カワチ、2027年3月期第2四半期決算、減収減益で通期予想を下方修正

カワチの2027年3月期第2四半期決算を分析すると、売上高は1,441億円(前年同期比0.8%減)、営業利益は30億円(同6.2%減)、純利益は22億円(同8.6%減)と減収減益でした。夏場の天候不順で季節商品が伸び悩み、競争激化や節約志向も重荷となりました。会社は中間期の実績などを踏まえて通期予想を修正し、営業利益を前期比24.8%減の51億円と見込んでいます。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,441億円 | -0.8% | 2,830億円 | 51% |
| 営業利益 | 30億円 | -6.2% | 51億円 | 59% |
| 純利益 | 22億円 | -8.6% | 30億円 | 75% |
| 営業利益率 | 2.1% | |||
この決算のポイント
- 1経常利益は34億円で前年同期比8.9%減、営業利益とともに減益となった
- 2第2四半期は夏場の天候不順が響き、季節商品の販売が伸び悩んだ
- 3栃木県に1店を新設する一方、宮城・茨城・千葉県で計3店を閉鎖した
- 4通期営業利益予想は51億円、前期比24.8%減。会社は予想を修正した
- 5中間配当は50円、年間予想は100円。前期の記念配当を除けば増配水準
業績のポイント
カワチ(カワチ薬品)の2027年3月期中間期は、売上高が前年同期比0.8%減、営業利益が6.2%減、親会社株主に帰属する中間純利益が8.6%減でした。営業利益の減少額は2億円、純利益は2億円で、減収に加えて利益面も前年を下回りました。
| 指標 | 当中間期 | 前年同期比 | 前年同期からの増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 144,143 | -0.8% | -1,214 |
| 営業利益(百万円) | 3,009 | -6.2% | -200 |
| 経常利益(百万円) | 3,468 | -8.9% | -338 |
| 中間純利益(百万円) | 2,245 | -8.6% | -212 |
会社は、物価上昇が続くなかで生活防衛意識が高まり、節約志向が強まったと説明しています。価格の見直しやアプリを使ったクーポン配信、買上点数を増やす施策を進め、第1四半期は売上高が増加しましたが、第2四半期は夏場の天候不順で季節商品の販売が低迷しました。販促で補いきれず減収減益となり、今後は天候の影響を受けやすい商品の販売動向や、節約志向のもとでの来店・購買点数の回復が焦点です。
セグメント別動向
決算短信では、事業別の売上高や営業利益の内訳は示されていません。ドラッグストア事業を中心とする全社業績では減収減益となり、夏場の天候不順による季節商品の販売不振が売上高を押し下げました。
- 店舗網: 栃木県の既存地区に1店を新設した一方、宮城県、茨城県、千葉県で各1店、計3店を閉鎖しました。
- 販売施策: 物価高への対応として約1,000品目の販売価格を見直し、アプリを活用したクーポン配信や買上点数の増加策を実施しました。
- 競争環境: 同業各社の出店や小売各社の需要喚起策が続き、厳しい販売環境が続いています。
価格施策や販促を続けても、第2四半期は季節商品の不振を補えませんでした。新店の出店だけでなく、既存店で来店頻度や買上点数を伸ばし、価格対応と利益率を両立できるかが重要です。短信に事業別の数値がないため、特定のカテゴリーや地域が全社利益をどれだけ押し下げたかは判断できません。
通期見通し
カワチは中間期の実績と足元の状況を踏まえ、2027年3月期の通期連結業績予想を修正しました。通期売上高は2,830億円、営業利益は51億円、純利益は30億円を見込み、営業利益は前期比24.8%減となる計画です。
| 指標 | 今回予想 | 前期比 | 前期実績(前年比からの概算) | 中間期実績 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 283,000 | -0.5% | 約284,422 | 144,143 |
| 営業利益(百万円) | 5,100 | -24.8% | 約6,782 | 3,009 |
| 経常利益(百万円) | 6,000 | -24.0% | 約7,895 | 3,468 |
| 純利益(百万円) | 3,000 | -6.3% | 約3,202 | 2,245 |
前期実績の金額は、短信に記載された前年比を使って逆算した概算です。今回の短信は予想を修正したとしていますが、修正前の予想額は記載していないため、修正幅は確認できません。中間期の営業利益は通期計画の59.0%に達していますが、会社は中間期実績や足元の状況を反映して予想を見直しており、下期の利益確保には、季節商品の販売回復と販促費用を含むコスト管理が問われます。
