日高屋、2027年2月期第2四半期決算、売上高最高更新で利益も11%増

日高屋の2027年2月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比10.8%増、営業利益が11.0%増、中間純利益が11.4%増となり、いずれも中間期として3年連続で過去最高を更新しました。新店の好調や既存店の来店客数増加、販促策が売上を押し上げ、コスト上昇を増収で吸収しました。決算分析では、出店と省人化を進めながら、通期予想を据え置いた点も注目されます。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 341億円 | +10.8% | 670億円 | 51% |
| 営業利益 | 41億円 | +11.0% | 68億円 | 60% |
| 純利益 | 28億円 | +11.4% | 45億円 | 62% |
| 営業利益率 | 11.9% | |||
この決算のポイント
- 1売上高は前年同期比10.8%増の340億円、中間期として3年連続で過去最高を更新。
- 2営業利益は前年同期比11.0%増の40億円、原価率上昇を増収と販管費率の低下で吸収。
- 3日高屋業態の売上高は前年同期比10.7%増、焼鳥日高は16.3%増と伸びが大きい。
- 48月末の直営店舗は476店。新規出店7店、退店3店で北関東にも出店を拡大。
- 5年間配当予想を56円に修正。前期実績の52円から4円増やす計画。
業績のポイント
日高屋(ハイデイ日高)の2027年2月期中間期は、売上高が前年同期比10.8%増の340億円、営業利益が11.0%増の40億円、中間純利益が11.4%増の27億円でした。3指標はいずれも中間期として3年連続の過去最高です。売上と利益がそろって中間期最高となりました。
- 来店客数: 既存店の来店客数が持続的に伸び、営業時間の延長やポイント・キャッシュレス関連のキャンペーンも来店を後押ししました。
- 新店と販促: 新店の売上が好調だったほか、夏のニラレバ炒めキャンペーンでは注文数が前年の1.5倍を超えました。
- 原材料費: 米が7月まで高水準だったことに加え、豚肉、小麦粉、長ネギなどが値上がりし、原価率は前年の30.3%から31.2%へ上昇しました。
- 販管費: ベースアップや時給引き上げなどで人件費は増加しましたが、増収効果で販管費率は前年の57.8%から56.8%へ低下しました。
売上高は3年連続で中間期の最高額を更新し、7月には単月でも過去最高となりました。各月の売上高は42カ月連続、来店客数は35カ月連続で前年同月を上回る最高記録を更新しており、客数を伴った成長が続いています。
営業利益率は11.9%で、前年同期の約11.9%からおおむね横ばいです。食材費や人件費の上昇が続くなか、販売量の増加と販管費率の改善で利益を伸ばした点が今回の決算の特徴です。
セグメント別動向
決算上の報告セグメントは飲食店チェーン関連事業の単一セグメントです。業態別では主力の日高屋が売上の大半を占めながら、焼鳥日高も全体を上回る伸びとなりました。以下は各業態の売上高の前年同期比です。
| 業態 | 売上高の前年比 |
|---|---|
| 日高屋 | +10.7% |
| 焼鳥日高 | +16.3% |
| その他業態等 | -0.5% |
日高屋は、既存店の来店客数増加に新店の売上が加わり、主力業態として全社の成長を支えました。8月末の店舗数は444店で、来来軒などを含みます。期間限定商品や割引キャンペーンも、来店のきっかけづくりに活用しています。
焼鳥日高は、売上高の伸びが主力業態を上回りました。店舗数は28店となり、豚骨ラーメンを販売する店舗を10店に広げるなど、居酒屋利用に限らない商品展開を進めています。
新規出店7店のうち6店はロードサイド型で、退店3店を差し引いた直営店は476店です。駅前一等地とロードサイドの両方で出店を進めるほか、新潟県ではフランチャイズ契約に基づく2号店の開業準備も進めています。
通期見通し
日高屋は2027年2月期の通期業績予想を据え置きました。中間期の実績は売上高が通期予想の約50.8%、営業利益が約59.8%、純利益が約61.7%に達しています。
| 項目 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 67,000 | 67,000 | 62,253 |
| 営業利益(百万円) | 6,800 | 6,800 | 記載なし |
| 当期純利益(百万円) | 4,500 | 4,500 | 記載なし |
