ホシザキ、2026年12月期第2四半期決算、売上高14.7%増の増収増益

ホシザキが発表した2026年12月期第2四半期決算は、売上高273,646百万円(前年同期比14.7%増)、営業利益32,705百万円(同7.3%増) と増収増益を達成しました。親会社株主に帰属する中間純利益は22,297百万円(同1.6%増) と微増に留まりましたが、企業買収に伴うのれん償却等を除いた調整後営業利益は39,330百万円(同16.1%増)と堅調です。インバウンド需要や海外展開が牽引し、過去最高の半期売上高を更新する形となりました。
決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,736億円 | +14.7% | 5,200億円 | 53% |
| 営業利益 | 327億円 | +7.3% | 556億円 | 59% |
| 純利益 | 223億円 | +1.6% | 382億円 | 58% |
| 営業利益率 | 12.0% | |||
業績のポイント
ホシザキ(ホシザキ)の2026年12月期中間期連結業績は、過去最高の半期売上高となる売上高2,736億46百万円(前年同期比14.7%増)を達成し、過去最高の半期売上高を更新しました。営業利益は327億5百万円(同7.3%増)、経常利益は340億53百万円(同6.9%増)で、いずれも増益です。
一方、親会社株主に帰属する中間純利益は222億97百万円(同1.6%増)と伸びが鈍化しました。これは主に税金費用の増加や、一部地域での資金調達コスト上昇等が影響したためです。しかし、M&Aで生じたのれん償却費や超インフレ会計影響を除いた調整後営業利益は393億30百万円(同16.1%増)と大幅に伸び、実態ベースの収益力が強化されていることを示しています。
国内では飲食・サービス業界の設備投資需要やインバウンド回復が追い風となり、海外では米州・アジアを中心に販売が伸長しました。特に米州は前年買収企業の貢献もあり、売上高が29.3%増と大きく拡大。欧州・アジアも2桁の増収を確保しており、海外比率は約55.2%に上昇しました。
セグメント別動向
全4セグメントが増収を達成しました。買収に伴うのれん償却費の影響により、セグメント利益は米州で減益となりましたが、調整後営業利益では全セグメントで増益となっています。
| セグメント | 売上高(百万円) | 前年同期比 | セグメント利益(百万円) | 同増減率 | 調整後営業利益(百万円) | 同増減率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本 | 122,659 | +6.2% | 19,534 | +11.1% | 19,598 | +11.1% |
| 米州 | 74,156 | +29.3% | 4,764 | -16.8% | 7,636 | +33.3% |
| 欧州 | 29,709 | +10.5% | 375 | +89.2% | 3,525 | +15.5% |
| アジア | 47,120 | +21.8% | 7,984 | +25.0% | 8,523 | +23.9% |
日本では、飲食市場向け冷蔵庫・製氷機、非飲食市場向け食器洗浄機等の拡販に加え、修理・メンテナンス需要も堅調で、売上高は1,263億18百万円(+6.2%)、セグメント利益は195億34百万円(+11.1%)となりました。人手不足を背景とした省力化機器への引き合いが続いています。
米州は、製氷機や冷蔵庫の販売拡大に加え、前期の買収効果により売上高が747億73百万円(+29.3%)と大幅増。一方、のれん償却費28億71百万円が重しとなりセグメント利益は47億64百万円(-16.8%)でしたが、調整後営業利益は76億36百万円(+33.3%)と高い実力を示しています。
欧州はグループ連携強化により売上高303億52百万円(+10.5%)と増収。利益面ではトルコ子会社の超インフレ会計影響(20億56百万円)が利益を押し下げましたが、調整後営業利益は35億25百万円(+15.5%)と堅調です。
アジアはインドを中心に冷蔵庫需要が旺盛で、売上高479億86百万円(+21.8%)、セグメント利益79億84百万円(+25.0%)と高成長を継続しています。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 日本 | 1,227億円 | 45% | 195億円 | 15.9% |
| 米州 | 742億円 | 27% | 48億円 | 6.4% |
| 欧州 | 297億円 | 11% | 4億円 | 1.3% |
| アジア | 471億円 | 17% | 80億円 | 16.9% |
財務状況と資本政策
