リンガーハット、2027年2月期第2四半期決算(中間決算)、営業益41%増

リンガーハットの2027年2月期第2四半期決算を分析すると、売上高は前年同期比4.1%増、営業利益は41.6%増、純利益は30.6%増となりました。既存店売上の伸びなどで主力の長崎ちゃんぽん事業が増収増益をけん引し、同社は中間配当を前回予想から1円増額して7円にします。通期予想は据え置き、増収を大きく上回る営業増益が目立つ中間決算です。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 233億円 | +4.1% | 473億円 | 49% |
| 営業利益 | 11億円 | +41.6% | 22億円 | 51% |
| 純利益 | 7億円 | +30.6% | 12億円 | 56% |
| 営業利益率 | 4.8% | |||
この決算のポイント
- 1長崎ちゃんぽん事業は既存店売上高が前年同期比4.5%増、営業利益は58.3%増。
- 2とんかつ事業の売上高は前年同期比1.2%増、設備メンテナンス事業は5.4%減。
- 3中間配当は前回予想の1株6円から7円へ増額、年間予想は14円。
- 4通期予想は据え置き、売上高473億円、営業利益22億円を見込む。
- 5営業キャッシュフローは前年同期の11億円から15億円に増加。
業績のポイント
リンガーハット(株式会社リンガーハット)の2027年2月期中間期は、売上高233億8百万円(前年同期比4.1%増)、営業利益11億18百万円(同41.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益6億67百万円(同30.6%増)でした。営業利益は前年同期から約3億29百万円増え、営業利益率も約3.5%から4.8%に上昇しました。
- 売上の伸び: 主力の長崎ちゃんぽん事業が既存店売上の増加や店舗展開を背景に増収となりました。
- 利益の伸び: 売上高の増加に加え、売上総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を上回り、営業利益が拡大しました。
- 最終利益: 経常利益は10億3百万円(前年同期比18.9%増)。為替差損など営業外費用が増えた一方、純利益も増加しました。
外食需要が回復する一方、会社は物価高による個人消費の伸び悩み、原材料費・光熱費・人件費の上昇を厳しい事業環境として挙げています。その中で営業利益の伸びが売上高の伸びを大きく上回り、採算が改善した点が今回の決算の焦点です。
セグメント別動向
長崎ちゃんぽん事業は売上高190億93百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益9億40百万円(同58.3%増)でした。既存店売上高は4.5%増で、夏季商品の投入や野菜の日に合わせたキャンペーンなどを展開。国内外で出店と退店を進め、期末店舗数は559店となりました。リンガーハットの主力事業が、増収と利益成長の両面で全体をけん引しています。
とんかつ事業は売上高40億88百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益1億69百万円(同5.8%増)でした。既存店売上高は0.9%増で、紀州南高梅と大葉を使った季節商品を販売。テイクアウト専門の「濵かつ 木の葉モール橋本店」も出店し、店内飲食以外の販売機会を広げています。
- 設備メンテナンス事業: 売上高は9億31百万円(前年同期比5.4%減)、営業利益は97百万円(同14.1%減)。グループ内店舗向けの工事受注や機器保全が中心で、売上・利益ともに前年を下回りました。
主力のちゃんぽん事業が大きく伸びた一方、とんかつ事業の増益幅は小さく、設備メンテナンス事業は減収減益でした。全体の利益成長が続くかを見るうえでは、主力事業の既存店売上と、コスト上昇が各事業の採算に与える影響がポイントです。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 長崎ちゃんぽん事業 | 191億円 | 82% | 9億円 | 4.9% |
| とんかつ事業 | 41億円 | 18% | 2億円 | 4.1% |
| 設備メンテナンス事業 | 9億円 | 4% | 97.572百万円 | 10.5% |
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は325億13百万円で、2026年2月末から13億89百万円増加しました。自己資本比率は48.6%と、前期末の48.9%から0.3ポイント低下しています。
| 項目 | 2027年2月期中間期 | 前年同期・前期末との比較 |
|---|---|---|
| 営業キャッシュフロー | 15億74百万円 | 前年同期は11億27百万円 |
| 投資キャッシュフロー | -11億37百万円 | 前年同期は-9億58百万円 |
| 財務キャッシュフロー | 4億43百万円 | 前年同期は3億85百万円 |