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は1,991億円で前期末から5億円減り、自己資本比率は57.2%と0.8ポイント低下しました。年間配当予想は100円で前期と同額ですが、前期の記念配当を除くと実質的には増配となります。
| 項目 | 2027年3月期中間期末・予想 | 比較・補足 |
|---|---|---|
| 総資産(百万円) | 199,099 | 前期末比515百万円減 |
| 自己資本比率 | 57.2% | 前期末の58.0%から0.8ポイント低下 |
| 中間配当(円) | 50 | 前年中間期は0円 |
| 期末配当予想(円) | 50 | 直近予想から変更なし |
| 年間配当予想(円) | 100 | 前期と同額、前期は記念配当20円を含む |
純資産の減少には自己株式の取得による支出が影響しました。会社は取締役会決議に基づいて自己株式を取得しており、株主還元と資本効率を意識した対応とみられます。キャッシュフロー計算書も開示されていますが、ここでは金額を確実に確認できる総資産・配当・自己株式取得の情報を中心に整理しました。
リスクと課題
会社は、物価上昇による節約志向、競合各社の出店や販売促進、天候不順などを事業環境上の懸念として挙げています。こうした要因は来店客数や商品構成、利益率を通じて業績に影響する可能性があります。
- 個人消費の弱さ: 物価上昇を背景に生活防衛意識が強まり、価格に敏感な消費者が増えています。来店や買上点数が伸びなければ、売上高の回復が遅れるおそれがあります。
- 天候・季節商品の変動: 第2四半期は夏場の天候不順で季節商品の販売が低迷しました。天候によって需要が左右されると、販促を行っても売上高を計画どおり確保できない可能性があります。
- 競争激化: ドラッグストア各社の出店や小売業界の販促強化が続いています。価格競争が強まれば、売上を確保する一方で利益率が圧迫される懸念があります。
- 出店・店舗運営: 中間期は1店を新設する一方で3店を閉鎖しました。新店の収益化と既存店の採算改善を進められるかが、店舗網の成長を左右します。
通期営業利益予想が前期比で大きく減る計画であることから、売上回復だけでなく、仕入れや販促などの費用管理も課題です。会社が示す業績見通しは一定の前提に基づくもので、実績は天候や消費動向などにより変わる可能性があります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/28)
4,000円
最新終値(2026/10/28)
4,000円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/28更新
カワチをライバルと比較
年収・業績・株価を並べて小売業界の今
掲載56社カワチは小売業界の掲載56社中、売上高で42位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +2.5%全業界 +17.1%
- 今期計画 営業利益
- +10.9%全業界 +11.4%
- 予想の上方修正
- 5社下方 1社
- 営業利益率(業界)
- 6.3%
- カワチ+37.6%
- 小売(業界平均)+2.5%
- 全業界+17.1%
- 足元の業績今期第1四半期累計は24社合計で売上高+10.5%・営業利益+18.8%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は16社、下回る企業は8社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは5社、下方修正は1社。修正幅が最も大きいのは4℃HD(営業利益+19.4%)。






タグ#カワチ#決算#決算分析#四半期決算#ドラッグストア#減収減益#通期業績予想#配当#自社株買い
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売上高の減少は小幅ですが、営業利益の落ち込みはそれを上回り、価格対応や販促を進めながら利益を守る難しさが表れています。夏場の天候不順という一時要因だけでなく、節約志向と競争激化が続くなかで、既存店の販売力をどう高めるかが大切です。
年間配当100円は前期と同じでも、前期には20円の創業65周年記念配当が含まれていました。今回の年間配当予想は普通配当ベースで前期を上回る内容で、自己株式取得とあわせ株主還元を意識する姿勢がうかがえます。下期は売上の回復に加え、利益率と株主還元の両立を見極めたい決算です。
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掲載企業

株式会社カワチ薬品
東証 2664
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