当中間期末の総資産は前年末比195億63百万円増の5,952億10百万円となりました。売上債権や投資その他資産の増加が主因です。負債は1,745億33百万円で、純資産は4,206億76百万円に拡大。自己資本比率は67.0%と健全な水準を維持しています。
キャッシュ・フローは、営業CFが290億98百万円の収入(前年同期は135億41百万円)と大幅に改善しました。一方、投資CFは51億84百万円の支出、財務CFは306億95百万円の支出となり、現金同等物期末残高は1,573億60百万円と前年末比20億82百万円減少しました。財務CFの主因は、自己株式取得に172億6百万円、配当支払いに92億2百万円を支出したことによるものです。
株主還元では、中間配当を前年同期比5円増の55円とし、通期配当は前期実績と同額の115円(期末60円)を予定しています。また、2月の取締役会決議に基づき自己株式を約17億円取得し、機動的な資本政策を進めています。
通期見通し
2026年2月に公表した通期連結業績予想に変更はなく、増収・増益を見込んでいます。ただし、純利益の伸びは0.1%と横ばいにとどまる慎重な見立てです。
| 項目 | 2026年12月期 予想 | 対前期増減率 |
|---|---|---|
| 売上高 | 5,200億円 | +7.0% |
| 営業利益 | 556億円 | +7.1% |
| 調整後営業利益 | 682億円 | +11.6% |
| 経常利益 | 590億円 | +4.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 382億円 | +0.1% |
期初予想に対する進捗率は、売上高で52.6%、営業利益で58.8%と順調であり、上振れの可能性も残りますが、世界経済の不透明感を踏まえ現時点では据え置いています。
戦略トピック
アクティビストとの提携と株式分割
当中間期末後、ホシザキはジャパン・アクティベーション・キャピタル(JAC)との戦略的提携契約に基づき、第三者割当で自己株式2,329,100株(発行済株式の約1.6%、処分総額約121億円)を譲渡しました。これによりJACが運営・関与するファンドの保有割合は約2.7%となり、資本効率向上や企業価値向上施策の加速が期待されます。2027年開始予定の新中期経営計画においても重要なテーマとなる見込みです。
さらに、2027年1月1日を効力発生日として1:2の株式分割を実施し、発行済株式数は2倍の2億8978万株となります。投資単位の引き下げによる流動性向上と投資家層拡大を狙った措置です。
リスクと課題
決算短信では、以下のような外部環境リスクが指摘されています。
- 米国政策動向の不透明感:通商政策や金利動向による設備投資や消費への影響
- 欧州・中国の景気停滞:需要減退が欧州事業の成長を抑制する可能性
- 中東地政学リスクとエネルギー価格変動:原材料・物流コスト上昇の懸念
- 一部地域での競争激化:米州等で価格競争が利益率を圧迫するリスク
- 為替変動:円高進行時に海外事業の収益・資産が目減りするリスク
- M&Aに伴うのれん償却:報告利益を押し下げる要因として当面継続
国内では、人手不足やコスト上昇が続く中、省力化ニーズを捉えた製品開発力とサービス網の強化が成長の鍵となります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/8/6)
5,711円
最新終値(2026/10/23)
5,429円-4.9%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#ホシザキ#決算#決算分析#四半期決算#増収増益#海外展開#自社株買い#配当#株式分割#戦略的提携
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コメント
ホシザキの中間決算は、トップラインの力強さと実態収益の成長を示す内容です。調整後営業利益の2桁成長が示すように、M&Aをエンジンとした海外拡大戦略は着実に成果を上げており、特に米州・アジアの伸びが顕著です。
一方、買収に伴うのれんや無形資産の償却負担が報告利益を圧迫しており、PBRやPERで割高感が出やすい点には注意が必要です。JACとの提携は、こうした資本効率への市場の視線を踏まえたものであり、新中期経営計画での具体的なROE改善策に期待が集まります。
株式分割による流動性向上や、堅実な配当・自社株買いも評価できますが、最終利益の伸び悩みが続けば株価の重石となる可能性もあります。為替動向や地政学リスクを含め、下期の業績上振れ余地と外部環境の不透明感が交錯する状況です。
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