ドトール日レス、2027年2月期第2四半期決算、営業利益38%増で中間増配
ドトール日レスの2027年2月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比7.5%増の857億円、営業利益は同38.1%増の73億円となり、増収増益でした。賃上げなどを背景に外食需要が底堅く、既存店の販売や客単価、卸売が伸びました。中間配当は前年同期の27円から32円へ増額し、年間配当予想も5円引き上げて62円としました。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 857億円 | +7.5% | 1,665億円 | 51% |
| 営業利益 | 74億円 | +38.1% | 110億円 | 67% |
| 純利益 | 52億円 | +32.7% | 76億円 | 69% |
| 営業利益率 | 8.6% | |||
この決算のポイント
- 1営業利益は前年同期比38.1%増の73億円、経常利益も同37.0%増の75億円
- 2親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比32.7%増の52億円
- 3日本レストラン事業は既存店売上が伸長、商品改定や業態転換も進めた
- 4中間配当を前年同期の27円から32円に増額、年間予想は62円に引き上げ
- 5通期予想は据え置き、売上高1,665億円、営業利益110億円を見込む
業績のポイント
ドトール日レス(ドトール・日レスホールディングス)の2027年2月期中間期は、売上高が前年同期比7.5%増、営業利益が同38.1%増、親会社株主に帰属する中間純利益が同32.7%増となりました。営業利益の増加額は前年同期から20億円、売上高の増加額は59億円です。
- 売上拡大: 既存店の販売が堅調で、客単価の引き上げや卸売事業の伸長も寄与しました。
- 既存店施策: 高付加価値商品の投入や価格改定、キャンペーンを通じて客単価と来店客数の回復を図りました。
- 店舗展開: 立地を選んだ新規出店に加え、公園内への出店など新たな立地戦略を進めました。
- 利益の伸び: 増収に加え、客単価向上や商品構成の見直しが利益の拡大につながりました。
中間期は前年同期に営業減益だった状態から、利益が大きく伸びる結果となりました。背景には、賃金上昇による所得環境の改善や人流の回復がある一方、原材料費・光熱費・物流費・人件費の上昇が続いています。売上の伸びを利益成長につなげた中間決算ですが、コスト上昇が続くなかで利益率を維持できるかが下期の焦点です。
セグメント別動向
主力の日本レストラン事業とドトール・日レスグループのコーヒー事業は、ともに既存店や卸売の販売が伸びました。セグメントの個別売上高・利益額は短信の抽出テキストで判読できないため、以下では会社が説明した増減要因を中心に整理します。
日本レストラン事業は、売上高とセグメント利益が前年同期を上回りました。個人消費の回復を背景に、全店・既存店とも客数と売上が前年を上回り、新規出店に加え「洋麺屋五右衛門」などの業態変更も実施しました。季節商品やメニューの刷新を進め、店舗ごとの立地や顧客の好みに合わせた商品力の向上を図っています。
ドトール・日レスグループのコーヒー事業は、売上高とセグメント利益が前年同期を上回りました。駅前や繁華街を中心とする人流の回復に加え、メニュー改定、付加価値商品の投入、来店促進策が販売を支えました。ドトールコーヒーショップでは価格改定後も客数に大きな変化が見られなかったとしています。
その他事業は、売上高が前年同期を下回る一方、セグメント利益は前年を上回りました。卸売では通信販売や量販店向けの販売拡大、新商品の開発・販売を進めています。コーヒー豆や飲料などの商品展開を広げ、店舗販売以外の販路が全体の売上を下支えしました。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 日本レストラン事業 | - | - | - | - |
| ドトール・日レスグループのコーヒー事業 | - | - | - | - |
| その他 | - | - | - | - |
財務状況と資本政策
2026年8月末の総資産は前期末から増加し、自己資本比率は前年の期末から0.9ポイント低下しました。中間期の営業活動では資金を確保し、新規出店や店舗改装などの投資、配当の支払いに資金を振り向けています。
| 項目 | 2027年2月期中間期 | 比較対象・前年差 |
|---|---|---|
| 総資産 | 1,438億円 | 前期末比73億円増 |
| 自己資本比率 | 76.1% | 前期末の77.0%から0.9ポイント低下 |
| 中間配当 | 32円 | 前年同期の27円から5円増 |
| 年間配当予想 | 62円 | 前期実績57円から5円増 |
| キャッシュフロー | 営業活動は収入 | 投資・財務活動は支出 |
配当予想は直近公表値から修正され、年間で5円の増配となりました。利益成長を株主還元にも反映した判断といえます。投資活動では出店や店舗改装などを進める一方、自己資本比率は高い水準を保っています。自社株買いについては、短信に新たな実施の記載はありません。
通期見通し
会社は2027年2月期の連結業績予想を据え置きました。中間期の実績は計画を大きく上回ったものの、原材料費や光熱費、物流費、人件費などの上昇が続くとして、通期予想は変更していません。
| 指標 | 2027年2月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,665億円 | +4.6% |
| 営業利益 | 110億円 | +8.8% |
| 経常利益 | 113億円 | +6.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 76億円 | +4.5% |
| 1株当たり当期純利益 | 179.80円 | 前期比の記載なし |
売上高は高付加価値商品の継続投入などで拡大を見込みます。一方で、会社は気候変動による災害や地政学リスクに伴う世界的な物価高も業績への影響要因として挙げました。中間期の好調をそのまま通期予想に反映せず、今後の進捗を見極める姿勢です。
リスクと課題
外食需要の回復と既存店の売上増は追い風ですが、店舗運営コストの上昇や消費者の節約志向が利益成長を抑える可能性があります。会社も先行きの不透明感が増していると説明しています。
- 原材料価格の上昇: 穀物などの価格高騰や調達懸念が続けば、食材コストが上がり利益を圧迫します。
- 光熱費・物流費の上昇: 店舗運営や商品の配送にかかる費用が増え、売上増加が利益に結びつきにくくなるおそれがあります。
- 人手不足と人件費: 採用難や賃金上昇が続けば、店舗運営コストの増加につながります。
- 消費者の節約志向: 物価上昇が所得環境の改善を上回る場合、来店頻度や客単価に影響する可能性があります。
- 地政学・気候変動リスク: 紛争や災害が物価や調達環境を通じて、原材料費などを押し上げる可能性があります。
値上げや高付加価値商品の投入でコスト増を吸収できるかが重要です。価格改定後の客数を注視しながら、顧客の支持を損なわずに採算を確保できるかが下期の課題になります。
決算発表前後の株価推移
決算発表直前の終値(2026/10/9)
3,095円
最新終値(2026/10/23)
3,540円+14.4%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#ドトール日レス#決算#決算分析#四半期決算#増収増益#外食産業#配当増額#ドトールコーヒー#業績予想
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コメント
中間期の利益成長は、外食需要の回復だけでなく、価格改定や高付加価値商品の投入を組み合わせて客単価を高めた点が評価できます。ドトールコーヒーショップでは価格改定後も客数に大きな変化がなかったとの説明があり、値上げの受け入れられ方は注目材料です。
一方、中間期が計画を上回っても通期予想を据え置いたのは、コスト上昇への警戒が根強いためです。増配は株主還元の強化を示しますが、今後は好調な売上を下期も維持し、原材料費や人件費の上昇を吸収できるかを確認したい決算です。
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