ジャックス、Solvvyに約6億円で出資し住宅リフォーム分野でのプラットフォーム共創と保証事業の新規開拓へ向けて資本連携を強化
株式会社ジャックス(8584)は2026年9月15日付で、住宅関連テクノロジー企業のSolvvy株式会社と資本業務提携契約を締結しました。本件ではSolvvy社の発行済株式の3.45%に相当する41万4,000株を取得するため、総額約6億円の資金を使用し、住宅リフォーム分野におけるDX化プラットフォームの共同開発および保証サービスの新規領域開拓へ乗り出します。金融テックとの連携加速

戦略的背景:中期計画「Do next!」における住宅関連分野の再成長
ジャックスは、2025年度から開始した中期3カ年経営計画「Do next!」において、MUFGグループとの連携をさらに深化させ、「変革」と「再成長」に取り組む3年間と位置づけています。その重点戦略の一つとして、住宅関連分野のさらなる成長・拡大が掲げられています。従来、ジャックスは全国の住宅リフォーム事業者と提携しリフォームローンを提供してきましたが、今後はSolvvy社との強みを活かし、単独では実現できない新たな価値を加盟店へ提供することで、市場での存在感を強化します。
Solvvy社は延べ4,000社の住宅事業者に対し、アフターサービスの構築支援やデータベースマーケティング支援を提供し、SaaSをはじめとするシステム開発も手掛けています。両社が連携することで、住宅リフォーム分野におけるプラットフォームを共同で開発するとともに、保証サービスを提供する体制を整え、業界全体のDX化に対応した新ビジネスモデルの確立を目指します。MUFGグループとの資本提携による資金調達を活用し、この戦略的投資を実行します。自社では対応困難な領域への参入により、住宅市場における顧客接点と収益源を多角化する
業務提携の具体的内容:プラットフォーム共創と保証ビジネスの拡大
本提携の核心は、住宅業界のDX化に向けたプラットフォームの共同開発と、保証サービス等の新規領域における協業の2点にあります。まず技術面では、Solvvy社が住宅事業者向けSaaSとして開発・運用している「施工の見積書・契約書の受発注を完全オンライン化するプラットフォーム」に、決済機能等を追加します。これにより、加盟店はプラットフォーム内で見積書の受領から決済までをシームレスかつ自動的に行うことができ、業務負担の軽減と効率化が図られます。
また、事業面では両社の強みを組み合わせます。ジャックスはローン商品の差別化及び金利以外の収益機会の拡大を図り、Solvvy社は新規領域の開拓及び新商材の拡販を実現します。Solvvy社には前身である日本リビング保証株式会社時代から長く培われた保証ビジネスに関する高い知見とノウハウがあり、住宅領域にとどまらず幅広い領域での協業が期待されます。DXツールと金融・保証サービスの融合により、加盟店サポート体制を抜本的に強化する
資本提携の詳細:約6億円の株式取得とSolvvy社の概要
ジャックスはSolvvy社が保有している自己株式41万4,000株(発行済普通株式総数に対する割合3.45%)を、契約締結日である2026年9月15日以降に取得する予定です。取得価格の合計は約5億9,781万円であり、異動後の議決権所有割合は3.63%になります。この資金は、2025年3月に三菱UFJ銀行と締結した資本業務提携契約により調達した第三者割当増資による資金の一部として使途が定められています。
Solvvy社の概要を見ると、2009年3月設立、資本金2億12百万円、従業員数335名(2026年6月期予測)の企業です。主要事業はHomeworthTech、ExtendTech、LifeTech、FinTechなど多岐にわたり、最近の業績は着実に拡大しています。下表のように、売上高と利益が継続的に増加しており、ジャックスとの相乗効果が期待される基盤を持っています。
| 決算期 | 2024年6月期 | 2025年6月期 | 2026年6月期(予測) |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 5,359 | 6,705 | 7,679 |
| 営業利益(百万円) | 1,240 | 1,620 | 1,860 |
| 経常利益(百万円) | 1,512 | 1,977 | 2,552 |
今後の見通しと投資家・学生への示唆
ジャックスによれば、当期の連結業績に与える影響は軽微であるとされていますが、長期的には住宅リフォーム市場における競争優位性を高める重要な一手となります。特に、金利低下局面や金融環境の変化の中、単なる資金調達だけでなく「加盟店サポート」や「保証サービス」といった付加価値で差別化する姿勢は、顧客獲得・維持において極めて有効です。
投資家にとっては、Solvvy社の成長性との連携により、従来のローン事業からデータ駆動型のプラットフォームビジネスへシフトしつつある点に注目が必要です。また、就職活動中の学生にとっては、金融サービス企業がテクノロジー企業と提携してDXを推進する実例として、「金融×テック」の融合領域でのキャリア形成可能性を感じ取る材料となります。ジャックスが掲げる「再成長」ストーリーが具体化していく過程で、どのようなスキルセットが求められ、どのように組織が変わっていくのかは今後の開示に期待です。MUFGグループの資金力とSolvvyの技術力を結集させ、住宅関連市場での存在感を高める戦略は着実に進行しています。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/9/15)
3,735円
最新終値(2026/10/23)
3,395円-9.1%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#ジャックス#8584#Solvvy#業務提携#資本提携#リフォームDX#保証サービス#住宅関連
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コメント
ジャックスの今回の投資は、単なる持分取得にとどまらず、プラットフォーム共創を通じた生態系構築の意味合いが強い。Solvvy社の技術力とジャックスの金融・加盟店ネットワークを掛け合わせることで、リフォーム市場における顧客接点の質的向上を狙う戦略は妥当である。金融テック連携による収益源多角化により、金利依存体質からの脱却にも貢献する可能性がある。ただし、連結業績への当期影響は軽微とされるため、長期的なシナジー効果の発現に注目すべきだ。
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