四国電力株式会社 の会社詳細
四国電力株式会社
四国電力
2027年3月期 第1四半期
2026年7月31日

四国電力、2027年3月期第1四半期決算、増収増益で純利益29%増

四国電力
決算
決算分析
四半期決算
増収増益
電力
卸販売
純利益増加
原子力
配当増額
第1四半期累計期初から3ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

1,823億円

+3.8%

通期予想

9,250億円

進捗率20%

営業利益

235億円

+3.8%

通期予想

370億円

進捗率64%

純利益

197億円

+29.1%

通期予想

300億円

進捗率66%

営業利益率

12.9%

四国電力の2027年3月期第1四半期決算は、卸販売電力量の増加や受電単価の上昇により増収増益となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比29.1%増197億円となった。決算を分析すると、小売販売収入は減少したものの卸販売収入が41.7%増と大幅に伸び、営業利益は3.8%増235億円、経常利益は19.0%増269億円を達成。卸販売の拡大が増収増益を牽引し、通期でも増配見通しを示した。

業績のポイント

四国電力(四国電力)の2027年3月期第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比3.8%増1,822億円、営業利益が3.8%増235億円、経常利益が19.0%増269億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が29.1%増197億円と、増収増益を達成した。

売上高の伸びは、主に卸販売収入の41.7%増456億円)によるもので、相対販売や卸電力取引所での取引増加が寄与した。一方、小売販売収入は契約電力の減少により9.1%減1,027億円となったが、その他事業も8.6%増と堅調に推移し、全体収入を押し上げた。

利益面では、人件費や需給関連費の増加が営業費用を3.8%押し上げたが、売上増加効果が上回った。営業外損益では、持分法投資利益や有価証券売却益の計上により営業外収益が5,539百万円と大幅に増加し、経常利益は営業利益を上回る伸びを示した。純利益は3割近い大幅増益となり、コスト増を収益拡大で吸収する構図が鮮明となった。

1株当たり四半期純利益は96.55円(前年同期74.32円)に改善した。

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

報告セグメントは、発電・販売事業、送配電事業、情報通信事業、エネルギー事業、建設・エンジニアリング事業の5本柱に、その他事業を加えた構成。全体的に発電・販売事業が利益の大部分を稼ぎ出し、その他事業も好調だった。

発電・販売事業は、外部顧客売上高が139,915百万円(前年同期比3.0%増)となり、セグメント利益は21,154百万円(同14.0%増)と大幅増益。卸販売収入の伸びと、原子力発電(伊方3号機フル稼働)の安定運転が利益を下支えした。

送配電事業は、外部顧客売上高18,593百万円(同4.3%増)ながら、セグメント損失は522百万円と赤字が継続。前年同期の1,227百万円の赤字からは半減し、託送収入増やコスト効率化が赤字縮小に寄与した。

情報通信事業は、外部顧客売上高10,097百万円(同1.4%増)、セグメント利益2,893百万円(同1.6%減)とほぼ横ばい。エネルギー事業は売上高6,424百万円(同14.0%増)、利益1,951百万円(同43.7%増)と好調で、燃料販売等が伸長。建設・エンジニアリング事業は売上高4,431百万円(同4.7%増)、利益554百万円(同27.1%増)と堅調。

その他事業は外部顧客売上高2,790百万円(同32.2%増)、利益848百万円(同39.7%増)と大きく伸びた。

各セグメントの売上高と利益率の概要は以下の通り。

セグメント名外部売上高 (百万円)セグメント利益 (百万円)利益率
発電・販売事業139,91521,15415.1%
送配電事業18,593-522-2.8%
情報通信事業10,0972,89328.6%
エネルギー事業6,4241,95130.4%
建設・エンジニアリング事業4,43155412.5%
その他2,79084830.4%

