総合リース5社、2026年3月期、オリックスなど大手3社好調も再エネ損失で明暗分かれる
2026年3月期の総合リース業界は、各社の戦略の違いにより明暗が最も鮮明な期になりました。首位のオリックスなど大手3社は、海外投資や航空機事業の追い風で大幅な増益を達成しました。一方で、再エネ事業の巨額損失で純利益が52.4%減となった芙蓉総合リースなど、急激な金利上昇と海外リスクへの対応力で格差が開いています。
今期の総括
海外事業の成否で利益に大きな格差
業界全体の動き
2026年3月期、リース業界は大きな転換期を迎えました。
全社が売上を伸ばす中、利益面では大きな差がついています。
業界を動かした主なテーマは以下の3点です。
- 海外アセットの収益化が加速。
航空機リースや海外投資の成否が、各社の勝敗を分けました。
- 金利上昇による資金コストの増加。
国内の低金利環境が終わり、資金調達の力が試されています。
- 資産を売却して利益を得るアセット・リサイクルの浸透。
不動産や再エネなどの売却で、効率的に稼ぐモデルへ移行しました。
営業利益率ランキング
売上高 前年同期比
純利益 前年同期比
勝者と敗者
今期、最も輝いたのはオリックスです。
売上高は33,308億円(前年比+15.9%)でした。
営業利益は4,562億円(前年比+37.5%)と圧倒的です。
インドの再エネ企業売却などで、巨額の利益を出しました。
投資と運営を両立するモデルで、ダントツのトップを維持しています。
一方、最も苦戦したのが芙蓉総合リースです。
売上高は7,887億円(前年比+16.3%)と好調でした。
しかし、純利益は216億円(前年比-52.4%)と半減しました。
スペインの再エネ事業で、282億円の損失が出たためです。
稼ぐ力は健在ですが、海外リスクの管理で明暗が分かれました。
- 好調
- オリックス
- 苦戦
- 芙蓉総合リース


売上高ランキング
営業利益ランキング
注目の動き・戦略比較
他3社も、独自の戦略で存在感を示しました。
- 三菱HCキャピタルは統合効果を発揮。
売上高は22,154億円(前年比+6%)です。
純利益は1,622億円(前年比+20%)と過去最高でした。
航空やコンテナの需要を取り込み、28期連続増配を計画します。
- 東京センチュリーは「膿出し」に成功。
純利益は1,113億円(前年比+30.5%)と急増しました。
航空機リースの保険和解金を、事業の減損処理に充てました。
将来の懸念を消し去る、見事な経営判断です。
- みずほリースは売上急増も利益に課題。
売上高は9,216億円(前年比+32.5%)とトップの伸び率です。
しかし、営業利益は447億円(前年比-8.8%)と減益でした。
人件費の増加や、金利上昇によるコスト増が響いています。
業界共通のリスク
全社が順調に売上を伸ばす一方で、以下のリスクに備える必要があります。
- 国内外の金利上昇による調達コストの増加
- 海外プロジェクトにおける地政学リスクと遅延
- 景気後退に伴う、リース資産の価値低下
就活生・転職希望者へ
リース業界は「モノを貸す仕事」から「事業への投資」へと変化しています。
- グローバルに活躍できる機会が豊富。
- 銀行とは異なり、事業の運営にも直接関われます。
- 変化が速く、経営や投資のスキルが身につく環境です。
金融と事業の両面を学びたい人に、最適な業界と言えます。
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