キッセイ薬品、2027年3月期中間営業益16億円へ上方修正も純利益は前期比34.5%減
キッセイ薬品工業は2027年3月期中間期の連結業績予想を修正し、営業利益を16億円、経常利益を29億円へ引き上げた。売上高は455億円と前期比0.7%減の見通しで、親会社株主に帰属する中間純利益はタブネオス関連資産の特別損失を織り込み51億円とし、前期比34.5%減る。営業・経常増益、純利益減額となる。通期予想は中間決算発表時に公表する。

開示の要点
- 売上高
- 455億円
- 営業利益
- 16億円
- 経常利益
- 29億円
- 中間純利益
- 51億円
- 前期比純利益
- 34.5%減
営業・経常利益を上方修正、純利益は減額
2027年3月期中間期の営業利益と経常利益は前回予想を上回る見通しとなった。一方、タブネオス関連の特別損失を見込み、中間純利益は前回予想から引き下げた。
| 項目 | 前回予想(億円) | 今回予想(億円) | 前期実績(億円) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 448 | 455 | 458.31 |
| 営業利益 | 5 | 16 | -68.37 |
| 経常利益 | 17 | 29 | -56.22 |
| 中間純利益 | 74 | 51 | 77.84 |
売上高は前回予想比1.6%増額したものの、前期比では0.7%減る見込み。営業利益と経常利益は前期の赤字から黒字に転じる一方、中間純利益は前回予想比31.1%減、前期比34.5%減となる。本業の利益見通しが改善する一方、特別損失が最終利益を押し下げる構図だ。
医薬品の伸長や情報サービスの上振れが寄与
売上高は医薬品の伸長やコ・プロモーションフィーの拡大、情報サービス事業の上振れを反映し、前回予想を上回る見込みとなった。
- タブネオス: 7月に公表した31億円の売上予想に沿って推移している。
- イセルティ: 2026年3月に発売した子宮筋腫治療薬が売上に寄与した。
- ベオーバ、コルスバ: 過活動膀胱治療薬と透析患者のそう痒症治療薬が伸長した。
- その他の増収要因: コ・プロモーションフィーの拡大に加え、情報サービス事業が上振れした。
利益面では、売上高の増額に伴う売上総利益の増加と、販売費及び一般管理費の効率化を見込む。これらが営業利益、経常利益の上方修正につながったが、開示資料はそれぞれの要因別の寄与額までは示していない。
タブネオス関連資産の損失を計上、通期予想は後日公表
中間純利益の下方修正は、タブネオスの製造販売承認取消しを含む行政手続きが進められていることを踏まえたものだ。棚卸資産や長期前払費用など、タブネオスに関する資産について特別損失を計上する見込みとしている。
- 特別損失の対象: タブネオスに関する棚卸資産、長期前払費用など。
- 通期業績予想: 2026年11月4日予定の第2四半期連結決算発表と同時に公表する予定。
今回の開示は中間期の予想修正であり、通期の業績予想は示していない。行政手続きの進捗や特別損失の確定額が、通期の利益見通しを判断するうえでの焦点となる。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/10/29)
3,715円
最新終値(2026/10/29)
3,715円
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/29更新
キッセイをライバルと比較
年収・業績・株価を並べて製薬業界の今
掲載24社キッセイは製薬業界の掲載24社中、売上高で19位。業界全体の株価と今期の会社計画を見ると――
- 業界の株価(1年)
- +9.1%全業界 +16.0%
- 今期計画 営業利益
- +10.9%全業界 +11.7%
- 予想の上方修正
- 5社下方 1社
- 営業利益率(業界)
- 13.9%
- キッセイ−6.9%
- 製薬(業界平均)+9.1%
- 全業界+16.0%
- 足元の業績今期第1四半期累計は12社合計で売上高+14.6%・営業利益+48.3%(前年同期比)。通期計画に対する進捗が標準ペースを上回る企業は8社、下回る企業は7社。
- 予想修正今期予想を上方修正したのは5社、下方修正は1社。修正幅が最も大きいのは大塚HD(営業利益+30.3%)。






タグ#キッセイ薬品工業#業績予想修正#医薬品#タブネオス#中間決算#営業利益#特別損失
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営業利益は前回予想を大きく上回る一方、最終利益はタブネオス関連の資産損失で前期比減益となる。利益段階ごとの見通しの差が大きく、営業面の改善だけで業績全体を評価しないことが重要だ。通期予想はまだ示されていないため、次の決算では損失額の確定に加え、伸長した医薬品や情報サービスの売上が続くか、販管費の効率化が維持されるかを確認したい。
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