JPX2027年3月期通期連結業績予想を上方修正、営業利益前年比6.2%増配当も82円に強化
日本取引所グループ(8697)は2027年3月期の通期連結業績予想を上方修正し、営業利益を前期実績比6.2%増の1,545億円と見通した。==過去最高の配当強化==により、年間配当金も前年同期比34.4%増の82円に押し上げた。

業績予想の大幅上方修正と核心要因
日本取引所グループは、2027年3月期(2026年4月〜2027年3月)における通期連結業績予想を全面的に上方修正しました。本修正の最大の特徴は、前期の実績水準を大きく上回る成長率を見込んでいる点です。営業利益は前期実績の1,162億89百万円に対し、今回予想では1,545億円へと382億円増(増加率約32.8%)と大幅に引き上げられました。また、当期純利益も前期の791億39百万円から約105億円増の1,050億円と、前年比32.7%増の予測となりました。この改善は、市場の活発化による取引量の増加に起因しており、取引環境の好転が利益構造を直接押し上げていることが明確です。
修正の具体的要因として、株式等(プライム・スタンダード・グロース・TOKYO PRO Market及びETF等)の1日平均売買代金を前期開示予想比8,000億円増の11兆円と見直しました。また、長期国債先物取引を1,000単位増の52,000単位、TOPIX先物取引も1,000単位増の88,000単位としています。一方で日経平均株価先物取引は3,000単位減の133,000単位と微減しましたが、指数オプション取引を85億円増の385億円と強化したことで全体としてプラスに寄与しています。
| 項目 | 前回予想(A) | 今回修正(B) | 増減額 | 増減率(%) | 前期実績 | 前年比(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 2,415億円 | 2,525億円 | +110億円 | +4.6% | 1,987億円 | +27.0% |
| 営業利益 | 1,455億円 | 1,545億円 | +90億円 | +6.2% | 1,163億円 | +32.8% |
| 当期純利益 | 1,005億円 | 1,070億円 | +65億円 | +6.5% | 814億円 | +31.5% |
| 親会社帰属利益 | 985億円 | 1,050億円 | +65億円 | +6.6% | 791億円 | +32.7% |
収益面では、営業収益が前期予想比4.6%増の2,525億円となっていますが、利益改善の寄与度はより大きく、コスト構造に対する規模の経済効果が顕著に現れていると捉えることができます。
配当政策の改定と株主還元の強化
業績予想の上方修正を受け、JPXは配当予想も大幅に引き上げました。従来の目標である配当性向60%以上を堅持しつつ、親会社の所有者に帰属する当期利益の増加分を見込んでいます。前回の年間配当予想77円に対し、今回は82円と5円(約6.5%)の増額となりました。
内訳を見ると、第2四半期末配当を39円から41円へ、期末配当も40円から41円へと均等に引き上げました。前期実績の61円と比較すると、前年比で34.4%増という強力な株主還元政策が示されました。これは、金融商品取引所グループとしての財務の健全性や清算機関としてのリスク備えを確保しつつ、市場競争力強化への投資機会を残しながらも、利益成長に応じて確実に株主に還元する姿勢を示したと言えます。
本改正により、2027年3月期の基本的1株当たり当期利益(EPS)は前期の76.81円から102.90円へ拡大します。これにより、配当性向は約80%程度となり、前回の目標を上回る高い水準での還元が可能となります。投資家にとっては、取引高増加による純利益拡大が直接 dividends に結びつく構造が明確になった点で好感度高い対応です。
また、資料では「過去の様々な要因により大きく異なる結果となる可能性があります」といった標準的な免責事項が記載されていますが、市況動向を踏まえた具体的な数値(売買代金11兆円等)への言及がある点は、先行きに対する経営陣の自信と透明性の高さを示唆しています。
開示前後の株価推移
開示当日の終値(2026/9/24)
2,274円
最新終値(2026/10/23)
2,218.5円-2.4%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#日本取引所グループ#8697#業績予想修正#上方修正#配当増額#金融サービス#証券取引#株主還元
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コメント
JPXの本次第は、単なる数字の修正を超え、市場活性化した現状を利益に変換する力強さが際立っています。特に注目すべきは、配当性向60%という従来のマイルドな目標に対し、実際には約80%の還元を目指す姿勢です。これは株主資本コストを意識した高い還元余力がある証左であり、機関投資家からの評価向上が期待できます。就職活動中の学生にとっては、安定収入源となる取引手数料収益の拡大が続いている点は業界最強の収益基盤を示す指標となりますが、先物取引の微減など銘柄ごとの動向分化にも注視が必要です。
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