引き下げた。

開示の要点
- 通期純利益
- 200億円(前回比+10.5%)
- 通期営業利益
- 264億円(前回比+5.6%)
- 通期売上高
- 982億円(前回比-1.8%)
- 中間売上高
- 466億円(前回比-15.6%)
- 中間純利益
- 118億円(前回比+16.8%)
通期は利益を上方修正、前期比では減益見通し
東映アニメーションは2027年3月期の営業利益、経常利益、純利益の予想を引き上げた。売上高は前回予想を下回るものの、利益は前回予想を上回る計画だ。
| 項目 | 前回予想(億円) | 今回予想(億円) | 前期実績(億円) | 前回予想比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,000.00 | 982.00 | 936.69 | -1.8% |
| 営業利益 | 250.00 | 264.00 | 310.18 | +5.6% |
| 経常利益 | 256.00 | 277.00 | 334.62 | +8.2% |
| 純利益 | 181.00 | 200.00 | 250.70 | +10.5% |
利益予想は前回から引き上げたが、前期実績と比べると営業利益、経常利益、純利益はいずれも減少する見通しだ。売上高は前期実績を上回る予想で、利益の回復には至らない計画となる。1株当たり当期純利益の予想は97円94銭で、前期実績の122円67銭を下回る。
中間期は売上高を下方修正、利益は上方修正
2026年4月から9月までの中間連結会計期間は、売上高予想を引き下げる一方、営業利益、経常利益、純利益を引き上げた。売上高は前回予想を下回るものの、利益は前回予想を上回る。
| 項目 | 前回予想(億円) | 今回予想(億円) | 前年中間実績(億円) | 前回予想比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 552.00 | 466.00 | 449.54 | -15.6% |
| 営業利益 | 139.00 | 151.00 | 166.38 | +8.6% |
| 経常利益 | 142.30 | 161.00 | 179.04 | +13.1% |
| 純利益 | 101.00 | 118.00 | 129.80 | +16.8% |
中間期の売上高は前年同期実績を上回る一方、利益3項目は前年同期を下回る予想だ。今回の修正で、売上高と利益の動きに差が生じている。1株当たり中間純利益は57円77銭で、前年同期実績の63円49銭を下回る。
配信権販売が利益を支え、納品ずれは下期に計上
会社は中間期の修正理由として、作品納品の下期への期ずれなどを挙げた。一方、欧米を中心に収益性の高い配信権販売が好調に推移し、利益予想を引き上げた。
- 売上高の下振れ要因: 作品納品が下期にずれ込むなど、期初の想定を下回った。
- 利益を押し上げた要因: 欧米を中心とした配信権販売が好調で、収益性の高い販売が利益に寄与した。
- 通期予想の前提: 中間期にずれ込んだ作品納品などの影響を、下期に計上する想定を織り込んだ。
配信権販売が利益を押し上げる一方で、納品時期のずれが中間期の売上高を押し下げた構図だ。通期予想では下期への計上を見込むため、実際に納品が進むかが計画達成のポイントとなる。売上高予想を引き下げながら利益予想を引き上げた点は、作品ごとの収益性や販売地域の違いが業績に反映されたことを示している。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/28)
2,995円
最新終値(2026/10/28)
2,995円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/28更新
東映アニメをライバルと比較
年収・業績・株価を並べてエンターテインメント業界の今
掲載26社東映アニメはエンターテインメント業界の掲載26社中、売上高で22位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- −0.4%全業界 +17.1%
- 今期計画 営業利益
- −3.5%全業界 +11.4%
- 予想の上方修正
- 3社下方 2社
- 営業利益率(業界)
- 13.5%
- 東映アニメ+0.4%
- エンターテインメント(業界平均)−0.4%
- 全業界+17.1%
- 足元の業績今期第1四半期累計は14社合計で売上高+10.0%・営業利益+9.5%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は7社、下回る企業は4社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは3社、下方修正は2社。修正幅が最も大きいのは円谷フィールズ(営業利益+18.4%)。






タグ#東映アニメーション#業績予想修正#2027年3月期#アニメ#配信権販売#コンテンツビジネス
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売上高予想を引き下げながら利益予想を上方修正した背景には、欧米での収益性の高い配信権販売があります。ただし、通期の営業利益・経常利益・純利益はいずれも前期実績を下回る見込みで、今回の上方修正だけで利益回復と判断するのは早計です。下期の納品計上と配信権販売の好調が続くかが、通期計画の達成度を左右する注目点です。
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