プレミア、2027年3月期第1四半期決算、営業利益58.6%増で会員基盤拡大
プレミアの2027年3月期第1四半期決算は、営業収益が前年同期比18.2%増、営業利益は58.6%増、親会社株主に帰属する四半期利益は43.5%増となり、増収増益でした。カープレミアクラブ会員の増加でクレジットや故障保証、オートモビリティサービスが伸び、前年のシステム障害に伴う費用減少も利益を押し上げました。通期予想は据え置き、年間配当予想は前期比10円増の64円です。

決算の数字第1四半期累計
期初から3ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 122億円 | +18.2% | 510億円 | 24% |
| 営業利益 | 25億円 | +58.6% | — | — |
| 純利益 | 17億円 | +43.5% | 69億円 | 25% |
| 営業利益率 | 20.7% | |||
この決算のポイント
- 1オートモビリティサービス事業の営業収益は前年同期比39.8%増、会費収益と車両販売の伸びが寄与。
- 2ファイナンス事業はクレジット取扱高がプラス成長に回復し、営業利益は前年同期比63.6%増。
- 32027年3月期の営業収益予想は510億円で、前期比15.8%増の計画を維持。
- 4年間配当予想は前期の54円から64円へ増配。第1四半期には4億7900万円の自己株式取得も実施。
業績のポイント
プレミア(プレミアグループ)は、2027年3月期第1四半期に増収増益となりました。営業収益は121億7400万円(前年同期比18.2%増)、営業利益は25億1400万円(同58.6%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は17億4200万円(同43.5%増)です。営業利益の伸びが売上高を大きく上回り、利益率も改善しました。
- 会員基盤の拡大: 自動車販売店などの有料会員「カープレミアクラブ」が増加し、クレジット取扱高の回復や故障保証の顧客基盤強化につながりました。
- オートモビリティサービスの伸長: 会費収益の拡大と車両販売の増加が、全体の増収をけん引しました。
- 費用負担の縮小: 前年同期に発生したシステム障害への対応費用が収束し、事業拡大に伴う費用を抑えたことも増益に寄与しました。
- 中古車市場は横ばい: 国内の中古車登録台数は前年同期比0.1%減で、プレミアの成長は市場全体の拡大より、会員網やサービスの利用拡大が支えました。
会員基盤の拡大が増益をけん引した一方、故障保証ではインフレによる修理原価の上昇が続いています。前年同期にあったシステム対応費用の反動も含まれるため、今後は会員数の伸びを継続しながら、保証事業の採算性をどこまで回復できるかが焦点です。
セグメント別動向
主要3事業すべてで営業収益が前年同期を上回りました。とくにオートモビリティサービス事業は、会費収益と車両販売の伸びを背景に、売上の伸びが目立ちました。
ファイナンス事業は、営業収益が63億6600万円(前年同期比9.8%増)でした。カープレミアクラブ会員の増加を受けてクレジット取扱高がプラス成長に戻り、債権残高も積み上がりました。前年に増えた延滞債権残高率は改善しており、システム障害対応費用の縮小やコスト管理も利益を支えています。
故障保証事業は、営業収益が23億2700万円(同23.2%増)でした。有料会員化による顧客基盤の強化が寄与しましたが、国内ではインフレに伴って保証原価が増加しました。価格改定の効果が浸透するまで時間差があり、売上が伸びても採算性は前年同期より低下しています。
オートモビリティサービス事業は、営業収益が34億7500万円(同39.8%増)となりました。会員の継続的な増加で会費収益が伸びたほか、車両販売も大幅に増加しました。増収に加え、前年同期の利益水準が低かった反動と費用抑制が重なり、営業利益の伸び率は3事業で最も高くなりました。
- ファイナンス+63.6%
- 故障保証+16.9%
- オートモビリティ+173.9%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ファイナンス事業 | 64億円 | 52% | 14億円 | 21.7% |
| 故障保証事業 | 23億円 | 19% | 4億円 | 18.0% |
| オートモビリティサービス事業 | 35億円 | 29% | 7億円 | 20.8% |
通期見通し
会社は2027年3月期の連結業績予想を据え置きました。営業収益は510億円(前期比15.8%増)、税引前利益は106億円(同23.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は69億円(同13.7%増)を見込みます。
