K&O、2026年12月期第2四半期決算、ヨウ素好調も純利益19%減
K&Oの2026年12月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比1.2%減、営業利益はほぼ横ばい、親会社株主に帰属する中間純利益は18.7%減でした。ガス事業の減収をヨウ素販売価格の上昇が補いましたが、前年に計上した移転補償金がなくなり、純利益を押し下げました。通期業績予想を修正する一方、期末配当予想を引き上げています。

決算の数字第2四半期累計
期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)
| 項目 | 実績 | 前年比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 479億円 | -1.2% | 999億円 | 48% |
| 営業利益 | 66億円 | +0.0% | 96億円 | 69% |
| 純利益 | 45億円 | -18.7% | 68億円 | 66% |
| 営業利益率 | 13.8% | |||
この決算のポイント
- 1ヨウ素価格の上昇がガス事業の減収を補い、経常利益は前年同期比1.6%増の72億円
- 2ガス事業は販売価格の低下や家庭向け販売量の減少で、売上高・営業利益ともに4.5%減
- 3中間純利益は前年の移転補償金がなくなり18.7%減、1株利益は株式分割考慮後83.70円
- 4期末配当予想を分割後の1株29円へ引き上げ、7月には1株を2株に分割
- 5通期営業利益予想は96億円で前年比9.4%減、今回の業績予想修正の具体的な内訳は非開示
業績のポイント
K&O(K&Oエナジーグループ)は、2026年1〜6月の売上高が479億3,700万円(前年同期比1.2%減)、営業利益が66億400万円(同0.0%減)、親会社株主に帰属する中間純利益が44億7,000万円(同18.7%減)でした。売上高は減ったものの、経常利益は72億4,700万円(同1.6%増)と増加しました。
- 売上高: ガス事業の売上高減少などで前年同期を下回りました。売上原価は359億400万円(同2.4%減)となり、売上総利益は120億3,200万円(同2.4%増)でした。
- 営業利益: 販売費及び一般管理費が54億2,800万円(同5.5%増)となり、営業利益は前年同期並みにとどまりました。
- 経常利益: 受取利息など営業外収益の増加を受け、前年同期比1.6%増でした。
- 純利益: 前年同期に特別利益として計上した設備移転の補償金14億4,700万円がなくなり、減益となりました。
本業の利益は底堅く、前年の一時利益が純利益を押し下げた決算です。中間期の1株当たり利益は株式分割を考慮した算定で83.70円と、前年同期の103.01円を下回りました。ガス事業の季節性が大きいため、上期の実績だけで通期の着地を判断せず、冬場の需要やガス販売価格の動きを確認する必要があります。
セグメント別動向
セグメントでは、ガス事業の減収減益をヨウ素事業の増収増益が補い、その他事業も増益でした。売上高の前年比は、ガス事業が4.5%減、ヨウ素事業が13.0%増、その他が1.9%増です。
ガス事業は、輸入エネルギー価格の影響でガス販売価格が低下し、家庭向け販売量も減少しました。売上高は前年同期比4.5%減、営業利益も4.5%減となり、主力事業の弱さが全社売上高を押し下げました。
ヨウ素事業は、円安などを背景にヨウ素の販売価格が上昇し、売上高は前年同期比13.0%増、営業利益は8.6%増でした。円相場とヨウ素価格が収益を左右する構造で、今回の増益が続くかは販売価格の動向が焦点です。
その他事業は、建設・電力の売上高が減った一方、器具販売が伸びました。器具販売の増加に加え、電力事業の調達コスト低下も利益を支えています。
- ガス事業-4.5%
- ヨウ素事業+8.6%
- その他+8.8%
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ガス事業 | 350億円 | 73% | 34億円 | 9.6% |
| ヨウ素事業 | 83億円 | 17% | 47億円 | 56.3% |
| その他 | 46億円 | 10% | 3億円 | 7.5% |
財務状況と資本政策
中間期末の総資産は1,329億8,900万円(前期末比4.1%増)、自己資本比率は82.9%(前期末82.4%)でした。営業キャッシュフローは黒字を確保した一方、有価証券などの取得で投資キャッシュフローは大幅な支出となりました。
| 項目 | 2026年中間期・中間期末 | 前年同期・前期末比 |
|---|---|---|
| 営業キャッシュフロー | 88億6,500万円 | 8.0%減 |
| 投資キャッシュフロー | 194億1,700万円の支出 | 支出額 8.8%増 |
| 財務キャッシュフロー | 8億3,000万円の支出 | 支出額 45.6%増 |
| 現金及び現金同等物 | 184億7,400万円 | 期首比 38.1%減 |
| 自己資本比率 | 82.9% | 前期末 82.4% |
| 配当 | 1株当たり | 補足 |
|---|---|---|
| 2025年12月期年間 | 54円 | 株式分割前の実績 |
| 2026年12月期中間 | 30円 | 株式分割前の支払い額 |
