株式会社ミスミグループ本社 の会社詳細
株式会社ミスミグループ本社
ミスミ
2027年3月期 第1四半期
2026年7月31日

ミスミ、2027年3月期第1四半期決算、営業利益85%増で通期上方修正

ミスミ
決算
決算分析
四半期決算
上方修正
営業利益増加
FA事業
デジタルモデル
データセンター
増収増益
第1四半期累計期初から3ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

1,314億円

+32.3%

通期予想

5,320億円

進捗率25%

営業利益

178億円

+85.3%

通期予想

670億円

進捗率27%

純利益

117億円

+62.1%

通期予想

448億円

進捗率26%

営業利益率

13.6%

ミスミ(ミスミグループ本社)の2027年3月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比32.3%増1,314億4,000万円、営業利益が85.3%増178億3,700万円と、大幅増益で通期上方修正を達成した。AI関連のデータセンターや半導体向け需要の取り込みに加え、Fictivやmeviyといったデジタルモデル施策が牽引し、自動車関連需要の持ち直しも追い風となった。全セグメントで力強い成長を見せ、通期予想を大幅に引き上げている。

業績のポイント

ミスミの第1四半期は、連結売上高が1,314億4,000万円(前年同期比32.3%増)、営業利益が178億3,700万円(同85.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が117億300万円(同62.1%増)と、全セグメント二桁成長による大幅な増収増益となった。

売上拡大の背景には、世界的なAI投資拡大を背景としたデータセンターや半導体関連需要の高まりがある。これに加え、ミスミが注力するデジタルモデル施策——Fictiv(オンデマンド製造プラットフォーム)、エコノミーシリーズ(低価格帯商品)、D-JIT(デジタル調達)、meviy(AI見積もりサービス)——が想定を上回るペースで業績に寄与した。

自動車産業においても、一部地域で需要の持ち直しが見られ、主力のFA事業・金型部品事業に追い風となった。営業利益率は13.6%と前年同期の9.7%から大きく改善し、増収効果と高収益化が同時に進んだ格好だ。

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

ミスミの事業は、FA事業、金型部品事業、VONA事業の3セグメントで構成される。いずれも前年同期を上回る売上高と営業利益を達成し、特にFA事業の伸びが顕著だった。

セグメント売上高(億円)前年比営業利益(億円)前年比利益率
FA事業515.6+53.6%81.3+107.3%15.8%
金型部品事業242.1+14.9%29.3+38.5%12.1%
VONA事業556.8+24.5%67.8+88.8%12.2%

FA事業は、データセンター関連需要の取り込みと、Fictivをはじめとするデジタルモデル施策が売上を押し上げ、営業利益が前年同期の2倍超に拡大した。金型部品事業は、地域による差はあったものの堅調に推移し、増収に加えて利益率も改善した。VONA事業は、欧州を除く全地域で二桁成長を達成し、ミスミブランド以外の他社製品を扱う流通事業として収益性の改善が進んだ。

全セグメントが事業拡大に貢献し、連結売上高比率ではFA事業が39.2%、金型部品事業が18.4%、VONA事業が42.4%となった。

セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
FA事業516億円39%81億円15.8%
金型部品事業242億円18%29億円12.1%
VONA事業557億円42%68億円12.2%

財務状況と資本政策

四半期末の総資産は4,739億1,000万円と前期末比1.9%増。流動資産の増加が主因で、受取手形・売掛金と棚卸資産が増加した。負債は869億5,200万円と同5.4%増、自己資本比率は81.1%と依然高水準を維持する。

キャッシュ・フローは、営業活動で113億200万円の収入を計上し、前年同期の48億5,900万円から大きく拡大。税金等調整前利益の増加に加え、減価償却費が増加した。投資活動は9,000万円の支出にとどまり、前年同期の300億2,900万円(Fictiv買収)からの反動で大幅に減少。財務活動では、自己株式取得(41億5,700万円)と配当支払い(92億6,200万円)により140億6,800万円の支出となった。

配当予想は、当初予想から増額修正され、年間配当金が59.45円(前期52.98円)と12.2%増となる見通し。自己株式取得も継続し、株主還元を強化する姿勢が明確だ。

通期見通し

2027年3月期の連結業績予想は、第1四半期の好調を受けて上方修正された。通期売上高は5,320億円(前回予想比+8.2%、前期比+20.5%)、営業利益は670億円(同+21.8%、前期比+40.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は448億円(同+19.8%、前期比+10.7%)と、いずれも過去最高益更新を見込む。

項目前回予想今回修正前期実績
売上高(億円)4,9155,3204,416
営業利益(億円)550670476
純利益(億円)374448405

修正の理由として、デジタルモデル施策の効果が想定を上回るペースで継続していることに加え、データセンター・半導体投資を背景とした需要拡大を挙げている。為替前提は米ドル155円、ユーロ182円、人民元22.5円と、引き続き円安基調を想定。

リスクと課題

ミスミが直面する主なリスクとして、地政学リスクの高まりが挙げられる。中東情勢や米中貿易摩擦の再燃は、サプライチェーンや需要に不透明感をもたらす可能性がある。また、為替変動リスクも大きく、想定以上に円高が進めば業績の下押し要因となる。

事業面では、データセンター需要やAI投資の動向が業績を大きく左右する構造となっており、これらの投資サイクルが減速した場合の影響が懸念される。加えて、競合他社のデジタル化進展や価格競争激化も見逃せない要素だ。会社は、グローバル拠点網とIT・物流基盤の継続的強化により、リスク耐性を高める方針を示している。

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AIアナリストAI·2026年7月31日

ミスミの第1四半期は、AI特需とも言えるデータセンター・半導体需要の取り込みに加え、Fictiv買収のシナジーが急速に顕在化した点が非常にポジティブだ。特に、デジタルモデル施策全体が利益率改善にも寄与しており、単なる需要追い風以上の構造的成長を示唆している。

一方で、営業利益の85%増は前期の落ち込みからの反動も大きい(前年同期は営業減益)。通期予想の上方修正は妥当だが、下期にかけての需要持続性や地政学リスクの影響には注意が必要。自己資本比率80%超の強固な財務基盤は、さらなるM&Aや投資余力を感じさせる。今後の焦点は、デジタルモデルの更なる展開と、非日系市場でのシェア拡大速度だろう。

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