フタバ、2027年3月期第2四半期決算(中間決算)、増収も中国不振で営業減益

フタバの2027年3月期中間決算を分析すると、売上高は前年同期比6.7%増の3,515億円となった一方、営業利益は8.6%減の78億円、純利益は28.8%減の45億円でした。支給品単価の上昇や為替が売上高を押し上げたものの、中国の販売減少や材料・労務費、減価償却費の増加が利益を圧迫。会社は通期予想を修正し、年間配当は前期比2円増の45円を見込みます。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,516億円 | +6.7% | 7,130億円 | 49% |
| 営業利益 | 79億円 | -8.6% | 180億円 | 44% |
| 純利益 | 45億円 | -28.8% | 120億円 | 38% |
| 営業利益率 | 2.2% | |||
この決算のポイント
- 1支給品込み売上高は6.7%増、支給品を除く売上高も2.4%増
- 2中国の支給品除く売上高は33.7%減、セグメント利益は87.5%減
- 3アジアは支給品除く売上高が10.8%増、セグメント利益は227.0%増
- 4通期営業利益予想は180億円、前期実績比3.8%減へ修正
- 5年間配当予想は45円で、前期実績の43円から2円増配
業績のポイント
フタバ(フタバ産業)の中間期は、売上高が前年同期比6.7%増の3,515億円、営業利益が8.6%減の78億円、親会社株主に帰属する純利益が28.8%減の45億円でした。増収でも利益は減少し、営業利益率は前年同期の3.9%から3.5%に低下しました。
営業利益の増減要因は、価格転嫁や合理化の効果を、費用増や売上減が上回った構図です。
売上高は支給品単価の上昇と為替の影響を受けましたが、支給品を除いた売上高の伸びは2.4%にとどまりました。材料建値と為替の影響を除く実質売上高は1.8%減で、表面上の増収だけでは事業の実力を測りにくい決算です。経常利益は20.6%減で、為替差損や事業構造改善費用など営業外費用の増加も響きました。前期に計上した関係会社清算益が今期はなかったことも、純利益の減少に影響しています。
- 前年同期86.1億円
- 価格転嫁等+61億円
- 材料労務費等-31億円
- 減価償却費-21億円
- 売価変動-9億円
- 部品売上減-8億円
- 丸め差+0.6億円
- 当期78.7億円
セグメント別動向
日本は外部顧客向け売上高が1,570億円、営業利益が35億円でした。自動車生産台数の増加を背景に、売上高と利益がともに伸びました。北米は売上高979億円、営業利益32億円で、合理化改善と価格転嫁が増益に寄与しました。
欧州は売上高335億円に対して営業利益は0.6億円にとどまりました。売上高は増えましたが、利益は前年同期から大きく落ち込みました。中国は売上高211億円、営業利益2億円で、販売減少が続き、売上・利益ともに大幅な減少となりました。
アジアは売上高420億円、営業利益10億円と、各地域の中で利益の伸びが目立ちました。中国の落ち込みを日本・北米やアジアの増益が一部補いましたが、地域ごとの業績差は大きく、特に中国の回復が全社の利益改善に向けた焦点です。
- 日本+9.6%
- 北米+9.7%
- 欧州-91.5%
- 中国-87.5%
- アジア+227.0%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 日本 | 1,570億円 | 45% | 35億円 | 2.2% |
| 北米 | 979億円 | 28% | 32億円 | 3.3% |
| 欧州 | 335億円 | 10% | 55百万円 | 0.2% |
| 中国 | 211億円 | 6% | 2億円 | 0.9% |
| アジア | 420億円 | 12% | 10億円 | 2.3% |
リスクと課題
中間期は増収ながら利益が減り、地域別の業績にも差が出ました。今後は自動車市場の変動に加え、コスト上昇や電動化への対応が収益を左右します。
- 中国市場の減速: 中国の販売減少が続けば、現地の売上高や利益がさらに落ち込み、全社の利益回復を妨げるおそれがあります。
- 材料費・人件費の上昇: 価格転嫁や合理化で吸収しきれない場合、営業利益率を押し下げます。
- 自動車生産の変動: 得意先の生産台数や車種構成が変わると、部品需要と工場稼働率に影響します。
- 電動化と製品構成の変化: 排気系部品の需要変化に対応できなければ、既存事業の縮小を新製品や新規事業で補えない可能性があります。
- 為替の振れ: 海外子会社の業績換算や為替差損益が変動し、売上高や経常利益に影響する場合があります。
フタバは排気系部品の新システム開発や新規事業の早期事業化を成長策に挙げています。中国の回復だけでなく、事業構成の変化に合わせて新たな収益源を育てられるかが中長期の課題です。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/28)
992円
最新終値(2026/10/28)
992円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/28更新
フタバをライバルと比較
年収・業績・株価を並べて自動車業界の今
掲載29社フタバは自動車業界の掲載29社中、売上高で16位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- −1.0%全業界 +17.1%
- 今期計画 営業利益
- +2.5%全業界 +11.4%
- 予想の上方修正
- 6社下方 3社
- 営業利益率(業界)
- 4.3%
- フタバ+3.1%
- 自動車(業界平均)−1.0%
- 全業界+17.1%
- 足元の業績今期第1四半期累計は21社合計で売上高+11.2%・営業利益+10.7%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は7社、下回る企業は7社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは6社、下方修正は3社。修正幅が最も大きいのは日野(営業利益+87.5%)。





タグ#フタバ#決算#決算分析#四半期決算#自動車部品#中国事業#中間決算#増配#通期業績予想
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支給品単価や為替の影響を含む売上高は伸びていますが、支給品を除いた実質売上高は減少しており、売上の見かけほど事業環境が強いとは言い切れません。価格転嫁と合理化の効果が出ている一方で、材料・労務費や減価償却費の増加が利益を押し下げており、利益率の回復が課題です。
注目したいのは、北米とアジアが増益となる一方、中国と欧州が大きく落ち込む地域差です。中期計画で掲げる電動化対応やインド展開が、既存事業の変動を補う収益源に育つかが、就活生にとっても事業の将来性を見極めるポイントになります。
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