シンフォニア、2027年3月期第1四半期決算、半導体需要で営業利益30%増

シンフォニアの2027年3月期第1四半期決算は、半導体関連需要の拡大などを追い風に増収増益となりました。売上高は前年同期比14.5%増の263億35百万円、営業利益は30.0%増の29億28百万円、純利益は28.2%増の21億22百万円です。受注高も24.6%増え、会社は通期予想を据え置きながら、業績は予想を上回る水準で推移すると見込んでいます。

決算の数字第1四半期累計
期初から3ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 263億円 | +14.5% | 1,400億円 | 19% |
| 営業利益 | 29億円 | +30.0% | 210億円 | 14% |
| 純利益 | 21億円 | +28.2% | 150億円 | 14% |
| 営業利益率 | 11.1% | |||
この決算のポイント
- 1クリーン搬送システムの売上高は前年同期比38.5%増、営業利益は57.9%増。
- 2受注高は前年同期比24.6%増の451億70百万円、受注残高は28.3%増。
- 3モーション機器は売上高が1.6%増えた一方、営業利益は13.6%減。
- 4年間配当予想は前期比6円増の161円。通期業績予想は据え置き。
業績のポイント
シンフォニア(シンフォニアテクノロジー)の2027年3月期第1四半期は、売上高が前年同期比14.5%増の263億35百万円、営業利益が30.0%増の29億28百万円、親会社株主に帰属する純利益が28.2%増の21億22百万円でした。営業利益率は前年同期の9.8%から11.1%へ上昇し、増収に加えて採算も改善しました。
- 受注高: 451億70百万円で前年同期比24.6%増。クリーン搬送システムの受注拡大が大きく寄与しました。
- 受注残高: 1,644億98百万円で前年同期比28.3%増。今後の売上につながる案件の積み上がりが見られます。
- 1株当たり利益: 75円22銭で、前年同期の58円66銭を上回りました。
会社は、AI関連需要を背景にした半導体市場の好調と、防衛関連機器の需要継続を業績の追い風として挙げています。一方、中国の輸出管理強化や中東情勢など地政学リスクは続くとみており、需要の強さと外部環境の不透明さが併存する決算です。公共・社会インフラ関連は売上が下期に集中する傾向があり、四半期業績には季節性があります。
セグメント別動向
クリーン搬送システムは半導体関連需要を背景に、売上高が前年同期比38.5%増の81億16百万円、営業利益が57.9%増の18億38百万円となりました。全社の増収増益をけん引し、受注高も大幅に伸びています。
モーション機器は売上高が前年同期比1.6%増の91億33百万円でしたが、営業利益は13.6%減の6億80百万円でした。航空宇宙関連機器の受注は高水準を保つ一方、機種構成の影響が利益を押し下げました。自動車関連市場では設備投資需要が低調で、パワーエレクトロニクス機器の受注にも弱さが見られます。
パワーエレクトロニクス機器は売上高が前年同期比15.9%増の39億92百万円となり、電子部品向け振動機器の増加が寄与しました。営業利益は1億27百万円とほぼ横ばいでした。
エンジニアリング&サービスは売上高が前年同期比8.2%増の50億93百万円、営業利益が150.1%増の5億74百万円でした。工事案件の受注が高水準で、売上増加と利益率の改善が利益を押し上げました。営業利益の前年同期比はセグメントごとの差が大きく、クリーン搬送システムとエンジニアリング&サービスが伸びを主導しました。
- クリーン搬送+57.9%
- モーション-13.6%
- パワエレ+0.4%
- エンジニアリング+150.1%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| クリーン搬送システム | 81億円 | 31% | 18億円 | 22.6% |
| モーション機器 | 91億円 | 35% | 7億円 | 7.4% |
| パワーエレクトロニクス機器 | 40億円 | 15% | 1億円 | 3.2% |
| エンジニアリング&サービス | 51億円 | 19% | 6億円 | 11.3% |
財務状況と資本政策
6月末の総資産は1,644億2百万円で、前期末から56億62百万円増えました。自己資本比率は62.0%と、前期末の62.3%から0.3ポイント低下しています。
| 項目 | 2026年3月末・前期実績 | 2026年6月末・今回 | 比較 |
|---|---|---|---|
