沖縄電力、2027年3月期第1四半期決算、営業赤字が拡大し純損失72億円

沖縄電力の2027年3月期第1四半期決算を分析すると、売上高は前年同期比3.3%減の488億円、営業損失は68億円、親会社株主に帰属する四半期純損失は72億円となり、減収と赤字拡大が進みました。電気事業の営業収益が減る一方で営業費用が増え、採算が悪化しています。通期は営業黒字を見込むものの、年間配当予想は前期比20円増の50円です。

決算の数字第1四半期累計
期初から3ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 488億円 | -3.3% | 2,388億円 | 20% |
| 営業利益 | -6,872百万円 | — | 74億円 | -93% |
| 純利益 | -7,292百万円 | — | 34億円 | -214% |
| 営業利益率 | -14.1% | |||
この決算のポイント
- 1営業損失は68億円と、前年同期の11億円から拡大。電気事業の費用増が響いた。
- 2電気事業の外部顧客向け売上高は444億円で前年同期比4.4%減、セグメント損失は71億円。
- 3通期売上高予想は2,388億円で前年比8.5%増、営業利益予想は74億円で同20.4%減。
- 4年間配当予想は50円で、前期実績の30円から20円増。中間・期末とも25円を予定。
- 5総資産は5,379億円、自己資本比率は22.8%。2026年3月末から2.2ポイント低下した。
業績のポイント
沖縄電力株式会社(沖縄電力)の2027年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比3.3%減の488億円、営業損失が68億円、純損失が72億円となりました。前年同期の営業損失11億円、純損失14億円と比べ、赤字幅が大きく広がっています。減収に加えて費用が増え、赤字が拡大しました。
- 売上高: 488億円で前年同期比3.3%減。電気事業の営業収益が減少しました。
- 営業損失: 68億円と、前年同期の11億円から58億円悪化。営業費用の増加が売上減少を上回りました。
- 経常損失: 71億円と、前年同期の13億円から拡大。支払利息は前年同期の6億円から8億円に増えました。
- 純損失: 72億円と、前年同期の14億円から拡大。1株当たり四半期純損失は134円26銭でした。
営業収益は17億円減った一方、営業費用は41億円増加しました。損益の悪化は売上減だけでは説明できず、費用の増加が利益を強く押し下げた構図です。短信本文は詳しい背景を別途公表の決算概要資料に案内しており、ここに示された情報だけでは燃料費など個別費目の影響を特定できません。通期の黒字計画に対し、上期以降に収益と費用の改善が進むかが焦点です。
セグメント別動向
主要事業の電気事業で売上高が減り、損失が大幅に拡大しました。建設業は黒字に転じ、「その他」も黒字を保っています。
電気事業は外部顧客向け売上高が444億円と前年同期比4.4%減り、セグメント損失は71億円に拡大しました。前年同期は13億円の損失でした。電気事業営業収益が減る一方、電気事業営業費用は前年同期の476億円から514億円に増えており、収益と費用の両面から採算が悪化しています。
建設業は外部顧客向け売上高が9.9億円と前年同期比27.2%増え、セグメント利益は3,200万円でした。前年同期の2.2億円の損失から黒字に転じました。その他は外部顧客向け売上高が33.9億円と同5.1%増えたものの、セグメント利益は2.3億円と前年同期の3.6億円から減少しました。
| セグメント | 外部売上高の前年比 | セグメント損益 | 前年同期の損益 |
|---|---|---|---|
| 電気事業 | -4.4% | -71.1億円 | -13.2億円 |
| 建設業 | +27.2% | +0.3億円 | -2.2億円 |
| その他 | +5.1% | +2.3億円 | +3.6億円 |
建設業の黒字転換やその他事業の増収は、電気事業の損失拡大を補う規模には至っていません。連結業績の回復には、売上構成の大きい電気事業の収益改善が欠かせません。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 電気事業 | 444億円 | 91% | -7,109百万円 | -16.0% |
| 建設業 | 10億円 | 2% | 32百万円 | 3.2% |
| その他 | 34億円 | 7% | 2億円 | 6.9% |
財務状況と資本政策
6月末の総資産は5,379億円で、2026年3月末から155億円増えました。一方、自己資本比率は22.8%と、3月末の25.0%から2.2ポイント低下しています。
| 項目 | 2026年6月末・予想 | 比較対象 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 総資産 | 5,379億円 | 2026年3月末 5,225億円 | +155億円 |
| 純資産 | 1,254億円 | 2026年3月末 1,329億円 | -75億円 |
| 自己資本比率 | 22.8% | 2026年3月末 25.0% | -2.2ポイント |
| 年間配当 | 50円(予想) | 前期実績 30円 | +20円 |
営業キャッシュ・フローを含むキャッシュ・フロー計算書は第1四半期には作成されていません。現金及び預金は228億円で、3月末の198億円から増加しましたが、資金繰り全体の動向は四半期資料だけでは確認できません。年間配当は中間・期末各25円を予定し、前期より20円増やす計画です。自社株買いの記載はありません。自己資本比率の低下と赤字拡大を踏まえ、配当を維持しながら財務の健全性をどう確保するかも注目点です。
通期見通し
2027年3月期は、売上高が前年比8.5%増の2,388億円となる一方、営業利益は同20.4%減の74億円、純利益は同45.5%減の34億円を見込んでいます。第1四半期は営業損失でしたが、会社は通期の営業黒字を予想しています。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 前年比 | 第1四半期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,388億円 | +8.5% | 488億円 |
| 営業利益 | 74億円 | -20.4% | -69億円 |
| 経常利益 | 50億円 | -38.8% | -71億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 34億円 | -45.5% | -73億円 |
今回の短信には、通期予想の前回値や前期の実績額は掲載されていないため、予想修正の有無や前年差の金額は確認できません。第1四半期の営業損失が通期計画に対して重い出足となったものの、電力会社の業績は季節性の影響を受けるため、この時点の実績だけで通期達成の可否は判断できません。今後の四半期で、売上高の回復と費用抑制が計画どおり進むかが重要です。
リスクと課題
第1四半期は前年同期から赤字幅が拡大し、自己資本比率も低下しました。通期予想の達成には、今後の業績回復と費用管理が欠かせません。
- 電気事業の採算悪化: 売上高が前年同期比4.4%減る一方で費用が増え、セグメント損失は71億円に拡大しました。電気事業の収益力が戻らなければ、通期の営業黒字計画に影響する可能性があります。
- 通期予想の達成: 第1四半期は営業損失68億円でしたが、通期では営業利益74億円を予想しています。残る期間で黒字化するため、業績の変化を継続して確認する必要があります。
- 財務余力の低下: 自己資本比率は2026年3月末から2.2ポイント下がり、22.8%となりました。赤字が続けば純資産や財務指標への下押しが強まるおそれがあります。
- 業績見通しの不確実性: 会社は、見通しが一定の前提に基づくもので、実際の業績はさまざまな要因で大きく異なる可能性があると説明しています。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/7/29)
940円
最新終値(2026/10/23)
1,146円+21.9%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#沖縄電力#決算#決算分析#四半期決算#電力会社#営業赤字#配当#2027年3月期
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コメント
沖縄電力の今回の決算は、電力事業の売上が縮小する中で費用が膨らみ、赤字が広がった点が最大の懸念です。通期では黒字を見込んでいますが、第1四半期の営業損失からの回復には、今後の採算改善が必要です。
年間配当を前期より増やす計画は株主還元を重視する姿勢を示しています。ただし、自己資本比率が低下しているため、配当の実行と財務基盤の維持を両立できるかを次の決算で見極めたいところです。
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