| 2026年12月期期末予想 | 29円 | 7月の株式分割後の金額 |
| 2026年12月期年間予想 | 分割前換算88円 | 会社公表値 |
投資キャッシュフローの支出増加は、有価証券・投資有価証券の取得や有形固定資産の取得などによるものです。K&Oは投資余力を保ちつつ、2026年7月に1株を2株に分割し、投資単位を引き下げました。期末配当予想は従来の分割後換算15円から29円へ引き上げており、配当政策の一部変更と合わせ、株主還元を強める姿勢が示されています。
通期見通し
K&Oは2026年12月期の連結業績予想を修正し、売上高は999億円、営業利益は96億円、親会社株主に帰属する当期純利益は68億円を見込みます。売上高は前年比で増える一方、利益は減少する計画です。
| 指標 | 前回予想 | 今回予想 | 前年比 | 前期実績の金額 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 短信に記載なし | 999億円 | +9.4% | 短信に記載なし |
| 営業利益 | 短信に記載なし | 96億円 | -9.4% | 短信に記載なし |
| 経常利益 | 短信に記載なし | 109億円 | -6.8% | 短信に記載なし |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 短信に記載なし | 68億円 | -18.8% | 短信に記載なし |
会社は最近の業績動向などを踏まえて予想を修正したと説明していますが、修正前の予想額や項目別の修正理由はこの短信では示していません。中間期の営業利益は通期予想の68.8%に達していますが、ガス事業は気温の影響を受けやすく、季節による変動が大きいため、単純な進捗率だけでは判断できません。
リスクと課題
業績はガス事業の比重が高く、気温や輸入エネルギー価格の変化が売上高・利益に影響します。ヨウ素事業も円相場や販売価格の変動を受けるため、複数の外部要因を見極める必要があります。
- 気温と季節性: ガス需要は気温によって変わり、会社も業績に著しい季節変動があると説明しています。上期の実績と通期予想の進捗を単純比較しにくい点に注意が必要です。
- 輸入エネルギー価格: エネルギー価格の変化はガス販売価格や採算に影響します。販売価格の低下が続けば、ガス事業の収益を圧迫する可能性があります。
- 円相場とヨウ素価格: 円安やヨウ素販売価格の上昇は同事業の収益を支えました。為替が円高に転じたり、販売価格が下落したりすれば、増益効果が弱まるおそれがあります。
- 市場環境の不透明さ: 中東情勢、物価上昇、金融資本市場の変動が続いています。エネルギー調達や投資有価証券の評価を通じ、業績や財務に影響する可能性があります。
決算発表前後の株価推移
決算発表当日の終値(2026/8/12)
1,842円
最新終値(2026/10/23)
1,857円+0.8%
※ 日次終値ベースの参考チャートです。リアルタイムの株価ではありません(株式分割調整済み、1年以上前は週次の終値)。2026/10/25更新
タグ#K&O#決算#決算分析#四半期決算#ヨウ素事業#ガス事業#配当増額#株式分割
この記事はいかがでしたか?
クリックで反応を送信(登録不要)
コメント
営業利益が前年並みを保ち、経常利益も増えた点からは、ガス事業の減収をヨウ素事業が補う収益構造が見て取れます。一方、ヨウ素の増益には円安や販売価格上昇が寄与しており、価格環境が変わった場合に同じ伸びを維持できるかは注視したいところです。
期末配当予想の引き上げと株式分割は、個人投資家が参加しやすい環境を整える動きです。ただし、通期利益予想は減益で、上期の利益進捗だけでは下期のガス需要を読み切れません。冬場の気温、ガス販売価格、ヨウ素価格の推移が今後の評価を左右しそうです。
Googleで業界ダイジェストを優先表示
Google検索の「トップニュース」やAIによる概要で、当サイトの記事が見つけやすくなります。
この記事を引用・シェアする
転載・引用は無料・許可不要(出典明記のみでOK)
https://www.gyokaidigest.com/companies/ko-energy-group/report/2026-Q2
関連記事
石油・天然ガス開発の最新記事
- 決算解説INPEX2026年12月期 第2四半期(中間期)INPEX、2026年12月期第2四半期決算、親会社に帰属する中間利益17.7%増で通期予想を上方修正

- 決算解説石油資源2027年3月期 第1四半期石油資源、2027年3月期第1四半期決算、営業益63%減 米国資産買収を発表

- 決算解説ENEOS2026年3月期 通期ENEOSホールディングス・2026年3月期通期決算、営業利益339%増の4,666億円、自社株買いも発表

- 決算解説出光興産2027年3月期 第1四半期出光興産、2027年3月期第1四半期決算、営業利益3075億円と大幅黒字転換

- 重要契約の獲得INPEX6月26日INPEX、アブダビ油田追加開発でEPC受注 「Vision 2035」達成へ長期成長を加速

- 資産取得完了のお知らせ石油資源10月2日石油資源開発、米国タイト層で330億円の大規模資産取得。Verdad事業と連携し単費低減へ

掲載企業
K&Oエナジーグループ株式会社
東証 1663
これが最新の決算解説です