| 項目 | 前回予想 | 今回予想 | 前期比 | 前期実績 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益(億円) | 510 | 510 | +15.8% | 本短信に記載なし |
| 税引前利益(億円) | 106 | 106 | +23.0% | 本短信に記載なし |
| 親会社帰属利益(億円) | 69 | 69 | +13.7% | 本短信に記載なし |
前回予想は直近公表値から変更がなく、今回の第1四半期の好調を受けた上方修正はありません。会社は、入手可能な情報と合理的な前提に基づく予想であり、実績は今後の要因で変わりうるとしています。前期の通期実績額はこの短信に掲載されていないため、表では前年比のみを示しています。
財務状況と資本政策
6月末の総資産は前期末から減少し、親会社所有者帰属持分比率は小幅に上昇しました。営業キャッシュ・フローは引き続き支出超過でしたが、前年同期に比べると支出額は縮小しています。
| 項目 | 2027年3月期1Q末・期間 | 比較対象 | 比較値 |
|---|---|---|---|
| 総資産 | 195,315百万円 | 2026年3月期末 | 198,965百万円 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 13.1% | 2026年3月期末 | 12.7% |
| 営業キャッシュ・フロー | -1,076百万円 | 前年同期 | -12,723百万円 |
| 投資キャッシュ・フロー | -646百万円 | 前年同期 | +301百万円 |
| 財務キャッシュ・フロー | -3,831百万円 | 前年同期 | +18,251百万円 |
| 株主還元 | 2027年3月期予想・実績 | 前期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 中間配当(1株) | 32円予想 | 27円 | +5円 |
| 期末配当(1株) | 32円予想 | 27円 | +5円 |
| 年間配当(1株) | 64円予想 | 54円 | +10円 |
| 自己株式取得 | 479百万円 | 実施なし | 今期取得 |
営業キャッシュ・フローが支出超過となった主因は、クレジット事業の拡大に伴う金融債権の増加です。財務活動では借入金の返済と配当支払いがあり、自己株式の取得も実施しました。増配と自己株式取得を進めつつ、債権拡大に必要な資金を確保する局面といえます。
リスクと課題
会員基盤の拡大が成長を支える一方、事業環境やコストの変化が利益の振れにつながる可能性があります。会社が示した市場環境や事業上の課題から、特に注視したい点は次の通りです。
- 故障保証の原価上昇: インフレで修理原価が増えており、価格改定の効果が浸透するまで時間差があります。原価抑制が遅れれば、保証事業の利益率を圧迫します。
- 中古車市場の伸び悩み: 国内中古車登録台数は前年同期比0.1%減でした。市場が大きく伸びないなか、会員網の拡大やサービスの複合提供で成長を続けられるかが課題です。
- システム障害と延滞債権: 前年のシステム障害に伴う費用は収束し、延滞債権残高率も改善中です。ただし、正常化の遅れや再発があれば、費用増加や債権管理への影響が懸念されます。
- 金利・為替・物価の変動: 米国などでの高金利の長期化、為替変動、エネルギー・原材料価格の高止まりが、消費者の生活防衛意識や個人消費に影響する可能性があります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/8/10)
2,107円
最新終値(2026/10/23)
2,155円+2.3%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#プレミア#決算#決算分析#四半期決算#増収増益#中古車金融#カープレミアクラブ#配当増額#故障保証
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コメント
営業利益の大幅増は、会員基盤の拡大による成長に、前年のシステム対応費用がなくなった効果も重なった結果です。今後も同じペースで利益が伸びるかを見るには、費用の反動を除いた事業の稼ぐ力を確かめる必要があります。
注目点は、オートモビリティサービスの拡大と、故障保証の利益率回復が同時に進むかです。増配と自己株式取得は株主還元の強化を示す一方、クレジット債権の積み上がりによる資金需要も続くため、成長投資と財務のバランスが問われます。
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