| 総資産 | 1,587億40百万円 | 1,644億2百万円 | +56億62百万円 |
| 自己資本比率 | 62.3% | 62.0% | -0.3ポイント |
| 年間配当 | 155円 | 161円(予想) | +6円 |
| 中間配当 | 0円 | 0円(予想) | 据え置き |
| 期末配当 | 155円 | 161円(予想) | +6円 |
総資産の増加には投資有価証券や棚卸資産の増加などが影響しました。四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、営業・投資・財務キャッシュフローの数値は開示されていません。配当予想は増額しており、株主還元を強める計画ですが、この決算短信に自社株買いの発表はありません。
通期見通し
2027年3月期の連結業績予想は、2026年5月13日に公表した内容から変更ありません。会社は半導体関連事業と防衛関連分野の好調を背景に、現時点の業績が通期予想の達成に向けておおむね想定を上回る水準で推移すると見込んでいます。
| 項目 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高(億円) | 1,400 | 1,400 | 資料内に記載なし |
| 営業利益(億円) | 210 | 210 | 資料内に記載なし |
| 経常利益(億円) | 210 | 210 | 資料内に記載なし |
| 純利益(億円) | 150 | 150 | 資料内に記載なし |
第1四半期の進捗率は売上高18.8%、営業利益13.9%、純利益14.1%です。公共・社会インフラ関連の売上が下期に偏る季節性があるため、単純な進捗率だけでは通期達成の可否を判断しにくい点に注意が必要です。
研究開発・成長投資
研究開発費は前年同期比28.8%増の11億50百万円となり、設備投資は77.0%減の9億27百万円でした。減価償却費は14.2%増の8億43百万円です。
- 研究開発費: 前年同期から2億57百万円増加しました。
- 設備投資: 前年同期から30億99百万円減少しました。
- 減価償却費: 前年同期から1億4百万円増加しました。
研究開発費の増加は、半導体や防衛など需要が堅調な分野を含む事業基盤の強化を示す動きです。一方、設備投資は前年同期の水準を大きく下回りましたが、短信はその減少理由を具体的に説明していません。今後、受注残の売上化とあわせて、投資の回復や生産能力の対応状況が注目されます。
リスクと課題
会社は事業環境が総じて堅調とみる一方、地政学リスクや市場ごとの需要差をリスクとして挙げています。受注の増加が売上・利益に結び付く時期や、セグメントごとの採算にも目配りが必要です。
- 地政学リスク: 中国の輸出管理強化や中東情勢などにより、事業環境の不透明さが続く可能性があります。
- 自動車関連市場の低調: 設備投資需要が弱く、関連する受注や製品需要の伸びを抑えるおそれがあります。
- 機種構成による採算変動: 航空宇宙関連機器の受注が堅調でも、構成の変化が利益を押し下げる場合があります。
- 業績の季節性: 公共・社会インフラ関連の売上が下期に集中する傾向があり、四半期ごとの業績に振れが出ます。
- 受注残の売上化: 受注残は積み上がっていますが、納期や顧客側の計画により、売上計上の時期が変わる可能性があります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/8/4)
14,020円
最新終値(2026/10/23)
11,320円-19.3%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#シンフォニア#決算#決算分析#四半期決算#半導体製造装置#受注高#防衛関連#増配
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コメント
半導体関連の需要を背景に、クリーン搬送システムが売上と利益の両面で成長をけん引しました。受注残も増えており、需要の強さが次の四半期以降の業績を支える材料です。
一方、全社の好調さだけでなく、モーション機器の利益減少や自動車関連市場の弱さにも注目したいところです。通期予想を据え置いたまま「想定を上回る水準」とする会社の見方が、今後の上方修正につながるかは、下期の季節性と受注の売上化を見極める必要があります。
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掲載企業

シンフォニアテクノロジー株式会社
東証 6507
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