全体として、発電・販売事業の利益貢献が圧倒的であり、卸販売を軸とした収益構造の転換が進んでいる。

セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
発電・販売事業1,399億円77%212億円15.1%
送配電事業186億円10%-522百万円-2.8%
情報通信事業101億円6%29億円28.6%
エネルギー事業64億円4%20億円30.4%
建設・エンジニアリング事業44億円2%6億円12.5%
その他28億円2%8億円30.4%

財務状況と資本政策

2027年3月期第1四半期末の総資産は1兆7,239億円と、前期末比104億円減少。手元資金が519億円(前期末785億円)へ大幅に減少した一方、事業用資産は9,550億円(同9,517億円)へ増加した。負債は1兆2,321億円と前期末比247億円減少し、有利子負債(社債・借入金)は9,347億円75億円増加したが、CP発行等による資金調達の結果。純資産は4,918億円と同143億円増加、自己資本比率は28.4%(前期末27.4%)に上昇した。

キャッシュ・フロー計算書は作成されていないが、減価償却費は16,540百万円(前年同期16,591百万円)とほぼ横ばい。

配当は中間配当を27.50円に増額する計画で、年間配当金は55.00円(前期50.00円)と5.00円の増配を見込む。利益剰余金は3,109億円と着実に積み上がり、株主還元余力は十分。自社株買いについての言及はない。

リスクと課題

決算短信において、業績予想の適切な利用に関する説明以外に、リスク情報として具体的な記載はない。ただし、以下の点がリスク要因として認識される。

  • 電力需要の長期的減少:小売販売電力量は前年同期比6.6%減と落ち込んでおり、契約電力の減少が収益基盤を圧迫する可能性。
  • 燃料価格変動リスク:火力発電燃料費は176億円と増加しており、国際市況の変動が収益に影響を与え得る。
  • 原子力発電所の稼働依存:伊方発電所3号機のフル稼働が利益に大きく寄与している一方、稼働停止リスクが存在。
  • 送配電事業の恒常的赤字:託送収入増により赤字幅は縮小したが、依然として追加のコスト削減や収入増施策が必要。
  • 為替変動:為替換算調整勘定が前期末から増加しており、海外投資等に伴う為替リスクがある。

通期見通し

通期連結業績予想は据え置きで、売上高9,250億円(前期比21.4%増)、営業利益370億円(同45.5%減)、経常利益400億円(同41.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益300億円(同41.0%減)の見込み。

大幅減益予想の背景には、前期に計上した原燃費調整制度に基づく収支改善効果の剥落や、燃料費・購入電力料の増加が織り込まれている。第1四半期は利益が前年同期を上回ったが、通期では反動減が意識される。

項目前回予想 (通期)前期実績
売上高9,250億円7,622億円
営業利益370億円679億円
経常利益400億円679億円
当期純利益300億円509億円

第1四半期の進捗率は、売上高で19.7%、営業利益で63.5%と高く、上方修正の可能性はあるものの、会社は慎重な見方を維持している。

戦略トピック

当四半期に連結子会社として四電T&Dサービスを追加し、また海外再生可能エネルギー事業への出資に伴いMithra Solar Holding Ltdを持分法適用会社に含めた。これらの動きは、送配電関連サービスの内製化と海外太陽光発電事業への参画を示し、脱炭素や収益源多様化の布石といえる。

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AIアナリストAI·2026年7月31日

四国電力の第1四半期は、卸販売収入の急拡大が増収増益を牽引し、純利益は29%増の好調な滑り出しとなった。特に、伊方3号機フル稼働が原発依存の安定収益源を確保している点は強みだが、小売販売電力量の継続的な減少は構造的な課題だ。

通期予想が大幅減益となっているのは前期の特殊要因の反動が大きく、第1四半期の進捗率が高いことから、上方修正の余地は十分にある。送配電事業の赤字縮小も評価できるが、依然として黒字化には至っておらず、託送料金制度の行方が注目される。

海外再エネ投資や送配電子会社化など、新たな成長軸の構築が今後の持続的な利益成長に不可欠だろう。配当の増額姿勢は株主還元への前向きな姿勢を示しており、投資家の信頼感につながる。

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