| 現金及び現金同等物 | 31億88百万円 | 前年中間期末は27億24百万円 |
| 年間配当予想 | 14円 | 前期実績13円から1円増配 |
現金及び預金の増加が総資産を押し上げた一方、長期借入金は前期末から増加しました。営業活動で得た資金を上回る投資支出が続いており、店舗や設備への投資と財務余力のバランスが注目されます。中間配当は前回予想の1株6円から7円に引き上げ、期末配当予想7円と合わせた年間配当予想は14円です。
通期見通し
2027年2月期の連結業績予想は、2026年4月に公表した内容から変更ありません。会社は売上高473億円、営業利益22億円、親会社株主に帰属する当期純利益12億円を見込んでいます。
| 項目 | 前回予想 | 今回予想 | 前期実績(前年比からの概算) |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 47,300 | 47,300 | 約45,091 |
| 営業利益(百万円) | 2,200 | 2,200 | 約1,418 |
| 純利益(百万円) | 1,200 | 1,200 | 約1,727 |
売上高は前期比4.9%増、営業利益は55.1%増を計画する一方、純利益は30.5%減の見通しです。前期実績は短信に金額の記載がないため、開示された増減率から概算しています。中間期は増益で折り返しましたが、会社予想は据え置かれており、下期も利益計画を達成できるかが焦点になります。
戦略トピック
リンガーハットは2026~2028年度の中期経営計画を始動し、「全員参加で、成長へのアクセルを踏み込もう」をスローガンに企業価値の向上を目指しています。中間期には国内で7店、海外で3店を出店し、国内5店、海外1店を退店した結果、グループ店舗数は645店となりました。
- 海外展開: タイに2店、カンボジアに1店を出店。期末の海外店舗数はグループ全体で16店です。
- 店舗網の拡充: 国内外で出店と退店を組み合わせ、店舗の入れ替えを進めました。
- 販売チャネルの拡大: とんかつ事業では、弁当などを扱うテイクアウト専門店を出店しました。
国産野菜の使用など「安全・安心・健康」への取り組みを続けながら、商品施策や出店を通じて顧客層と販売機会を広げる方針です。今後は海外出店の継続性に加え、新店舗やテイクアウト業態が利益成長に結び付くかを見極める必要があります。
リスクと課題
会社は外食需要の回復を見込む一方で、消費者の節約志向やコスト上昇、国際情勢の不安定さを課題として挙げています。これらが続けば、客数や店舗採算、仕入れ価格に影響する可能性があります。
- 物価高による消費停滞: 個人消費は物価上昇の影響で伸び悩んでおり、外食頻度や客単価の伸びを抑えるおそれがあります。
- 原材料・光熱費の上昇: 食材やエネルギーの価格上昇は、売上が伸びても利益率が低下する要因になります。
- 人件費の増加: 賃上げや採用環境の変化で人件費負担が増えれば、店舗運営コストを押し上げます。
- 国際情勢と為替: 中東情勢などの地政学リスクや米国の政策、為替変動が仕入れや営業外損益に影響する可能性があります。
- 店舗投資と減損: 出店や設備投資の回収が計画を下回る場合、固定資産の減損や投資負担が利益を圧迫するリスクがあります。
中間期には営業利益が大きく増えましたが、減損損失は前年同期より増加しています。既存店の売上を伸ばすだけでなく、コストを吸収できる商品構成や店舗運営を維持できるかが、通期予想の達成と利益率の持続性を左右します。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/9)
2,314円
最新終値(2026/10/23)
2,407円+4.0%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#リンガーハット#決算#決算分析#四半期決算#外食産業#長崎ちゃんぽん#増収増益#中間配当増額#海外店舗展開
この記事はいかがでしたか?
クリックで反応を送信(登録不要)
コメント
営業利益の伸びが売上高の伸びを上回り、主力の長崎ちゃんぽん事業で既存店売上と利益がともに伸びた点は評価できます。中間配当の増額も、足元の業績に対する会社の自信を示す動きといえます。
一方、設備メンテナンス事業は減収減益で、原材料費・人件費などの上昇も続いています。通期予想を据え置いたため、下期に利益成長をつなげられるか、海外出店やテイクアウト業態が収益面で成果を上げるかを確認したい決算です。
Googleで業界ダイジェストを優先表示
Google検索の「トップニュース」やAIによる概要で、当サイトの記事が見つけやすくなります。
この記事を引用・シェアする
転載・引用は無料・許可不要(出典明記のみでOK)
https://www.gyokaidigest.com/companies/ringer-hut/report/2027-Q2
関連記事
カジュアル麺類チェーンの最新記事
掲載企業

株式会社リンガーハット
東証 8200
これが最新の決算解説です