会社は、前回公表した予想から変更していません。豚肉や小麦粉、野菜の一部で値上がりが続く一方、米価格は足元で下落傾向にあり、原価率には落ち着きがみられるとしています。
今後は第3四半期に3店の出店を計画し、北関東での店舗網拡大を進めます。期間限定商品や既存メニューの改良、販売促進に加え、採用・研修の強化とDXによる店舗の省人化を組み合わせ、ブランド力と収益力の維持を目指します。
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は364億円で、前期末から22億円増加しました。自己資本比率は73.1%と、前期末から0.3ポイント上昇しています。
| 項目 | 2027年2月期中間期末 | 前期末との比較 |
|---|---|---|
| 総資産(億円) | 364.6 | +22.7億円 |
| 純資産(億円) | 266.5 | +17.7億円 |
| 自己資本比率 | 73.1% | +0.3ポイント |
| 現金及び預金(億円) | 132.8 | +10.6億円 |
資産の増加には現金及び預金や売掛金の増加が寄与しました。純資産の増加は主に利益剰余金の積み上がりによるもので、財務の安定性も高まりました。短信にはキャッシュ・フロー計算書の数値は記載されていません。
配当は中間28円、期末予想28円で、年間予想は56円です。前期実績の年間52円から4円増やす計画で、会社は配当予想を修正しました。自社株買いについては、この短信に実施の記載はありません。
戦略トピック
出店拡大と店舗運営の効率化を並行して進めています。8月末時点でタッチパネル式オーダーシステムは451店に導入され、直営店舗の約95%をカバーしました。セルフレジは25店、配膳ロボットはロードサイド店を中心に71店で稼働しています。
- 店舗網の拡大: 中期計画では首都圏600店舗体制を掲げ、駅前とロードサイドの双方で出店を進めています。新潟県ではフランチャイズ展開も支援しています。
- 新商品と販促: 冷し担担麺や鶏なんこつ唐揚げを期間限定で投入し、ニラレバ炒めのキャンペーンでは注文数が前年の1.5倍を超えました。
- 採用と育成: 8月末までの中途採用は37人。接客コンテストや調理コンテストを通じ、サービスと調理の現場力向上を図っています。
- 脱炭素の取り組み: 栃木県産米の生産に伴う温室効果ガス排出量のオフセットに、水田由来のJ-クレジットを活用する契約を締結しました。
人手不足や人件費上昇を背景に、オーダーや会計のデジタル化はサービス品質と省人化を両立する手段となります。一方で、出店地域の拡大には採用や店舗運営の体制づくりも欠かせず、今後は出店後の収益確保が重要です。
リスクと課題
増収増益を確保した一方、外食産業を取り巻くコストや人材の課題は続いています。会社が挙げる事業環境を踏まえると、今後の利益率や出店計画への影響を見極める必要があります。
- 食材価格の上昇: 豚肉、小麦粉、野菜などの値上がりは原価率を押し上げ、価格やメニュー構成で吸収できなければ利益を圧迫します。
- 人手不足と人件費: 採用難や時給の上昇は店舗運営コストを増やします。採用・育成とDXによる省人化をどこまで進められるかが課題です。
- 出店・建築費の高騰: 新規出店や改装にかかる費用が上昇しています。不採算店の退店を含むスクラップアンドビルドで投資回収を確保する必要があります。
- 自然災害と市場の変動: 地震や豪雨などの自然災害に加え、中東情勢や金利・為替市場の変動も、営業環境や仕入れに影響する可能性があります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/2)
2,971円
最新終値(2026/10/23)
3,145円+5.9%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#日高屋#決算#決算分析#四半期決算#増収増益#外食産業#配当増額#店舗拡大
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コメント
既存店の来店客数が伸び、月次の記録更新が続いていることは、日高屋の価格や商品、立地が幅広い客層に支持されている表れといえます。原価率が上がっても利益を伸ばせたのは、売上規模の拡大と販管費率の改善が効いたためです。
一方、通期予想に対する利益の進捗は中間期時点で6割前後に達していますが、会社は予想を据え置きました。食材価格や人件費の動きに加え、後半の出店費用がどう利益に影響するかを確認したいところです。
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