イリソ、2026年3月期第3四半期決算訂正、累計営業利益を4000万円下方修正
イリソの決算訂正を分析すると、過年度業績の訂正後数値と影響額を修正する内容で、新たな四半期業績の発表ではありません。2026年3月期第3四半期累計は、訂正前の訂正報告に比べ売上高が11百万円増となる一方、営業利益は40百万円減、純利益は28百万円減に修正されました。売上高より利益への影響が大きい訂正ですが、今回の資料だけでは訂正の根本原因や通期見通しは確認できません。

決算の数字第3四半期累計
期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 471億円 | +11.5% |
| 営業利益 | 44億円 | +13.5% |
| 純利益 | 37億円 | +21.4% |
| 営業利益率 | 9.4% |
この決算のポイント
- 12026年3月期第3四半期累計の営業利益は、前回の訂正報告から40百万円下方修正
- 2同期間の売上高は11百万円増、親会社株主に帰属する純利益は28百万円減に修正
- 32025年3月期通期は営業利益を142百万円増額する一方、純利益を149百万円減額
- 42024年3月期通期は売上高を543百万円増額、純利益を253百万円減額
- 5今回の資料にセグメント情報、通期予想、配当や自社株買いの情報はない
業績のポイント
イリソ(イリソ電子工業)が公表したのは、過年度の決算訂正に関する9月30日発表資料の一部修正です。2026年3月期第3四半期累計では、訂正前の訂正報告と比べて売上高が小幅に増えた一方、営業利益と純利益は減額されました。
| 対象期間 | 売上高への影響(百万円) | 営業利益への影響(百万円) | 純利益への影響(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2022年3月期通期 | -14 | -156 | -245 |
| 2023年3月期通期 | -564 | -134 | -262 |
| 2024年3月期通期 | +543 | +11 | -253 |
| 2025年3月期通期 | +53 | +142 | -149 |
| 2026年3月期第3四半期累計 | +11 | -40 | -28 |
表の増減は、今回の訂正後数値と、9月30日に発表された訂正前の記載との差です。過年度の実際の業績がこの金額だけ新たに変動したという意味ではなく、過去の訂正内容の表示を修正したものです。2026年3月期第3四半期累計では売上高への影響が限定的なのに対し、利益項目は減額方向となりました。資料には今回の訂正の背景や、もとの過年度訂正に至った原因の詳細は記されていません。
セグメント別動向
今回の訂正資料には、事業セグメント別の売上高や営業利益、受注・販売動向は掲載されていません。したがって、どの事業が利益修正に影響したのか、特定の製品や市場の需要が変化したのかは、この資料からは判断できません。
- 事業別の売上高: セグメント別の数値は記載されておらず、構成比や前年比を比較できません。
- 事業別の利益: セグメント別営業利益や利益率の訂正額は示されていません。
- 市場・製品の状況: 販売数量、受注、顧客業界などの説明もありません。
今回の発表は過年度の訂正表の修正が中心で、事業の足元を説明する決算資料とは性格が異なります。投資家や就職活動中の学生が事業の伸びや収益源を確認するには、通常の決算短信や決算説明資料を併せて見る必要があります。
財務状況と資本政策
資産・純資産についても、過年度の訂正後数値と訂正前の訂正報告との差が示されています。2026年3月期第3四半期の累計業績に対応する時点では、総資産と純資産はいずれも訂正後の金額が小さくなりました。
| 対象時点 | 総資産への影響(百万円) | 純資産への影響(百万円) |
|---|---|---|
| 2025年3月期通期 | -1,036 | -1,296 |
| 2026年3月期第1四半期 | -1,009 | -1,320 |
| 2026年3月期第2四半期 | -1,268 | -1,337 |
| 2026年3月期第3四半期 | -1,043 | -1,356 |
ここでの数値は訂正前後の差であり、資産や純資産の実際の期中変動を表すものではありません。自己資本比率やキャッシュフロー、配当、自社株買いについては本資料に記載がなく、資本政策の変更や株主還元の方針は確認できません。
リスクと課題
今回の資料だけでは訂正の根本原因や再発防止策は確認できず、業績修正の背景を断定することはできません。投資判断では、訂正された過年度数値と通常の決算情報を分けて確認する必要があります。
- 過年度数値の確認: 今回は過去の訂正報告に記載された影響額などを修正しています。過年度の業績を参照する際は、訂正後の有価証券報告書や決算短信との照合が必要です。
- 訂正理由の把握: 本資料は記載誤りの訂正を説明していますが、その原因や対象となった会計処理の詳細、再発防止策までは示していません。
- 事業動向の把握: セグメント別情報や通期予想がないため、今回の訂正だけで今後の成長性や業績見通しを評価することはできません。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/10/1)
2,832円
最新終値(2026/10/23)
2,601円-8.2%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#イリソ#決算#決算分析#四半期決算#過年度訂正#決算短信訂正#2026年3月期#電子部品
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コメント
今回の資料は業績の上振れ・下振れを示す通常の決算発表ではなく、過去に公表した訂正内容の再修正です。最新の累計期間では売上高への差は小さい一方、利益額は下方方向に修正されており、過年度データを比較する際は訂正後の数値を使うことが重要です。
一方、この開示だけでは訂正の背景や統制面の対応を評価できません。原因と再発防止策、訂正後の数値を反映した正式な開示資料を確認することが、投資家にも企業研究をする学生にも次の焦点となります。
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掲載企業
イリソ電子工業株式会社
東証 6908
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