堀場製作所、2026年12月期第2四半期決算、営業利益39%増で通期上方修正

堀場製作所の2026年12月期第2四半期(中間期)決算は、売上高が前年同期比20.8%増の179,853百万円、営業利益が39.3%増の30,488百万円と大幅な増収増益となった。AI・データセンター向けの先端半導体需要が業績を牽引し、通期業績予想を上方修正。さらに、時価総額1兆円突破を記念した特別配当により、年間配当は前期の450円から大幅に増額の790円を予定している。
決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,799億円 | +20.8% | 3,820億円 | 47% |
| 営業利益 | 305億円 | +39.3% | 700億円 | 44% |
| 純利益 | 218億円 | +37.5% | 500億円 | 44% |
| 営業利益率 | 17.0% | |||
業績のポイント
堀場製作所(堀場製作所)の2026年12月期第2四半期累計(1-6月)業績は、AI・半導体需要が好調で大幅な増収増益となった。売上高は前年同期比20.8%増の179,853百万円、営業利益は39.3%増の30,488百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は37.5%増の21,806百万円に達した。売上高営業利益率は前年同期の14.7%から17.0%へ上昇し、収益性も向上している。
特に好調だったのは先端材料・半導体セグメントで、AI・データセンター向け需要を背景に半導体製造装置メーカー向け販売がアジアを中心に急拡大し、売上高が31.9%増の99,956百万円、営業利益は33.9%増の30,176百万円となった。このセグメントだけで全営業利益のほぼすべてを稼ぐ構図だ。一方、エネルギー・環境は自動車向けが堅調だったものの伸び悩み、バイオ・ヘルスケアは増収ながらも投資継続で営業損失が続いた。
好調な中間期を受け、通期業績予想を上方修正。売上高を382,000百万円(前期比14.7%増)、営業利益を70,000百万円(同32.0%増)に引き上げた。さらに、5月に株式時価総額が1兆円を突破したことを記念し、1株当たり240円の記念配当を期末に上乗せする。普通配当増額と合わせ、年間配当予想は前期の450円から790円へと大幅増配となる。
セグメント別動向
報告セグメントは「エネルギー・環境」「バイオ・ヘルスケア」「先端材料・半導体」の3つ。今中間期の業績を比較すると以下の通り。
| セグメント | 売上高(百万円) | 前年同期比 | 営業利益(百万円) | 前年同期比 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| エネルギー・環境 | 58,383 | +7.5% | 1,079 | +111.5% | 1.8% |
| バイオ・ヘルスケア | 21,513 | +14.1% | △767 | - | -3.6% |
| 先端材料・半導体 | 99,956 | +31.9% | 30,176 | +33.9% | 30.2% |
先端材料・半導体が業績を独占する形だ。同セグメントは、AI・データセンター向け先端半導体の需要が急拡大する中、アジアを中心に国内外で半導体製造装置向けの計測機器販売が好調だった。前年同期比で31.9%の増収、営業利益は33.9%増加し、全社営業利益のほぼ全額を稼ぎ出した。地域別では、日本が32.7%増、アジアが35.0%増と大きな伸びを示し、米州も15.9%増、欧州25.1%増とグローバルに拡大。受注動向も堅調で、通期でも205,000百万円(前期比31.0%増)と大幅増収を見込む。
エネルギー・環境は、水素関連市場の成長鈍化が欧州販売の減少要因となったものの、ハイブリッド車開発向けの燃焼計測など自動車関連が日本・アジアで伸び、全体では7.5%増収。営業利益は前年同期の510百万円から111.5%増の1,079百万円に回復したが、利益率は依然1.8%と低水準。通期では売上高134,000百万円(前期比微減)を見込む。
バイオ・ヘルスケアは、欧州での血球計数装置の販売増と円安効果で14.1%増収となったが、ライフサイエンス領域への研究開発投資が負担となり、営業損失767百万円を計上。前年同期の損失1,147百万円からは縮小したが、通期でも500百万円の営業損失を予想している。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| エネルギー・環境 | 584億円 | 33% | 11億円 | 1.8% |
| バイオ・ヘルスケア | 215億円 | 12% | -767百万円 | -3.6% |
| 先端材料・半導体 | 1,000億円 | 56% | 302億円 | 30.2% |
財務状況と資本政策
当中間期末の総資産は前年末比24,924百万円増の543,203百万円。建物や現預金、仕掛品の増加が主因。負債は未払法人税等の増加で8,300百万円増の177,939百万円。純資産は利益剰余金の積み上がりと為替換算調整勘定の増加(円安効果)により16,623百万円増の365,264百万円となり、自己資本比率は67.1%と高水準を維持した。
キャッシュ・フローは、営業活動で33,411百万円の収入(前年同期比3,546百万円増)となり、好業績を反映。投資活動では有形固定資産の取得に11,046百万円を支出したほか、新規連結子会社の取得などで8,813百万円の支出。財務活動では配当金支払15,527百万円などで20,443百万円の支出となり、現金及び現金同等物は期末に169,865百万円と潤沢な手元資金を確保している。
配当政策では、配当性向30%目途を基本としつつ、投資機会と資金状況を勘案して機動的に特別配当や自社株買いを検討する方針。今回、時価総額1兆円突破を記念して1株当たり240円の記念配当を実施すると発表。普通配当の増額60円と特別配当190円(継続的な要素)を合わせ、年間配当予想を従来の490円から790円へと300円引き上げた。これにより前期比で75.6%の大幅増配となる。
リスクと課題
決算短信では、業績予想に関する注意事項として、内外経済環境の変化、為替レート変動などのリスク要因が挙げられている。主なリスクは以下の通り。
- 為替変動:輸出比率が高く、想定レート(1ドル155円、1ユーロ180円)から円高が進行した場合、収益を押し下げる。
- 半導体市場の変調:AI特需に支えられているが、需要の急減速や在庫調整が発生した場合、先端材料・半導体セグメントの業績が大きく変動するリスクがある。
- 研究開発投資の成果:バイオ・ヘルスケアではライフサイエンス領域への投資を継続しており、将来の収益貢献の不確実性。
- 地政学リスク:グローバルに事業展開しており、貿易摩擦や海外拠点の操業リスクが存在。
- 技術革新への対応:計測機器市場の競争激化や技術陳腐化。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/8/7)
25,670円
最新終値(2026/10/23)
22,195円-13.5%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
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